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笑える子育て

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ワーママ的な雑記(19.11月内容に合わせてマガジンタイトルを変更しました)
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2019年7月の記事一覧

ばくだんおにぎりの魔力

ばくだんおにぎりの魔力

まん丸の、巨大なばくだんおにぎりに興奮する。

昔、あるコンビニにも売っていた。今はもう無いかもしれない。営業の帰り、何種類も具材が入ったそれを買って、暗い駅のホームでもそもそと食べていた。

お腹が膨れると、悲しさも苛立ちも半減する。
それがばくだんおにぎりなら尚更。

バカバカしい感じがいいのだ。具のわくわく感もいいし、どーんとした形も愉快でいい。広義の意味では、宮崎の「なんじゃこりゃ大福」も

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思春期のバイブル「霧のむこうのふしぎな町」/柏葉幸子

思春期のバイブル「霧のむこうのふしぎな町」/柏葉幸子

何十年かぶりに読みかえして、ぶったまげた。
この本だったのか、私の人生のバイブルは。

小学生の頃、何度も読んでいた記憶はあった。
その割に、覚えていたのは美味しそうなお菓子が出てくるということだけ。大好きな本と記憶していたから、娘が大きくなったら一緒に読みたいと思っていた。

あらすじ
小学6年生のリナは、父のすすめで夏休みに「霧の谷」へ一人旅に出かける。途中で道に迷い、風に飛ば

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子連れゲストハウスのすすめ

子連れゲストハウスのすすめ

週末、家族旅行のステージが、ひとつ上がったように感じた。

これまでファミリーフレンドリーな旅館・ホテル・せいぜいビジネスホテルまでだった子連れ旅行で、ようやくゲストハウスに泊まることができたのだ。

料金的には完全に順番が逆だけど、私はお風呂やトイレが共用のザ・ゲストハウスに家族で泊まることが憧れだった。前のnoteでも書いたとおり、異国の草原で楽しめる人間に育てたいし、私もそうありたいから

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品性は1日にして成らず

品性は1日にして成らず

滋賀への旅行の帰り、どこかに寄りたいねと思い付きである場所へ足を伸ばした。琵琶湖の南側、石山を更に下った山の中にある、「叶匠壽庵 寿長生の郷」である。

寿長生の郷(すないのさと)は、叶匠壽庵が運営している大自然の中の和菓子屋さん。ベーカリーやカフェ、お茶室なども併設している。広大な敷地は、6万3千坪もあるらしい。

藁ぶき屋根の案内所での呈茶に始まり、品の良いおばあちゃん家に遊びに来たようだった

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さっちゃんの話

さっちゃんの話

子ども達の寝かしつけに、空想のお話をするのが好きだ。

小さいころ、たまに父がしてくれたことを今も覚えている。父は眠そうだったし、いつも「さっちゃん」という架空の女の子が公園に遊びに行くお話だった。

「さっちゃんはブランコに乗りました」「さっちゃんは滑り台をしました」父の作る話にはストーリーなど無く、大抵は話しながら私より先に寝てしまった。

それでも、嬉しかった。いつもあんまり家にいないし、居

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お母さん

お母さん

心細くて、頭がぼうっとしていた。
前日によく眠れなかったのもいけなかった。

ひとりで、子を連れて途立つ。
途方もなく難しいことに思える。

胸に抱いた我が子は、椅子に座ると火が付いたように泣くのだ。

いつもはゆらゆらと歩いてやり過ごすけど、離陸ではそれもできまい。
心が静かに波立つ。

重いリュックを背負い、帆布の鞄を持つ。
搭乗まで、眠る子を祈るように見つめる。

ふと見ると、見知らぬ女

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曇天の祝日を忘れない

曇天の祝日を忘れない

「ねえ…ぼくきのうおふろに入ってないんじゃない?」
夕方、息子が眉間に皺を寄せてやってきた。

前日は私の帰りが遅かったから、どんな風に過ごしていたのか詳しくは知らない。でも、うちの夫は真面目だし、熱もないのにお風呂に入らないということはまず無いだろう。

入ったと思うよ、どうしてそう思うの?と聞くと、息子はますます険しい表情でこう言った。

「だって、ふくがきのうとおんなじじゃない」
息子は

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てんやに助けられて

水曜日。突然、病院に行かなくてはならなくなった。大した内容ではないのだが、お薬をもらうため、なんとしてもその日に行かなくてはいけない。
学校帰りに小学校と保育園を経由して、夕方も診てもらえる病院へ急ぐ。

受付では、薄いピンク色の制服を着た女性が笑顔で迎えてくれる。
「35番目なんで、そうですね、2時間待ちかな。19時には呼ばれますよ。」優しい口調と、実際に言われている内容とのギャップがすごい

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怒り+フルーツキャップ=

怒り+フルーツキャップ=

気がついた時にはもう、部屋中が無茶苦茶だった。

いつものことではある。飛び散る紙ごみ、混ざるお便り、無限にあるスーパーボール、髪飾りのついたヘアゴム…そういうものが散乱した部屋を台所から眺めると、もうすべてのスイッチをオフにしたくなる。

私はお皿を洗いながら、ふと目の前に置かれた白いアミアミを見つめる。(白いアミアミ…桃にかぶせてあるネットのようなもの、今調べたらフルーツキャップという名前らし

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世界一可愛い朝の起こし方

世界一可愛い朝の起こし方

日曜の朝、私はなかなかベッドから起き上がれない。急ぐ用事が無いのなら、気が済むまで寝ていたい。子どもたちも大きくなったので、結構粘れてしまう。6時、7時、8時…目は覚めるが、そのまま夢の世界に逆戻り。

そうすると、おなかがすいた!と息子が起こしにやってくる。

家の中の短い距離でも全力ダッシュする4歳児なので、本当は足音でとっくに気づいているけれど、目を瞑ったままじっと耐える。来る来る、来るぞ。

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街の中華料理店、という遺産

街の中華料理店、という遺産

夕方、家族揃って近所の中華料理店を目指して歩く。夫は息子と、私は娘と手をつなぎ、いつもの道を軽快に進む。あなたの家の近くにもあるだろうか。小さくて古い、中華料理店。

・赤い暖簾がかかっている
・瓶ビールがある
・おじちゃんとおばちゃん(夫婦)が切り盛りしている
・炒飯が600円台
・地元客で賑わっている
この5大条件を満たしたら、私は文化遺産に認定したい。

小上がりの席に着くなり、

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育児には「がんばったで賞」あります

育児には「がんばったで賞」あります

かっぴーさんの「左ききのエレン」という漫画の中に、こんな言葉がある。

「がんばったで賞なんて無いんだから」

そう、社会人にはそんなもんない。つくったもの(成果)しかない。それ以外見せてはいけない。だってそれ以外評価できないんだから。

この漫画がとても好きで、社会人になったばかりで空回っていた時のアホくさい葛藤とか、成果を出すまでの苦しさとか、そういうものがこみ上げてきてアドレナリンが漲る。

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でっかい氷とお風呂

でっかい氷とお風呂

大好きなあおむろひろゆきさんが、先日こんなツイートをしていた。

牛乳パックで大きい氷を作って遊ぶ、というもの。何それ天才じゃない…?と軽い嫉妬を覚えた。そうして一昨日、ふと思い出してやってみることにした。ちょうどワンオペ週間で、身も心も疲労困憊しているのだ。テンションがあがるネタほど嬉しいものはない。

牛乳パックに、水を入れて、冷凍庫へ。前日の夜にセットすれば、翌日の夜には遊べる。お風呂の

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与えることは、奪うこと

私はせっかちだ。
子どものことにも、すぐ手を出してしまう。

娘が「これ開けて」と何か持ってきたらすぐ開けてしまうし、息子の口の周りについたベタベタだって、本人が気にする前にティッシュでふき取ってしまう。

この間、保育園の先生に
「〇〇くんは、何かこぼしてもそのままじーっと待ってますよねえ。可愛いなぁ、ってついしてあげたくなっちゃいます」
と言われて、やっと事態の深刻さに気付いた。

息子の

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