serina

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Twitterでは撮った写真を載せたりしています。好きなマガジンを、ひとつだけ選んで読んでみてください。

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  • カメラな日々

    私とフィルムカメラとミラーレスカメラと

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    ‪カメラな日々にはカメラに興味がない人にとってどこまでも興味のない話しか書いてないのでそんな人のためにどうでもいい話というマガジンを作りました本当にどうでもいいです‬

  • 君と花の小説

    君と花のショートショート、短くて、そして

記事一覧

秋桜、君と一輪

彼女は毎年秋になると、秋桜を一輪だけ花屋で買って帰ってくる。 選ばれた秋桜は、二人暮らしのマンションの食卓に置いてある細長い一輪挿しに挿されるのだ。 僕達はまだ…

serina
4年前
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さざんかさざんか咲いた道で、君と焚き火がしたい

「ねぇ、あれ山茶花じゃないの?」 君と散歩していた時、知らない人の家の庭に、山茶花の木が植わっているのを見かけた。 「さざんかさざんか咲いた道、焚き火だ焚き火だ…

serina
4年前
7

君の髪からは金木犀の匂いがした

あの子と僕は友達でも知り合いでもない。 赤の他人だ。 挨拶もない。 言葉を交わすこともない。 笑っているあの子はいつも眩しい。 休み時間に1人で読書をしているよ…

serina
4年前
5

秋明菊のように白い白い君へ

あの人の手は白い。 とても、とても。 男の人の手。 骨ばった手。 力を入れるとぐっと角ができる。 男の人の手。 透き通って見えなくなって、いつの間にか私の中から…

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4年前
4

夜景しかウケない話

私の写真、夜景しかウケない。 これは真剣に私が絶賛抱えている悩みの1つである。 夜景しかウケない。 まあ夜景というものは、昼に隠れて目立たなかった光というものが…

serina
4年前
8

米を炊くという概念が消え去りつつある話

炊飯器を床に置いていると友人達の間で話題になっている私のお通りだそこをどけ。 やあやあどうも私です(オレオレ詐欺の類いの香り)。 私ですよ、分かります? 私です(…

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4年前
4

どうしても暗い写真になってしまう話

私の写真は、なんだかいつもちょっと暗い。 だからって、私の写真が明るいと逆に気持ち悪い気もするし、個性ということで片付けろという話なのだが、なんだろう。 切ない…

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4年前
8

抽象写真が好きな話

私自身、結構個性的な写真が好きだ。 出た出た美大生特有のアクの強さだよ。 とお思いだろう。 わかる。 さすがの私でもわかる。 これはなかなか分かってもらえない話…

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4年前
4

ご飯派だからデブなのか?

私はご飯派だからデブなのか? いやだからってネットで「パンよりご飯 デブ」で検索しようとは思わないし、間違いなく悲しくなってしまうので、コメントでもどうか「ご飯…

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4年前
4

相棒であるピアノを撮った話

私はフルート、ギターと楽器を愛してきたが、小さい頃からの相棒はピアノである。 そういえばカメラでピアノを撮ったことがなかったので、撮ろうと思い立った。 ピアノを…

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4年前
8

試着室の魔法

試着室の鏡には魔法がかけられているに違いない。 いや私も別にそんなディズニー映画のようなファンタジーの話をしたい訳ではない。 私は現実主義なので、魔法なんて存在…

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4年前
7

肩幅が広すぎる話

ゴリラだ、、、 私は鏡に映る自分の上半身に唖然としていた。 肩幅が広いことは知っていた。 自分がいかり肩であることも。 全ては小学生の頃、水泳を習っていたのが原…

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4年前
9

人生ゲームのような人生を送りたい話

先日、母と2人で人生ゲームをした。 まあ有名なボードゲームのあれではなく、Wii(なぜかもうめちゃくちゃ昔のゲーム機のような響き)でやったのだが、久しぶりにしてみると…

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4年前
10

ずっとメガネを探している話

さっきもメガネを探していた。 たぶん私の人生の80%はメガネを探す時間になっているような気がする(言いすぎや)。 メガネというのはどうしてあんなに無意識に外した途端…

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4年前
7

人生、山も谷もしんどい話

人生山あり谷ありとよく言う。 なんだ山あり谷ありって。 私は平坦な道を歩きたい。 ただそれだけだ(だまっとけ)。 平坦な道というものは本当に都会でしかありえないも…

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4年前
5

セルフポートレートというものの素晴らしさを伝えたい

セルフポートレートというものは素晴らしい。 セルフポートレートというものをご存知でなくとも想像力を豊かにさせれば恐らくおおまかな意味くらいは分かっていただけると…

serina
4年前
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秋桜、君と一輪

秋桜、君と一輪

彼女は毎年秋になると、秋桜を一輪だけ花屋で買って帰ってくる。

選ばれた秋桜は、二人暮らしのマンションの食卓に置いてある細長い一輪挿しに挿されるのだ。

僕達はまだ結婚していない。

そろそろプロポーズをしたいと思ってから、思い切って言うタイミングを掴めず、引き延ばし、1年が経ってしまった。

彼女はプロポーズを急かしてきたり、結婚を迫ってくるようなことはしないが、付き合って3年が経つ。

そろそ

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さざんかさざんか咲いた道で、君と焚き火がしたい

さざんかさざんか咲いた道で、君と焚き火がしたい

「ねぇ、あれ山茶花じゃないの?」

君と散歩していた時、知らない人の家の庭に、山茶花の木が植わっているのを見かけた。

「さざんかさざんか咲いた道、焚き火だ焚き火だ、落葉焚き」と歌い出す君。

「ねぇ、道で落ち葉焚くのって大丈夫なのかな?」

次の歌詞が分からなくなったらしく、歌うのを早々にやめ、誤魔化すように突然そう言い出した君。

「どういうこと?」

「ほら、煙とかさ、クレーム来そうだよね」

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君の髪からは金木犀の匂いがした

君の髪からは金木犀の匂いがした

あの子と僕は友達でも知り合いでもない。

赤の他人だ。

挨拶もない。

言葉を交わすこともない。

笑っているあの子はいつも眩しい。

休み時間に1人で読書をしているような僕とは違う世界の住人だ。

あの子は大抵、窓際で女友達とファッションとかメイクとか、休日のショッピングの予定とか、たぶんそんな話をしている。

次の授業は移動教室だ。

僕は化学の教科書を取り出し、おもむろに立ち上がり、教室を

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秋明菊のように白い白い君へ

秋明菊のように白い白い君へ

あの人の手は白い。

とても、とても。

男の人の手。

骨ばった手。

力を入れるとぐっと角ができる。

男の人の手。

透き通って見えなくなって、いつの間にか私の中から消えてなくなってしまいそうな。

日焼けをしていない白い肌が眩しい。

そういえば、私の手があの人の真っ白な手に一度だけ触れた。

夏。

「細い指。」

と笑うあの人の白い指が絡まった日。

サラリと触れ合う。

陶器のように

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夜景しかウケない話

夜景しかウケない話

私の写真、夜景しかウケない。

これは真剣に私が絶賛抱えている悩みの1つである。

夜景しかウケない。

まあ夜景というものは、昼に隠れて目立たなかった光というものが夜という闇の中に浮かび上がり、それはそれは幻想的に写る。

そして、その当たり前におんぶにだっこしていただいているのがこの私である。

夜景もそろそろその重責により、辞任させてほしいと私に訴えかけてきている(ような気がする)。

そう

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米を炊くという概念が消え去りつつある話

米を炊くという概念が消え去りつつある話

炊飯器を床に置いていると友人達の間で話題になっている私のお通りだそこをどけ。

やあやあどうも私です(オレオレ詐欺の類いの香り)。

私ですよ、分かります?

私です(分からんわ)。

まあ私なんですがね、炊飯器で米を炊くという概念がなくなりつつあります。

やばいです。

えらいことです。

日本の恥です。

まあ米ね、だいぶ前は炊いてたのよ。

でもね、だんだんお米を研ぐっていう作業がめんどく

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どうしても暗い写真になってしまう話

どうしても暗い写真になってしまう話

私の写真は、なんだかいつもちょっと暗い。

だからって、私の写真が明るいと逆に気持ち悪い気もするし、個性ということで片付けろという話なのだが、なんだろう。

切ない。

決して明るい写真など撮れないであろうことを、バッチリ証明している私の内側から滲み出るこの陰湿な空気。

まあ今まで散々冴えない人生を送ってきたのだから、私の視界を形にしている私の撮った写真など、やはり冴えないものに決まっていた(納

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抽象写真が好きな話

抽象写真が好きな話

私自身、結構個性的な写真が好きだ。

出た出た美大生特有のアクの強さだよ。

とお思いだろう。

わかる。

さすがの私でもわかる。

これはなかなか分かってもらえない話だということも、もちろん分かるのである。

写真は綺麗に写してなんぼだ。

でも写真の美しさは、画質の良さや景色や人の美しさだけではないのである。

抽象画みたいな写真が好きだ。

と最初に述べたが、抽象画みたいな写真とは一体何か

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ご飯派だからデブなのか?

ご飯派だからデブなのか?

私はご飯派だからデブなのか?

いやだからってネットで「パンよりご飯 デブ」で検索しようとは思わないし、間違いなく悲しくなってしまうので、コメントでもどうか「ご飯は太るに決まってますよ笑笑笑」なんてことは言わず、そっとしておいてあげてほしい。

もしパンよりご飯の方が太るとして、まあ高確率でご飯の方が太るだろうが、好みなんぞは私の舌の問題であるため、今から無理やりパン派に移行することもできないわけ

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相棒であるピアノを撮った話

相棒であるピアノを撮った話

私はフルート、ギターと楽器を愛してきたが、小さい頃からの相棒はピアノである。

そういえばカメラでピアノを撮ったことがなかったので、撮ろうと思い立った。

ピアノを撮りながら、「ああ、私はこんなに美しい鍵盤に手を乗せていたのか」となぜかとても幸福な気持ちになった。

写真に写ったピアノはキラキラしていた。

みなさんにも、特別なものや場所があるだろう。

そしてそういうものに限って、意外と写真に残

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試着室の魔法

試着室の魔法

試着室の鏡には魔法がかけられているに違いない。

いや私も別にそんなディズニー映画のようなファンタジーの話をしたい訳ではない。

私は現実主義なので、魔法なんて存在しないと思っている。

だが試着室の中の鏡に限り、魔法がかけられているのではないか、という話なのである。

では、試着室という名の魔法の部屋の入口へ、みなさんをお連れしよう。

まず適当な服屋さんに入る。

このワンピースは間違いなく私

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肩幅が広すぎる話

肩幅が広すぎる話

ゴリラだ、、、

私は鏡に映る自分の上半身に唖然としていた。

肩幅が広いことは知っていた。

自分がいかり肩であることも。

全ては小学生の頃、水泳を習っていたのが原因だ。

弟がスイミングを習いたいと言い出し、弟に水泳で負けるなんて嫌だ、弟には絶対に負けたくない、というしょーもないプライドを理由に私は小学校3年生の頃からスイミング教室に行くようになった。

小6でやめたが2級だった。

ただ2

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人生ゲームのような人生を送りたい話

人生ゲームのような人生を送りたい話

先日、母と2人で人生ゲームをした。

まあ有名なボードゲームのあれではなく、Wii(なぜかもうめちゃくちゃ昔のゲーム機のような響き)でやったのだが、久しぶりにしてみると楽しかったので人生ゲームの話をしたい。

なにが楽しかったのかというと、金だ。

今ケチ臭い香りがしただろ。

まあね、現実とは違うのよ、マネーが。

いやいや一度にそんな貰えんやろというくらいの金の量。

1億や2億が平気で転がっ

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ずっとメガネを探している話

ずっとメガネを探している話

さっきもメガネを探していた。

たぶん私の人生の80%はメガネを探す時間になっているような気がする(言いすぎや)。

メガネというのはどうしてあんなに無意識に外した途端どこかへ隠れてしまうのか。

これからはメガネのことを逃走犯と呼ぼう。

そしてその逃走犯を見つけ出す際、もちろん目が悪いので失くしたメガネが見えるわけもなく、怪しげなババアがおろおろしている図になってしまうわけである。

周りから

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人生、山も谷もしんどい話

人生、山も谷もしんどい話

人生山あり谷ありとよく言う。

なんだ山あり谷ありって。

私は平坦な道を歩きたい。

ただそれだけだ(だまっとけ)。

平坦な道というものは本当に都会でしかありえないものだということをそこそこの都会に出て知った。

そりゃそうだ、みな平坦な土地に家を建て街を作りショッピングモールを建てる(ショッピングモールは別にいらんのでは)。

私はド田舎出身なのでこんな過疎化した街、いや町、いや村に平坦な土

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セルフポートレートというものの素晴らしさを伝えたい

セルフポートレートというものの素晴らしさを伝えたい

セルフポートレートというものは素晴らしい。

セルフポートレートというものをご存知でなくとも想像力を豊かにさせれば恐らくおおまかな意味くらいは分かっていただけると思う。

セルフポートレートはまあ簡単に言うと自分で自分を撮影すること。

つまり自分の自分による自分のためのポートレートなのだ(なんか違う)。

まあ私みたいなやつの説明じゃセルフポートレートの魅力が分かったような分からなかったような感

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