じん

コトバを言葉に顕す、“訳し家”(経営デザイナー)。大学で数学を専攻し、経理の仕事をし、…

じん

コトバを言葉に顕す、“訳し家”(経営デザイナー)。大学で数学を専攻し、経理の仕事をし、MBAを修得し、社会学を研究し、好奇心のあることを三次元(広さ×深さ×奥行き)で思索・探究中。デザイン×マネジメント×アカウンティングを中心に、エッセイ風に綴ってみます。

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note、始めてみました

はじめまして。 今日から、noteでいろいろ紡ぎ綴っていきます。まずは、自己紹介を。 < 目次 > 私の楽しみ 楽しみが、数字から文字に変わった ユニークな発想と思考を手…

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5年前
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新しい会計の役割①

経営とは、旅のようなもの。 いい旅もあれば、よくない旅もある。 一緒に旅をする人によって、旅そのものが変わることもある。 同様に会社をつくる人たちによって、  い…

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1年前
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会社の成長

これは、ドラッカーが『(エッセンシャル版)マネジメント 基本と原則』の中で語っていた言葉。 「成長そのものは虚栄でしかいない」という言葉は、正にその通り。 よ…

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1年前
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評価で大切なこと

評価した結果も大切ではあるが、それ以上に大切なことがある。 それは、評価のプロセスの中にある。 掲げた理念やミッションと照らし合わせながら、  「美しい行動とは…

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1年前
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行動を評価する

近年、理念・ビジョン・ミッションの他に、  どのような行動指針を掲げているかも意識しつつある。 しかし残念なことに、  その行動指針に基づいた行動が実際されている…

じん
1年前
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曖昧さを評価する

VUCAの〝A〟は曖昧性(Ambiguity)で、  曖昧さに抗って定量化して評価するのではなく、  その曖昧さをそのまま確認する作業が  真の会社の評価へとなっていく必要…

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1年前

評価に対するパラダイムシフト

マネジメント1.0の達成状況という目に見えてわかる評価に比べ、  マネジメント2.0の評価の対象や方法は非常に曖昧でわかりにくい。 マネジメント1.0と2.0の評価の違いを…

じん
1年前
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モノサシの役割

モノサシについて更に思索することで、あることに気づいた。 本来モノサシは、  相手を客観的に評価するためのものではなく実は、  自分自身を律するためのものである…

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1年前

会社の価値

〝何のためにか〟よりもむしろ、 〝どのようにか〟という行動にこそ、会社の価値はある。 〝何のためにか〟は、美辞麗句のように聞こえるかもしれない。 しかし目的とは…

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1年前

評価とは何を意味するのか

目標に対する結果や成果を評価するのか、それとも、  〝別の何か〟を評価するのか。 このように評価について改めて思索する中で、この問いが現れた。 この別の何かが、…

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1年前
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新しい会計の発想

このように目標について考えを巡らせていた時に、あることに気づいた。 会社や組織が目標をたてるのは、  実は人を奮い立たせるためでも、前向きにするためでもない。 …

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1年前
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何を評価するのか

努力は他人にはなかなか目に見えず、  結果や成果だけが形となって他人の前に現れる。 「結果が全て」、この言葉にあるように、  表れた結果や成果だけで評価してしまう…

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1年前

目標だけを求めてもいけない

私の家族がリハビリをしていた頃、  私は「今日は今週は、ここまで頑張ろう」のような  小さな目標をたてることを勧めた。 階段を一段ずつ上がるように、  小さな目標…

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1年前
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目標が欲望を高め、人や組織を疲弊させる

経営指標を数値化することで、目に見えて状態や状況がわかる、  わかった気になる。 目に見えるから安心して、満足する。 掲げた経営目標を達成できれば、さらに満足する…

じん
1年前
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経営指標が、会社から個性を奪う

会社を創業した時には、その会社固有の特有の個性(〝特長〟)があった。 しかし時が経つにつれ、  個性は他社と比べた〝特徴〟(A社と比べて~、B業界の中では~)  …

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1年前

数字(結果)が生まれた背景や文脈を、読み解いていない

会計で本当に求められるのは、事実結果としての数値ではなく、  事実に至るまでの背景や文脈。 しかし、会計に求められるのは、結果という目に見える事実のみ。 事実の背…

じん
1年前
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note、始めてみました

note、始めてみました

はじめまして。
今日から、noteでいろいろ紡ぎ綴っていきます。まずは、自己紹介を。

< 目次 >
私の楽しみ
楽しみが、数字から文字に変わった
ユニークな発想と思考を手に入れた
エッセイ風にマネジメントを語る

私の楽しみビジネススクールで経営学を学び始めた頃から、それまで読まなかった経営に関する本を幅広く読み始めた。読まなかったら、授業についていけないからだった。だけど、知らなかったことを知

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新しい会計の役割①

新しい会計の役割①

経営とは、旅のようなもの。
いい旅もあれば、よくない旅もある。
一緒に旅をする人によって、旅そのものが変わることもある。

同様に会社をつくる人たちによって、
 いい会社にもよくない会社にもなることもある。

航海で喩えるなら、
 経営者は船長、
 航海を助ける航海士が会計を含めた経理部門となる。

嵐などの様々な障害が現れるたびに、
 航海士(経理部門)は目的地と現在地を照らし、
 航路を描

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会社の成長

会社の成長

これは、ドラッカーが『(エッセンシャル版)マネジメント 基本と原則』の中で語っていた言葉。

「成長そのものは虚栄でしかいない」という言葉は、正にその通り。

よく会社のPRに、
 「二ケタ成長」「創業から赤字なし(常に成長)」など
 成長を誇示する表現が実に多い。

一見、安定していて今後も成長が続くように思える。
しかし、成長した結果どのような会社になったのかは、
 ほぼ示されていない。

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評価で大切なこと

評価で大切なこと

評価した結果も大切ではあるが、それ以上に大切なことがある。
それは、評価のプロセスの中にある。

掲げた理念やミッションと照らし合わせながら、
 「美しい行動とは何か」「正しい行動とは何か」などを、
 全員で話し合いながら考えていくことが、
 会社にとって大きな意味をもつようになる。

会社から一方的に答えを与えられるのではなく、
 年齢性別や肩書や組織などの立場に関係なく、
 想いを共有し合

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行動を評価する

行動を評価する

近年、理念・ビジョン・ミッションの他に、
 どのような行動指針を掲げているかも意識しつつある。

しかし残念なことに、
 その行動指針に基づいた行動が実際されているかについては、
 多くの会社は語っていない。

これからは、何を掲げているかよりも、
 実際に掲げた行動を起こしているかどうかが問われる。

政治、特に選挙においては、マニフェストを重視するようになった。
しかし多くは、
 掲げたマニ

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曖昧さを評価する

曖昧さを評価する

VUCAの〝A〟は曖昧性(Ambiguity)で、
 曖昧さに抗って定量化して評価するのではなく、
 その曖昧さをそのまま確認する作業が
 真の会社の評価へとなっていく必要がある。

曖昧であるとは、明らかに分け隔てる線(境界)がなく、
 間(あいだ)がある状態。

そしてこの間とは、二つのものを分けるものではなく、
 二つのものをつなげるもの。

会計の可能性が、この曖昧さの中にはある。

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評価に対するパラダイムシフト

評価に対するパラダイムシフト

マネジメント1.0の達成状況という目に見えてわかる評価に比べ、
 マネジメント2.0の評価の対象や方法は非常に曖昧でわかりにくい。

マネジメント1.0と2.0の評価の違いをわかりやすく喩えれば、
 定量評価と定性評価の違いのようなもの。

少し考えればわかることと、じっくり考えなければわからないこと。
ある程度の答えが用意されているものと、答えが用意されていないこと。
そしてこの用意されていな

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モノサシの役割

モノサシの役割

モノサシについて更に思索することで、あることに気づいた。

本来モノサシは、
 相手を客観的に評価するためのものではなく実は、
 自分自身を律するためのものであることに。

自分を律するためには、客観的な眼も必要であるが、
 加えて主観的な眼も必要である。
いやどちらかといえば、主観的な眼の方がより重要になってくる。

この主観的な眼をどのようにして持つかが、実は問われている。

外から見る

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会社の価値

会社の価値

〝何のためにか〟よりもむしろ、
〝どのようにか〟という行動にこそ、会社の価値はある。

〝何のためにか〟は、美辞麗句のように聞こえるかもしれない。
しかし目的とは、そもそも美辞麗句である。

その美辞麗句をどのように実行し実現するのかにこそ、
 会社の価値があり、真の価値(真価)といえる。

理想を理想で終わらせない、理想を現実化する行動力が、
 その会社にしかない真の価値。

その新しい会社

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評価とは何を意味するのか

評価とは何を意味するのか

目標に対する結果や成果を評価するのか、それとも、
 〝別の何か〟を評価するのか。

このように評価について改めて思索する中で、この問いが現れた。
この別の何かが、目的に対する行動になる。

二一世紀の評価について、
 ドラッカーは『ドラッカー入門』(上田淳生著)の中で、
 次のように示している。


予測できないことを評価することは、そもそもできない。
できることは、ただみる(観る・視る)こと

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新しい会計の発想

新しい会計の発想

このように目標について考えを巡らせていた時に、あることに気づいた。

会社や組織が目標をたてるのは、
 実は人を奮い立たせるためでも、前向きにするためでもない。

本当の理由は、人を管理するためであることに。
管理するのは自分もあるが、多くは相手である。

ここで注意しなければならないのは、誰が誰に目標をたてるのか。

人の想いや意思とは無関係に目標を振りかざして、
 人を思うように管理してい

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何を評価するのか

何を評価するのか

努力は他人にはなかなか目に見えず、
 結果や成果だけが形となって他人の前に現れる。
「結果が全て」、この言葉にあるように、
 表れた結果や成果だけで評価してしまう。

努力を見ていると聞くが、見ているのは、〝努力の結果であり成果〟。

例えば、努力して足が速くなったとき、
 どのような練習をしていたかを本当に見ていただろうか。

タイムが上がったという結果しか、実は見ていない。
結果が悪ければ

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目標だけを求めてもいけない

目標だけを求めてもいけない

私の家族がリハビリをしていた頃、
 私は「今日は今週は、ここまで頑張ろう」のような
 小さな目標をたてることを勧めた。

階段を一段ずつ上がるように、
 小さな目標を一つずつ達成していくことが成功体験となり、
 リハビリに効果的だと思ったから。

私自身リハビリではないが似た実体験があったから、
 また人の成功体験を聞いていたので、当然のように、
 目標をたてることを勧めた。

しかし、目標をた

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目標が欲望を高め、人や組織を疲弊させる

目標が欲望を高め、人や組織を疲弊させる

経営指標を数値化することで、目に見えて状態や状況がわかる、
 わかった気になる。

目に見えるから安心して、満足する。
掲げた経営目標を達成できれば、さらに満足する。

しかし、目標を達成できて/満足して/それで終わり、
 には決してならない。
満足したと同時に、
 「もっと頑張ろう」「もっと満足したい」という思いが膨らみ、
 次の更なる目標を掲げる。

前年や他社などと比べたり、目標の達成状

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経営指標が、会社から個性を奪う

経営指標が、会社から個性を奪う

会社を創業した時には、その会社固有の特有の個性(〝特長〟)があった。
しかし時が経つにつれ、
 個性は他社と比べた〝特徴〟(A社と比べて~、B業界の中では~)
 に変わっていく。

評価も創業時は絶対評価であったのが、
 いつからか他社との相対評価に変わる。

他社と比べるために他社と同じ経営指標を、
 自社を測るモノサシとして使う。

決められたモノサシの目盛で、自社そして他社を評価する。

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数字(結果)が生まれた背景や文脈を、読み解いていない

数字(結果)が生まれた背景や文脈を、読み解いていない

会計で本当に求められるのは、事実結果としての数値ではなく、
 事実に至るまでの背景や文脈。

しかし、会計に求められるのは、結果という目に見える事実のみ。
事実の背景や文脈には、ほとんど関心を示さない。

数字(事実)は行動した結果であり、本当に探らなければならないのは、
 数字の背後にある人の行動。

「どう行動したのか」
「なぜその行動をしたのか」
「その行動は正しい選択だったのか」
「別

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