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3回観て3回号泣した映画の話:バジュランギおじさんと、小さな迷子
エンドロールが終わったあと、全観客と今すぐハグしたい! と思うような映画ははじめてかもしれない。
ツイッターを開くたびに『バジュランギおじさんと、小さな迷子』の情報が流れてくるようになった。期間限定でリバイバル上映をしているという。
推しが絶賛しているので、この人が勧めるなら面白いのだろうと軽い気持ちでチケットを取った。
実は『RRR』も『バーフバリ』も機会を逃していたわたしの、初ボリ
人生は続く、仕事も続く
「てんさんの今まで、けっこう濃かったなあ」
職場の飲み会で誰かが言った。汗をかいたグラスに並々と注がれたハイボールが減らなくなるころあい、冷めてかたくなった唐揚げをつつきながら、そうですねえと上の空で相槌を打つ。
3月末、スギ花粉の飛来と同時にどうしても過去を振り返りたくなる季節。説教じみたことを言いたくなるのをぐっと抑えて、自分の社会人人生をたどってみることにする。
確かに、この6年間
#ファインダー越しの私の世界
カメラが好きだ。片目をぎゅっと閉じてピントを合わせる。ジーッとレンズが動いて、ぼやけた視界がクリアになり焦点があう。よし、ここだ。狙いを定めてシャッターを切ると、ミラーの跳ね上がる音が軽快に響いた。
その一連の動作は銃を扱う時のそれと似通っているが、カメラの場合は命を奪うのではなく、一瞬の時に静止画としての永遠の命を与えられるところが、良い。
幼いころ、家族が使っていたコンデジを借りて撮影
Call Me by Your Name
慌ただしく月日が過ぎた。学生という鎧を脱ぎ捨てリクルートスーツで青山を闊歩し、新橋で酒を煽る日々に別れを告げる。研修の名のもと、存外あっさり手に入れた憧れの一人暮らしも、この週末で終わりだ。
2018年4月、私は一ヶ月だけ東京で暮らしていた。新入社員研修のため、会社で借りたウィークリーマンションに住んでいた。
ずっと実家暮らしで、早く独り立ちしたいと願っていた私にとって、この一ヶ月はあっと
とある魂ラジリスナーの回顧録
「えーーっ、魂ラジ、復活?!」
何気なくパトロールしていたツイッターのタイムラインに懐かしい文字が見え、思わず声を上げた。言葉にしてこの単語を発したのはいつぶりだろうか。
福山雅治のオールナイトニッポン サタデースペシャル・魂のラジオ……通称「魂ラジ(たまらじ)」は、毎週土曜日の23時半〜25時まで(仕事の兼ね合いでたまに収録になることもあるが)基本的には生放送でお届けされる。
一旦は放送