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スタッフの手記

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コノビー編集部スタッフたちが綴っているコンテンツへの想いをまとめていきます。
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記事一覧

わたしの中にある「母」の割合

わたしの中にある「母」の割合

育休中ほど、1日を長く感じたことはない。

働いていたときには「やばいもう16時!時間ない!仕事終わらない!」なんて思っていた16時だったけど、育休中はなかなか16時にならなかった。

やっと16時になってからも、息子が泣き出すたびに夫が帰宅する19時まで何度も何度も時計を見て、ため息をついていた。

話ができない赤ちゃんと1日ずっとふたりきりで過ごすことの孤独、みたいなことがよく言われて、たしか

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母でもあるけど、母ではない。

母でもあるけど、母ではない。

どこへ行っても「お母さん」と呼ばれ、TVでもネットでも親戚からも「子育ては、母親こうあるべき」という話を聞かされる。

息子が生まれ、「母親」という役割が増えた。
それは事実だし息子はかわいいのだけど、本を読むのがなにより幸せで仕事もそれなりに楽しんでいて、学ぶのが大好きな「わたし」は今までどおりここにいて。

それなのに、周りから見たわたしは「お母さん」でしかない。

育休中、そんなすこしぽっか

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心が追いつくまで、待ってくれ

心が追いつくまで、待ってくれ

今朝、担当していた連載小説『娘のトースト』の最終話を公開しました。

ふう。

著者の狩野さんと出会って約1年とちょっと。企画が本格化してから連載開始までは7~8ヶ月くらいかかった。長旅でした。

狩野さんとの出会いは以前書いたnoteをお読みいただくとして、連載中はなかなか書けなかった、この作品のテーマについて書きます。

なかなか書けなかったというのは、小説の連載中は作品本体による表現に集中す

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noteで出会って、小説つくって。

noteで出会って、小説つくって。

昨日、担当している小説の連載がスタートした。

『娘のトースト』(狩野ワカ)

この作品が生まれるきっかけになったのがこのnoteだったので、その時のことを少し書こうと思う。

はじまりは、こんな感じだった。 初めまして。フォローいただいたのをきっかけにnoteを読ませていただきました。書く事についてのお話。母性が育つお話。ラブホで抹茶のお話。とても面白かったです。私はコノビーという子育てメディ

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地図のないソーシャルの世界を、記事と一緒に走っていくこと

地図のないソーシャルの世界を、記事と一緒に走っていくこと

コノビー編集部に加入して半年以上が経った。
現在の主な業務は、各種SNS・コノビー公式アカウントの運用と書籍紹介記事の作成だ。
比較すると、編集者として記事を「作る・磨く」時間よりも、SNSを活用し記事を「広める・届ける」時間のほうが長い。

どうやらこういった業務を行う人間を、この業界ではウェブマーケター、またはソーシャルマーケターと呼ぶらしいが、いかんせん情弱歴30年。
半年前にはTwitte

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どうして子育てメディアで「事実婚」を取り上げたかったのか

どうして子育てメディアで「事実婚」を取り上げたかったのか

私が所属する編集部は、「子育てに笑いと発見を」をテーマに、コノビーというウェブメディアを運営している。

多くは育児ライターさんにマンガ記事を書いていただいたり、オリジナルの連載企画を作ったりする中で、私は育児関連の書籍をウェブ記事化し、内容の一部を読者に届けている。
主にはウェブマーケター業務をしているけれど、今回は編集者としてコン
テンツのお話をさせてほしい。

コノビーで働く「わたし」の気持

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深く、広く、永く。その前に。

深く、広く、永く。その前に。

原稿を読んで涙がこぼれた。

少し前に社外で1時間くらいの講演をする機会があった。
終わった瞬間、もう一度やり直したいと思うくらい反省がたくさんで久しぶりに凹んだ。(まだ引きずっていて思い出すだけでまたへこむ…)

そんな講演が記事になることになり、原稿が届く。
自分のダメさ加減を確認しなきやいけない。

だいぶ気が重い。
印刷してはみたものの見る勇気が出ない。

あぁでもダメだったんだ、認めよ

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文化が変わる小さな芽をつくる。

文化が変わる小さな芽をつくる。

書籍化にあたってイベントをするためにクラウドファンディングを始めて2週間ちょっと。

応援してくれる人が増えていくことはとても心強いし、ありがたい。

今回の連載を企画したのも、書籍化を目指したのも、クラウドファンディングをしてまでイベントをしたいのも、理由はそれによって新しい子育ての文化をつくりたいと思っているから。

じゃあどうしたら新しい文化をつくることができるんだろう?

文化が変わった、

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「大きな希望」を語り続けること。それによってわたしが手にしたもの。

「大きな希望」を語り続けること。それによってわたしが手にしたもの。

編集を担当するweb連載 #本当の頑張らない育児  の書籍化が決まって、書籍化のイベントをするためのクラウドファンディングが始まった。

毎日応援してくれる人が増えていく。

Twitterでいいねやリツイートしていくれる人が増えていく。

なんだろう。この今の気持ちをわたしはまだうまく言葉にできていない。言葉にできないまま、でも今の気持ちを忘れないために書いておきたい。

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「本にするぞ!」

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父の図書館-知識と記憶の整理法-

父の図書館-知識と記憶の整理法-

コノビー編集部に社内移動でやってきてから、約半年。
「編集」「メディア」「SNS」「出版社」…消費者としてではなく、ビジネス上での対面はとにかくすべてが「初めまして」だった。

自分が今知っている情報は、全体からみて何%なのか、どの程度重要なのか、他のどんな要素と関連していて、どんな時に役に立つのか…。

この半年間で、自分の責任において自走できる業務は増え、新しい情報もいくらかインプットしてきた

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本が売れないと言われる時代にわたしが「書籍化」を目指した理由

本が売れないと言われる時代にわたしが「書籍化」を目指した理由

12月から担当していたweb連載の書籍化が決まった。

わたしが今働いているのは出版社でもなく、インターネットの会社でもなく、福祉や教育をやっている会社の「子育てに笑いと発見を」をコンセプトにした子育てのwebメディアの部署で。
新しい事業のタネを考えよう的な話があった時に書籍化したいと言ったら、金額サイズ的に事業になり得ないとそっこうで言われた。

いろんなところで本は売れなくなっているというニ

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見知らぬ誰かに評価を委ねない、ということ。

12月から担当編集をしているweb連載がはじまった。

漫画連載 本当の「頑張らない育児」 Byやまもとりえ

半年以上かけて企画してきて、事業としても色々な期待を背負っていて、途中何度胃が痛くなったことかわからない。というか、実際のところ何度か体調を崩した。

が、ちゃんとヒットさせることができた。(よかった)
1話目は1日で10万PVを超え、今のところ毎話15万PVを超えるくらいになっていて、

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「わたし」を主語に、話をしよう。

「わたし」を主語に、話をしよう。

「誰かの話はおやすみして、一人ひとりの『わたし』の話ができる場を、みなさんと一緒につくっていきたいです」

これは、わたしが子育てメディアコノビーで1年半前から担当している「コノビーサロン」という親向けコミュニティで、毎期、かならず始めにお話させてもらうこと。

「自分」が母に浸食されてゆくという感覚なぜ、そんな話を最初にするのか。

これは、いままでコノビーで様々な子育てに触れさせてもらったり、

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「社内初のメディア編集部」が3年目に迎えたサードフェーズ感

「社内初のメディア編集部」が3年目に迎えたサードフェーズ感

こんばんは。子育てメディアコノビー編集部の渡辺です。編集長をしています。

一連のLITALICOアドベントカレンダーも、残すところあと2記事。今日の僕と、明日のYuhei Suzuki(LITALICO発達ナビ編集長)のみとなりました。

前回僕は『「当事者じゃない自分を責めるな」 〜代わりにスキルとしての想像力を〜』という記事を書きました。これは割と僕自身の、内面的な話でした。

今回はもう少

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