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自分との対話

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モグラを追った、あの夏 #2

モグラを追った、あの夏 #2

モグラの家でモグラに出会い、
モグラを捕獲する、というより
モグラに会いたい思いが募り、
いつしかモグラ愛へと変わった。

モグラの生態についてまとめる自由研究は着々と進み、あとはモグラに出会うことができれば、めでたしめでたし!
だが、なかなか終わりは見えない。
モグラ捕獲器の位置を変えたり、朝晩の見回りを強化するも音沙汰はない…
夜中も起きて懐中電灯を片手に庭を偵察した。

しかし、夏休みは終わ

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モグラを追った、あの夏 #1

モグラを追った、あの夏 #1

2018年はモグライヤーだった。(我が家だけ)
モグラを追った、あの夏の記憶…

我が家の庭に出現した謎の穴の正体、
それはモグラの仕業であった。
最初にその穴を発見した母もまさかモグラの仕業だとは思っていなかった。
私の母はガーデニングが趣味であり、庭には無数の草花、木々が植えられている。
しかし、日々のお世話をしているにも関わらず、草花や木々が枯れはじめた。
原因がわからない。
程なくして庭の

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For you

For you

あなたのことを知りたくて
あなたの日記を読んで
あなたの思いを知って
あなたの姿を
あなたの声を
想像する

あなたは時に辛辣で
あなたは時にチャーミングで
あなたは時にユーモアにあふれていて

あなたが日記を書き続けたのは
あなたがあなたであり続けるため

あなたが生きていたならば
あなたは何になっていただろう

あなたはあなたの日記が世界で一番読まれた日記だとは知らない

でもあなたはわかって

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HIASOBI

HIASOBI

まさか本当にやるとは思わなかったが、
本当にやってしまった。
やってしまったという言い方には後悔の念を感じるが、
後悔はしていない。

そもそもバレなかったからよかったものの、
バレたら後悔では済まない。

今思えばなんて馬鹿げているんだ
と思うが、
あの頃はそんな馬鹿げたことを平気で考えて
本当にやってしまう、やってしまえるのだ。
若さゆえの冒険。

当時17歳、
秋も終わりを告げる初冬の頃、 

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よかった、とは思わないが すべてが悪かった、とも思わない

よかった、とは思わないが すべてが悪かった、とも思わない

「お前、頭おかしいんじゃねーの。
特別学級に行けよ。ここはお前がいるところじゃねーよ。」

(特別学級は今でいう特別支援学級。)

当時小学5年生、
同級生の男子から言われた言葉だ。

確かにその当時、
私の頭はおかしかった。
が、それは「てんかん」という病気のためであった。

突然意識がなくなってしまう。
時間にして30秒位の出来事だ。

例えば駐車場で道の端を歩いていたはずが、駐車場の真ん中へ

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アイデアとおみそ汁と、つづく日常

アイデアとおみそ汁と、つづく日常

数年ぶりに病棟勤務をしていた時のことだ。

7時からの早番は忙しい
洗面タオルを渡す
トイレ介助をする
食前の採血
血糖チェック
インスリン注射
食堂への誘導、お茶の準備、配薬
合間のコール対応

8時ちょっと前
配膳車が到着する

食堂を照らしていた
やわらかな日差しは
いつの間にか
まぶしい日差しとなり
今日も暑くなりそうな予感が漂う

季節は初夏

8時15分

おはよう世の中
夢を連れて繰

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星の彼

星の彼

声をかけたのは私からだ。
彼が手にしていた写真
天の川だろうか
気づいたら声をかけていた。

「素敵な写真ですね。」

顔を上げたその人は
他にもありますよ、と
おもむろにカバンから写真を取り出す。

「星に興味がおありですか?」

「星は好きです。詳しくはないですが…写真やカメラにも興味があるんです。どんなレンズを使って撮影されるのですか?」

彼は持っていたカメラを見せてくれた。
ニコンの一眼

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なぜか読みたくなる文章

なぜか読みたくなる文章

「いいなあ、この文章」

そういう文章に出会う。

理由は何だろうか。

文のスタイル
言葉の見せ方
行間
テンポ
リズム感
情景描写
話の展開

たとえば
私は村上春樹が好きだ。
村上春樹が書く文章が好きだ。

数ある作品の中のひとつ

「使いみちのない風景」というエッセイがある。

彼が旅先で撮った写真と記憶を言葉で紡いだエッセイだ。

僕らの中に残っている幾つかの風景、
いくつかの鮮烈な風景

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ドラマ、ではなく本当の話

ドラマ、ではなく本当の話

離婚からはじまるラブストーリー 
ドラマ「リコカツ」 
ドラマを見ていないので、詳細はわからないが、どうやら、当事者のふたりは離婚したらしい。そこからどんなストーリーが展開していくのか…

ドラマだからこそではあるが
実際、離婚からラブストーリーなどはじまらない。

自身の場合
離婚からはじまったもの
それは
世界の果てよりも遠い
自分の心の底への果てしない旅である

離婚して10年が経つ

3カ

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冗談、ではなく本当の話

冗談、ではなく本当の話

彼と寝ることはなかった
でも
彼と寝たかった

「ここで一緒に寝るか?寝ててもいいぞ」

彼が亡くなってからもう15年近くも経つのに
いまだに思い出す。

「○○ちゃん、今日も夜の女かい?大変だね」

当時は20代前半
3交代勤務で月の3分の2は夜勤か遅番
日勤は月に7日もなかったと思う
まさに「夜の女」であった

彼は60代、肺がんで抗がん剤治療を受けていた。

既に進行、転移があり、手術による

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孤立、ではなく 孤独、でもなく

孤立、ではなく 孤独、でもなく

「ヒロシです。」の自虐ネタで一躍人気者となった芸人ヒロシ。
その後、「あの人は今…」「一発屋」などと揶揄されるも
今やソロキャンプブームのけん引役として再び輝いている。

なぜキャンプ?
ルーツは彼の子供時代にあった。

炭鉱で働いていた彼のお父さんは休日によくキャンプに連れていってくれた。
キャンプ道具は自宅の鍋やフライパン
のこぎりで竹を切り、骨組みを作り、ブルーシートをかぶせたテント
特別な

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Wonderful World

Wonderful World



ずいぶんと希薄な世の中になってしまったように感じていたが

No!密 なんて言っても
案外濃密な世界にいるんだなと気づく

坂道を後ろ向きで登ってくる姿、その気持ち
共感を覚える

ふと思い立ってこの場所へ向かった理由は
何であっただろうか

ああ きっと…

この世界を確かめるためだな
と思ったある日の午後Wonderful Worldすばらしき世界

筋肉痛の理由 その後

筋肉痛の理由 その後

コロナワクチン2回目の接種を終えた。
1回目は筋肉痛と頭痛があったものの、解熱鎮痛剤使用により症状は軽減。
2回目の方が1回目より副反応が強く出やすいとされており、不安はありつつも覚悟はしていた。
結果、筋肉痛は想定内。
既に体験済なので、きたきた、またこの痛みが…といった感じであった。
夜にかけて腕がズシーンと重たくなり、痛みも増してきたのでロキソニンを内服して就寝。
ここまでは1回目と同様の経

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Let's go to the mountain #2

Let's go to the mountain #2

山城跡にてしばし休憩した後、山頂を目指し進んでいく。

目印があちこちにあるので迷わず進める
この目印は何故に3色?山の信号?

案内板もありがたい!
現在地を知ることでモチベーションも上がる。

電波塔 頂上近し!

何やら秘密基地みたいでカッコイイ
実はこの電波塔、7つもある!
アンテナと鉄塔好きにはおすすめスポット
だが、電磁波とか大丈夫だろうか…と心配になる

遠くには残雪の山

絶景VI

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