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ナカさんの読書記録 「高濱虚子 並に周囲の作者達」水原秋櫻子
俳句の先生が紹介してくださった本です。先生は高野素十の俳句を手本にして写生俳句の基礎を教えてくださっています。この本には素十がどんな人だったかや虚子やその周辺にどんな俳人がいたかなど書いてあるのでぜひ読んでみてくださいとの事。さっそく図書館で借りて読みました。
大正2年に虚子が俳壇に復帰してから、当時は「俳壇=ホトトギス」というくらいに虚子の影響力は大きなものでした。雑誌ホトトギスの雑詠欄に自分
ナカさんの読書記録 「日蓮」佐藤賢一 著
先日、とある日蓮宗のお寺さんに浄瑠璃の公演を見に行った時、壁に貼ってあったこの小説のポスター見て、はたと思い出しました。私、日蓮宗の大学出身だった!しかも仏教学部仏教学科仏教学コース・・・。なのに日蓮上人についてほとんど知らない・・・これはマズイ💦。ということでこの本を手に取りました。 367ページもあったので「一気に読み進みました」とまではいきませんでしたが、ドラマチックな展開で物語に引き込ま
もっとみるナカさんの読書記録 「うたかた 七代目鶴澤寛治が見た文楽」中野順哉
文楽の三味線、人間国宝七代目鶴澤寛治さん。平成29年に寛治師匠から著者の中野さんへ「戦前から現在までの文楽の道のりを描き残したい」と言われ聞き書きした本です。寛治師匠は本の出版に間に合わず平成30年9月にお亡くなりになりました。薄手の本ですが内容も写真も素晴らしい本でした。
昭和三年生まれの寛治師匠。幼い頃の原風景から若い頃の修業の苦労などが綴られています。戦後の文楽が二つに分裂していた時、寛治
ナカさんの読書記録 「お殿様、外交官になる / 明治政府のサプライズ人事」 熊田忠雄
いま、私の中でちょっとした幕末ブームが来ていて、この本もそんな流れから読んでみました。もちろん大河ドラマ「青天を衝け」も見てますよ~
著者の熊田さんが真壁庁舎前に立つ浅野長勲と綱子像を偶然見て、「これ誰?」と疑問に持った事からこの本は始まります。江戸時代までは一国の殿様だった藩主たちが突然外交官に命じられ、外国で華々しく活躍(?)したエピソードが掲載されています。
登場するのは
・鍋島直大 佐
ナカさんの読書記録 「おもちゃ絵芳藤」 谷津矢車
以前に読んだ正岡容の「小説圓朝」で、三遊亭圓朝が若い頃少しだけ歌川国芳の門下で絵を勉強していたと知りました。この本の主人公、芳藤も国芳門下の浮世絵師です。圓朝と芳藤、接点あったのかなぁ。なんていう興味の流れでこの本を手に取りました。浮世絵は見るのは好きですがあまり詳しくはないです。有名な絵師の名前は知っている程度です。史実の歌川芳藤についてはwikiをご覧ください。それにしても他の絵師に比べて記事
もっとみるナカさんの読書記録「浮世に言い忘れたこと (P+D BOOKS)」三遊亭 圓生
昨年2020年春から本を読みまくっています。こんなに読書が楽しいものかと驚いています。中学~高校生の頃が読書のピークでした。図書館の利用券は文京区・台東区・千代田区・荒川区と持っていて、ネットで検索し取り寄せて借りて読む、返してまた予約する、の繰り返しで結構忙しい毎日です。どこも素晴らしい蔵書で、各図書館にはとても感謝しています。
台東区立中央図書館谷中分室は落語や演芸の本の揃えが良いように思い
ナカさんの読書記録 「ものがたり日本音楽史」徳丸吉彦
私は日本人なのにどうして自分の国の音楽について知らないことが多いのか?日本人なのに何故「音楽=西洋音楽」なんだろう。私たちの生活は圧倒的に西洋音楽にあふれています。いつからそうなったのか?どうしてそうなったのか?その疑問を解くためにこの本を手に取りました。
岩波ジュニア文庫という小中学生から大人世代までを対象にした幅広く読める入門新書シリーズから出ていて、とても読みやすく構成も良い本でした。この