TOKI 森時彦 

TOKI 森時彦 

マガジン

  • 40代から変わる人生 「記憶の道具」

    歳とともに人の名前が出てこなくなり、新しい情報も頭に残りにくくなってきた。60代になって一念発起し、この問題を解決するためのiPhone アプリを自作し、ムダにしていた1, 2分のスキマ時間に使い始めたところ、人の名前や情報が頭に残るようになった。 しかし、それだけではない。半年ほど続けていると、脳力がアップしてきた。記憶力が増し、連想力や閃きが豊かになった。脳も筋肉と同じで使えば伸びる! まだまだ新しい分野にチャレンジして習得できるという自信が湧いてきた。 このブログでは、その私の体験を紹介します。 追伸: アプリは、もともと自分用に作ったものなのでApp Store でダウンロードして無料でお使いいただけます。「キオクの達人」と検索してください。

  • 「変わる組織」はどこが違うのか?

    組織変革を実現するにはどうすればいいのか。それを実務家&コンサルタントの視点から掘り下げて解説しています。 と同時に、これは「自分を変える」方法論であると理解されるとうれしい。ということで、対象読者は、どうすれば組織を動かすことができるか悩んでいる人です。基本的には毎週更新していきます。

  • 記号接地問題

    人間にできてAIにはできない古くて新しい問題。それが記号接地問題だ。AIがますます多くの問題解決を担ってくれるこれからの時代に、人がもっと意識して取り組まないといけないのは、記号接地した(身体性のある)思考力だろう。このブログは、そういう問題意識を基にスタートします。

記事一覧

40代から変わる人生「記憶の道具」26

難しい本を読むコツ  いまキッシンジャーの「国際秩序」という本を読んでいます。難解、というわけではありませんが、力の均衡(balance of power)という考え方に至る歴史…

「変わる組織」はどこが違うのか? 26

意見を言わない人たち対策 3  意見を言わない人たちの原因を3パターンに分けて、これまで原因1、2について対策を考えてきました。今回は原因3(意見はあるが、自分の…

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「変わる組織」はどこが違うのか? 25

意見を言わない人たち対策 2  今回は原因2で意見を言わない人たちへの対処法です。意見はあるが差しさわりがある。あるいは遠慮して発言しないという場合にどうするか。…

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40代から変わる人生「記憶の道具」25

人に語れるようにしておく  人生を変える上で大切なことを3つ挙げよといわれれば、 – まぁ、そんなことを私に訊く人はあまりいないのでここに書いているのですが – …

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「変わる組織」はどこが違うのか? 24

意見を言わない人たち対策 1  ワークショップは変わる組織の必須アイテムだという話を前回しました。それに習熟することが重要なのですが、そもそもそのワークショップの…

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40代から変わる人生「記憶の道具」24

金の価格高騰が続く、その意味は⁉  先週の日経新聞に気になるフィナンシャル・タイムズのコラムが掲載されました。著者はラナ・フォルーハー。私のお気に入りのビジネス…

「変わる組織」はどこが違うのか? 23

ハイ・コンテクストな日本社会  日本はハイ・コンテクストな社会、と喝破したのはアメリカの文化人類学者のエドワード・T・ホールでした。それに対してアメリカは、典型…

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40代から変わる人生「記憶の道具」23

反転学習的生活  先週、ある会社で新組織の発表がありました。新しく営業部隊を11の部門に分けて、それぞれにリーダーが任命されました。その11人のリーダーたちが次々に…

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「変わる組織」はどこが違うのか? 22

変わってきたリーダーシップスタイル  人間には、4つの基本的な動機があるといわれています。ものごとを達成したいという達成動機(Achievement)、人と仲良くしていた…

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40代から変わる人生「記憶の道具」22

過去は変えられない。でも過去の物語は変えられる  先週、久しぶりに「『よみうり大手町スクール』著者と語るサイエンス読書カフェ」に行ってきました。題材は「宇宙思考…

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「変わる組織」はどこが違うのか? 21

プロセスデザイン3 収束の方法  収束ができない、という相談が多いと前回書きました。今回はこの問題を取り上げます。  ここでは2つの基本的な方法を紹介しましょう…

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40代から変わる人生「記憶の道具」21

AI翻訳時代になぜ英語を習得すべきなのか? AI翻訳は、飛躍的によくなっています。これからもますますよくなっていくでしょう。そういう時代に、なぜ英語の勉強する必要…

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「変わる組織」はどこが違うのか? 20

プロセスデザイン2 発散の方法  発散はできるけれど収束ができない、という相談をよく受けます。ところが私の経験はこの逆で、実は発散が難しい。既存の考えからなかな…

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40代から変わる人生「記憶の道具」20

英語上達法 2  同時通訳者の記憶術  知人に同時通訳をしている人がいるので、どうやって覚えているのか訊いたことがあります。 答えは、知らない単語が出てきたら「…

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「変わる組織」はどこが違うのか? 19

プロセスデザイン1  前回、ワークショップの落とし穴に嵌るかどうかは、ファシリテーターの技量しだいという話をしました。ということで、今回はファシリテーションにつ…

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40代から変わる人生「記憶の道具」19

英語上達法 1  5回目に紹介した英語を勉強しているという編集者の方と再会しました。「キオクの達人」で、勉強が進んでいると嬉しそうでした。  ということで、今回は…

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40代から変わる人生「記憶の道具」26

40代から変わる人生「記憶の道具」26

難しい本を読むコツ

 いまキッシンジャーの「国際秩序」という本を読んでいます。難解、というわけではありませんが、力の均衡(balance of power)という考え方に至る歴史的な経緯が縷々述べられている大著です。
 権謀と混乱、戦いと血と疲弊の長い歴史の中で鍛えられた、実用的な手段としての「力の均衡」という考え方。いま大きな変局点を迎えている世界秩序を俯瞰的に理解する上でとても力になります。

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「変わる組織」はどこが違うのか? 26

「変わる組織」はどこが違うのか? 26

意見を言わない人たち対策 3

 意見を言わない人たちの原因を3パターンに分けて、これまで原因1、2について対策を考えてきました。今回は原因3(意見はあるが、自分の仕事が増えるので話さない)への対策です。これ、コミットメント問題です。だって、チームに貢献できるアイデアを持っているのに自己都合で発言しないのですから。
 しかし、その原因は個人ではなく組織のあり方にある場合が多いものです。「言い出した

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「変わる組織」はどこが違うのか? 25

「変わる組織」はどこが違うのか? 25

意見を言わない人たち対策 2

 今回は原因2で意見を言わない人たちへの対処法です。意見はあるが差しさわりがある。あるいは遠慮して発言しないという場合にどうするか。その差しさわりや遠慮を解消すればいいわけです。
 この解消に効果があるのがグランドルールです。私は通常参加者につくってもらうのですが、そこで必ず出てくるのが「否定しない」「人の話をよく聴く」です。普段よほど聴いてもらえない、すぐ否定され

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40代から変わる人生「記憶の道具」25

40代から変わる人生「記憶の道具」25

人に語れるようにしておく

 人生を変える上で大切なことを3つ挙げよといわれれば、 – まぁ、そんなことを私に訊く人はあまりいないのでここに書いているのですが – その1つとして「人に語れるようにしておく」を挙げたいと思います。
 たとえば、営業のコツ。大失敗した経験。失恋や困難を乗り越えた体験。感動した映画や本について。座右の銘。得意分野のウンチク。なんでもいいので、人がちょっと面白いと思ってく

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「変わる組織」はどこが違うのか? 24

「変わる組織」はどこが違うのか? 24

意見を言わない人たち対策 1

 ワークショップは変わる組織の必須アイテムだという話を前回しました。それに習熟することが重要なのですが、そもそもそのワークショップの場で口を開かない人が、日本にはまだたくさんいます。今回は、その原因と対策を考えてみましょう。

私の経験では、原因は大きく次の3つに分かれます。
原因1 思考問題:テーマについて考えたことがないので、何を話せばいいかわからない。
原因2

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40代から変わる人生「記憶の道具」24

40代から変わる人生「記憶の道具」24

金の価格高騰が続く、その意味は⁉

 先週の日経新聞に気になるフィナンシャル・タイムズのコラムが掲載されました。著者はラナ・フォルーハー。私のお気に入りのビジネス・コラムニストの一人です。
 金に興味はないのですが、このコラムを読んで少し意識が変わりました。しばらく上昇を続けている金価格。ぼんやりと、そろそろピークかなと思っていたのですが、さらに大きく高騰中! その4つの理由が注目点です。
1.長

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「変わる組織」はどこが違うのか? 23

「変わる組織」はどこが違うのか? 23

ハイ・コンテクストな日本社会

 日本はハイ・コンテクストな社会、と喝破したのはアメリカの文化人類学者のエドワード・T・ホールでした。それに対してアメリカは、典型的なロー・コンテクスト社会。彼の著書「文化を超えて」には、下図のような図が添えてあって、見事にその違いを表しています。

 このコンテクストの多寡の違いは、組織変革の現場にいると結構大きな要素になるので、ついその違いに目が行ってしまうので

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40代から変わる人生「記憶の道具」23

40代から変わる人生「記憶の道具」23

反転学習的生活

 先週、ある会社で新組織の発表がありました。新しく営業部隊を11の部門に分けて、それぞれにリーダーが任命されました。その11人のリーダーたちが次々に登壇して、5分ずつ抱負を語ったのですが、これ、1時間かかります。当然5人目位になると初めの人のことは忘れてしまいます。
 この時間をただ聞いているのはタイパが悪い。ということで、アプリ「キオクの達人」を開いて、表に新組織名、裏にリーダ

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「変わる組織」はどこが違うのか? 22

「変わる組織」はどこが違うのか? 22

変わってきたリーダーシップスタイル

 人間には、4つの基本的な動機があるといわれています。ものごとを達成したいという達成動機(Achievement)、人と仲良くしていたいという親和動機(Affiliation)、人に影響を与えたいというパワー動機(Power)、そして逃げたいという逃避動機(Escape)です。
 すべての人にこの4つの動機があるといわれています。基本的動機ですからね。ただ、そ

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40代から変わる人生「記憶の道具」22

40代から変わる人生「記憶の道具」22

過去は変えられない。でも過去の物語は変えられる

 先週、久しぶりに「『よみうり大手町スクール』著者と語るサイエンス読書カフェ」に行ってきました。題材は「宇宙思考」(かんき出版)2023。著者の天文物理学者BossB こと藤田あき美さんは、フォロワー25万人超のSNSで異常な熱を発する。この人を生で観てみたいと思ったのですね。

 ハイ、想像を超えていました。まず声の大きさが半端じゃないです。年齢

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「変わる組織」はどこが違うのか? 21

「変わる組織」はどこが違うのか? 21

プロセスデザイン3 収束の方法

 収束ができない、という相談が多いと前回書きました。今回はこの問題を取り上げます。
 ここでは2つの基本的な方法を紹介しましょう。ひとつは多数決です。選択肢がそれほど多くなければ、これが一番簡単です。丸型のカラーラベルを用意して、たとえば赤は5点、青は3点、黒は1点などと色によってポイントを変えると、楽しみながら投票できます。
 この場合よく訊かれるのが、ひとつの

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40代から変わる人生「記憶の道具」21

40代から変わる人生「記憶の道具」21

AI翻訳時代になぜ英語を習得すべきなのか?

AI翻訳は、飛躍的によくなっています。これからもますますよくなっていくでしょう。そういう時代に、なぜ英語の勉強する必要があるのでしょうか? 私も、これだけAI翻訳が進んできたので、もはや他の外国語の勉強をしようとは思わなくなりました。でも、英語だけは別です。

 なぜ英語は別なのか? その理由は2つあります。
 1つは、ほぼすべての分野で英語がグロ

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「変わる組織」はどこが違うのか? 20

「変わる組織」はどこが違うのか? 20

プロセスデザイン2 発散の方法

 発散はできるけれど収束ができない、という相談をよく受けます。ところが私の経験はこの逆で、実は発散が難しい。既存の考えからなかなか抜けられないことがほとんどです。見かけ上、たくさん出てきますが、本当の意味での発散になっていないのです。このような経験の人たちも多いようで、ブレストをしても良いアイデアは出ないという極論を言う人も、いますよね。

そこで今回のテーマは、

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40代から変わる人生「記憶の道具」20

40代から変わる人生「記憶の道具」20

英語上達法 2  同時通訳者の記憶術

 知人に同時通訳をしている人がいるので、どうやって覚えているのか訊いたことがあります。 答えは、知らない単語が出てきたら「ムッと睨んで覚える」のだそうです。試してみました。確かに覚えられます。

そこでどのぐらい覚えているか、「キオクの達人」に入れておきました。普通だと2~3日もすると思い出せなくなるのにムッと睨むと、1週間以上たっても覚えているのです。

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「変わる組織」はどこが違うのか? 19

「変わる組織」はどこが違うのか? 19

プロセスデザイン1

 前回、ワークショップの落とし穴に嵌るかどうかは、ファシリテーターの技量しだいという話をしました。ということで、今回はファシリテーションについて少し書きます。
 私は、ファシリテーションには3つの要素があると考えています(下図参照)。ワークショップ全体のプロセスをデザインすることと、それを実行すること。その実行は2つの要素に分かれているので計3つになります。
 実行の中の2つ

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40代から変わる人生「記憶の道具」19

40代から変わる人生「記憶の道具」19

英語上達法 1

 5回目に紹介した英語を勉強しているという編集者の方と再会しました。「キオクの達人」で、勉強が進んでいると嬉しそうでした。
 ということで、今回は英語上達法です。
 英語勉強法と銘打った本や教材はたくさんありますが、私の勉強法は極めてシンプル。ポイントは次の3つです。
  ① 使いたい!と心に響くフレーズを覚える
  ② スキマ時間を使って忘れないようにする
  ③ 恥をかいても

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