十色恵蓮

1998年7月15日生まれ。十色恵蓮(といろえれん)です。文庫本とあやしいものが好きで…

十色恵蓮

1998年7月15日生まれ。十色恵蓮(といろえれん)です。文庫本とあやしいものが好きです。🪷『異邦人』『酔っぱらっちゃった』各音楽配信サイトにて配信中🪷マガジンに作品まとめてあります。

マガジン

  • 私が描いたもの。

  • 十色恵蓮の紙コップ

    紙コップに落書きしちゃった。

  • 小説

    私が書いたもの。

  • 写真

    私が撮ったもの。

  • 冷蔵庫の上の社会

    シリーズもの。写真です。

記事一覧

固定された記事

超短編小説『鼻』

 朝起きたら、鼻がなくなっていた。顔を洗おうと鏡を見て気付いた。そこには、中央に大きな穴がひとつあいている、私の顔が映っていた。そうか、どうりで息がしやすいわけ…

十色恵蓮
5か月前
8

『キリン』

十色恵蓮
2日前
2

『溜め込む』

十色恵蓮
8日前
3

『哀しき道化師』

十色恵蓮
2週間前
3

『嘘つき』

十色恵蓮
3週間前
1

『思い思いの重い想い』

十色恵蓮
4週間前
5

『夜中に鳴り響くもの』

十色恵蓮
1か月前
6

十色恵蓮の紙コップ

十色恵蓮
1か月前
3

『目玉をちくわにするのが夢だった人』

十色恵蓮
1か月前
1

『あのころ』

十色恵蓮
2か月前
1

『人格』

十色恵蓮
2か月前

『目の奥で踊る老人』

十色恵蓮
2か月前
5

『いきぐるしい』

十色恵蓮
2か月前
1

『極楽』

十色恵蓮
3か月前
1

『生活をしている』

十色恵蓮
3か月前
1

無題

十色恵蓮
3か月前
1
超短編小説『鼻』

超短編小説『鼻』

 朝起きたら、鼻がなくなっていた。顔を洗おうと鏡を見て気付いた。そこには、中央に大きな穴がひとつあいている、私の顔が映っていた。そうか、どうりで息がしやすいわけだ。
 これは私にとって好都合だった。おでんに入っている餅巾着のごとくでっぷりとした厚ぼったい鼻が、ずっと邪魔くさかった。気に入らなかった。
 身支度を済ませベッドの近くに戻ってくると、見つけてしまった。枕の横に、埋もれるようにして鼻があっ

もっとみる