琲音(はいね)

3人の子の母で、50代の専業主婦。 二女は難病で医療的ケアが必要です。 子どもたちはそ…

琲音(はいね)

3人の子の母で、50代の専業主婦。 二女は難病で医療的ケアが必要です。 子どもたちはそれぞれ独立し、現在は、夫、二女と3人暮らし。 日々の暮らしのなかで、心がぐーんと動いたことを書いています。 珈琲とエッセイが大好き。 趣味は絵手紙、筆文字、お散歩。

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父のまなざしと、洋食屋さんのプリンアラモード

「お父さんに愛されていると感じた思い出はありますか?」 と、先日、ある方に訊かれて少し戸惑った。 父に愛されていた、と思っている。 父は家族を何よりも大切にする…

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殿方は座って用を足してください

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おうちで過ごすGW
息子の小学1年生の夏休みの絵日記を発見しました

家族で大爆笑!

「ら」は息子

あとは、テレビとリモコンの絵かな

ハナマルをしてくれた先生、優しいなぁ

こんな絵を描いていたチビ画伯も、今では20歳の社会人

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娘の夫くんが、私の息子になったな、と感じたとき

あんなに緊張していたのに、なんだろ、この息子感は。 結婚の挨拶の時、あまりの緊張で、お互いにケーキの上に乗っているイチゴのヘタを出せずに、飲み込んだ仲だった長女…

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まぁるい春キャベツを見るたびに「クリキャベ」を想う、そんな春です

「このお話が本になったらいいな」 昨年noteで、せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」を読んだ時、素直にそう思いました。 私はせやまさんのエ…

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家庭教師先で危うくプレゼントされそうになったもの

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あの場所から見える今年の桜を、君にも届けたくて

息子が家を出て、約2週間。 まだ、たったの2週間。 でも、もう2週間。 不思議とあんまり寂しくない。 なんだろう、ちょっと彼が部活の合宿に行ってるような、そんな感覚…

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「ありがとう」を、目に見えないものたちへ

長女が赤ちゃんと我が家に里帰りしてから、約1週間が経ちました。 先日はあたたかいコメントをありがとうございました。 とっても、とっても嬉しかったです。 あれから…

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眼鏡オジサン作っちゃお!

遊ぼ! って言っても、「は?なんなん?」っていう返事さえも、もう息子はしてくれない。 息子のいるうちに一緒にあそびたかったのですが、もたもたしているうちに、息子…

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私、おばあちゃんになりました!

昨日、長女に赤ちゃんが生まれました。 一昨日の夜遅く、陣痛の間隔が短くなった娘は、娘の夫くんと病院へ行きました。 夜間は誰も出産に立ち会うことができないクリニッ…

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うれしはずかし風呂上がり

風呂上がり、洗面所で身体を拭いていたら、玄関から声がした。 「母さん!」と息子が私を呼んでいる。 玄関で私を呼ぶなんて、ケガでもしたのか、溝にハマって泥だらけな…

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朝起きると、キッチンのテーブルにポンとチョコが置いてありました

夫からの私への労いかな

二女の体調が不安定なため、数日眠れずにいたのですが、これ見たら思わず吹き出して元気が出ました!

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息子たちの気ままな卒業旅行と、シブいお土産

北海道へ卒業旅行に出かける息子たちの集合場所を聞いて、びっくりした。 羽田空港。 そこまでは自由に各々が行く、と息子は言う。 え?意味がわからないんだけど。 田…

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授賞式のスピーチで頭が真っ白に。そんな私が、あの「すまスパ」に…!

ずいぶん前になりますが、ある公募エッセイの授賞式で、田舎の静かな街へ出かけました。 厳かな授賞式の後、軽食を囲んで、関係者50人ほどの和やかなレセプションパーティ…

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私が「時をかける少女」を好きになった理由

「俺は時をかける少女が一番好きな映画だな。」 大学生の頃、付き合い始めたばかりの彼と好きな映画の話をしていた。 一番好きな映画を私が尋ねたら、彼はそう答えた。 …

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PTAの役員を私に任せてくれた、ご近所のママ友たち

子どもたちが学校に通っていると、必ず役員決めの時期がやって来る。 3人いたら、3人分。 毎回そのたびに、私は申し訳ないような、複雑な気持ちになった。 我が家には3人…

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父のまなざしと、洋食屋さんのプリンアラモード

父のまなざしと、洋食屋さんのプリンアラモード

「お父さんに愛されていると感じた思い出はありますか?」

と、先日、ある方に訊かれて少し戸惑った。

父に愛されていた、と思っている。
父は家族を何よりも大切にする人だったから。

でも、愛されていると感じた具体的なエピソードが、すぐには浮かばなかった。

昨年の3月に父は亡くなり、会えなくなってもうすぐ一年になる。
父を思い出す機会は少しずつ減ったが、それでも時々、父に話したいことがあると、空を

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殿方は座って用を足してください

殿方は座って用を足してください

近所のケーキ屋さんはチーズケーキが人気で、私もお気に入りだ。でもプリンが好きな母のために、プリンを2つ買って実家へ急いだ。

おしゃべりしたくてたまらなかった母は、私が椅子に座る前から、堰を切ったように話し始めた。

息継ぎも忘れて話し続ける母。

話の内容が入ってこないくらいに、母の独り暮らしの淋しさがズシンと胃に重い。持っていったプリンを、箱から出せなくなった。

元々、母はおしゃべり好きで、

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おうちで過ごすGW
息子の小学1年生の夏休みの絵日記を発見しました

家族で大爆笑!

「ら」は息子

あとは、テレビとリモコンの絵かな

ハナマルをしてくれた先生、優しいなぁ

こんな絵を描いていたチビ画伯も、今では20歳の社会人

帰省しても、ちっとも家にいないぞ





娘の夫くんが、私の息子になったな、と感じたとき

娘の夫くんが、私の息子になったな、と感じたとき

あんなに緊張していたのに、なんだろ、この息子感は。

結婚の挨拶の時、あまりの緊張で、お互いにケーキの上に乗っているイチゴのヘタを出せずに、飲み込んだ仲だった長女の夫くん。

あの日から約2年。

彼はほんとに息子になったんだな、と最近感じている。

長女と夫くんが結婚してからも、やっぱり私も夫くんも「よそいき」だった。
彼が来る日は、少しだけきちんとした格好をして。
ちょっとお互いに遠慮しながら

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まぁるい春キャベツを見るたびに「クリキャベ」を想う、そんな春です

まぁるい春キャベツを見るたびに「クリキャベ」を想う、そんな春です

「このお話が本になったらいいな」

昨年noteで、せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」を読んだ時、素直にそう思いました。

私はせやまさんのエッセイも大好きで、みずみずしくて、テンポも良くて、読みやすい文章を書かれる方だなぁと、ずっと思っていました。

一目惚れした、いえ、一読惚れした「クリームイエローの海と春キャベツのある家」が見事に2023年の創作大賞を受賞され、ほん

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家庭教師先で危うくプレゼントされそうになったもの

家庭教師先で危うくプレゼントされそうになったもの

朝、オレンジと金色が混じったようなの朝日に向かって、庭で私が洗濯物を干している時間に、ビーグル犬をお散歩させている若いご夫婦をよく見かけます。

そのたびに、学生の頃にバイトしていた家庭教師先の母娘の顔が、ぼんやり、ふわりと浮かんできます。

30年以上も前のことですが、そのお宅で体験した、ちょっとびっくりしたお話を書いてみようと思います。

*****

大学時代の4年間、私はイベント会場でのビ

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あの場所から見える今年の桜を、君にも届けたくて

あの場所から見える今年の桜を、君にも届けたくて

息子が家を出て、約2週間。
まだ、たったの2週間。
でも、もう2週間。

不思議とあんまり寂しくない。

なんだろう、ちょっと彼が部活の合宿に行ってるような、そんな感覚。
それに初孫の世話で、私の気持ちが満たされているせいで、そう思うのかもしれない。

ちっともメソメソしてない自分に驚きつつ、それでも、彼はどうしているかな、と思うと、ついついLINEをしてしまう。

するとだいたい、「夕飯作った」

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「ありがとう」を、目に見えないものたちへ

「ありがとう」を、目に見えないものたちへ

長女が赤ちゃんと我が家に里帰りしてから、約1週間が経ちました。

先日はあたたかいコメントをありがとうございました。

とっても、とっても嬉しかったです。

あれからの毎日は、目まぐるしくバッタバタでした。
noteの時間がいつもの2割あるかないか。
好きな本やテレビ番組も、散歩やお絵描きも、あらゆる情報や趣味をあっちに追いやり、フル回転&てんてこ舞いをしております。

長女が里帰り中の4月は、長

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眼鏡オジサン作っちゃお!

眼鏡オジサン作っちゃお!

遊ぼ!

って言っても、「は?なんなん?」っていう返事さえも、もう息子はしてくれない。

息子のいるうちに一緒にあそびたかったのですが、もたもたしているうちに、息子は独り立ちをして遠くに行ってしまいました。   

4月1日、今日から息子は社会人として働き始める記念すべき日です。

そんな日に私は、初めて憧れの眼鏡オジサンになりました。

2年前に、ある大好きなクリエイターさんのコメント欄に並ぶ眼

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私、おばあちゃんになりました!

私、おばあちゃんになりました!

昨日、長女に赤ちゃんが生まれました。

一昨日の夜遅く、陣痛の間隔が短くなった娘は、娘の夫くんと病院へ行きました。
夜間は誰も出産に立ち会うことができないクリニックなので、娘の夫くんも私も、娘のそばにいることができず。

自宅に帰るしかなかった夫くんも、立ち会えないことを残念がり、娘をとても心配していました。

私ももどかしくて、心配で。

でも、母は強し、です。
娘はひとりでもがんばりました。

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うれしはずかし風呂上がり

うれしはずかし風呂上がり

風呂上がり、洗面所で身体を拭いていたら、玄関から声がした。

「母さん!」と息子が私を呼んでいる。

玄関で私を呼ぶなんて、ケガでもしたのか、溝にハマって泥だらけなのか。
そんな溝、近所にないんだけど。

昔なら裸で飛び出して対応したけど、今ではバスタオルを巻いたって、さすがに裸では出て行けない。

「ちょっと無理ー!私、いま、風呂出たばっかり!」

「いいから、母さん!ちょっと来てよ!」

「だ

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朝起きると、キッチンのテーブルにポンとチョコが置いてありました

夫からの私への労いかな

二女の体調が不安定なため、数日眠れずにいたのですが、これ見たら思わず吹き出して元気が出ました!

キットカットひとつで、安いな、私!
言葉のチョイスが古いぞ、夫!
でも嬉しいぞー!


息子たちの気ままな卒業旅行と、シブいお土産

息子たちの気ままな卒業旅行と、シブいお土産

北海道へ卒業旅行に出かける息子たちの集合場所を聞いて、びっくりした。

羽田空港。

そこまでは自由に各々が行く、と息子は言う。

え?意味がわからないんだけど。

田舎の地元から遥かに離れた羽田空港まで、どの手段を使っても半日くらいかかる。
そこはみんなで一緒の新幹線やバスを使って、わしゃわしゃ楽しく行ったらいいんじゃないかな?
道中も旅行じゃない?

最寄りの駅から友だちとずっと一緒に行きたい

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授賞式のスピーチで頭が真っ白に。そんな私が、あの「すまスパ」に…!

授賞式のスピーチで頭が真っ白に。そんな私が、あの「すまスパ」に…!

ずいぶん前になりますが、ある公募エッセイの授賞式で、田舎の静かな街へ出かけました。

厳かな授賞式の後、軽食を囲んで、関係者50人ほどの和やかなレセプションパーティーを用意していただきました。

そこで司会者から、3位までの受賞者は順番にスピーチを、と急に言われて、3位だった私はケーキに手がつけられないくらい、恐ろしく緊張をしてしまいました。

人前で話すことは、得意な方ではありません。話がまとま

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私が「時をかける少女」を好きになった理由

私が「時をかける少女」を好きになった理由

「俺は時をかける少女が一番好きな映画だな。」

大学生の頃、付き合い始めたばかりの彼と好きな映画の話をしていた。
一番好きな映画を私が尋ねたら、彼はそう答えた。

「時をかける少女なら、確か、録画したビデオテープがあるはず!」と思った。

私は高校生になった頃から、「いつか観よう」と思って、テレビで放映された映画をVHSのビデオカセットテープにどんどん録画していた。
全く観ないまま放置していただけ

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PTAの役員を私に任せてくれた、ご近所のママ友たち

PTAの役員を私に任せてくれた、ご近所のママ友たち

子どもたちが学校に通っていると、必ず役員決めの時期がやって来る。
3人いたら、3人分。

毎回そのたびに、私は申し訳ないような、複雑な気持ちになった。

我が家には3人の子どもがいる。
長女と二女とは3歳違いで、二女と末っ子の長男は6歳差だ。
つまり、長女の高校入学と、二女の特別支援学校の中学部入学と、長男の小学校入学が同時だった。

現在では3人とも成人しているが、彼らが学生時代は、常にこの「役

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