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「銀河鉄道999」機械の体にあこがれる未来。

銀河鉄道999の世界観とおちゃめな車掌さんが大好きな いなつち☆稲田智 です。

機械の体がみんなのあこがれ。

ご存知の方が多いと思いますが、「銀河鉄道999」は、星野鉄郎という少年が主人公の漫画・アニメです。

この世界では貧富の差が激しく、お金持ちは機械の体になり永遠の命を手に入れることができますが、貧乏人は機械の体になれず、生身の人間のまま貧しい人生を送ります。

機械人間の方が偉く、貧乏人である生身の人間は、お金持ちによって虐げられ、人間狩りという機械人間側の遊びで殺されてしまいます。鉄郎の母も機械伯爵に人間狩りにあい殺されました。

鉄郎はメーテルという母にそっくりな女性に会い、タダで機械の体にしてくれる星「アンドロメダ」行きの列車「銀河鉄道999」の乗車パスをもらいます。

鉄郎は母の無念を晴らすべく、タダで機械の体になって永遠の命を手に入れるため、メーテルと一緒に銀河鉄道999に乗って旅をする・・といった内容です。

機械の体を手に入れることがみんなのあこがれであり、機械の体なら痛みも苦しみもなく楽しく永遠に生きていける、それこそが正義である、という世界観です。表面的には。

子供ながらに機械の体をありがたがるなんて、そんなことあるのかなと思ってました。しかし、機械人間が支配する世界観や、鉄郎が機械の体と生身の人間どちらがいいのか揺れ動くシーンとかが好きで夢中になっていました。

史上初!人体神経直結の義手。

そんな中、先日、神経直結の義手の開発に成功したとのニュースがありました。↓

スウェーデンのチャルマース工科大学の開発で、電極を人体の神経に直結し、考えるだけで義手をコントロールできるそうです。

考えるだけで紐を結んだり、キーボードを打てたりするとのことで、これは驚愕的発明だと思います。

銀河鉄道999に出てくる機械人間は全身が機械ですが、そこまでではないにせよ、もうすでに一部だけ機械というのが可能な時代に突入したのだと思いました。

JAL、パワードスーツを採用。

一方、JALが手荷物や貨物の搭載作業にパワードスーツを採用したとのニュースがありました。↓

手荷物を持ち上げるときなどに作業してる人の腰の力をアシストしてくれるため、従来より負荷なく持ち上げることができるそうです。

人の負担を減らして効率アップにつながります。パワードスーツは以前からあった技術だとは思いますが、それをあのJALが実際に運用に使い始めたという点が注目だと思います。

機械の体が普及しはじめたという意味で。

機械の体があこがれになる未来。

前述したトピックスのように、機械の体には今現在2つの文脈があると思います。

1つは、身体の不自由な方のための、考えるだけで動かせる義手や義足。

もう1つは、普通の人のパワーをアシストするパワードスーツのようなものです。

今後これらがうまく融合し進化していくと、「階段を楽に登れる足」とか、「人間より精密な作業ができる手」とか、「頭で思うだけで一時的に視力3.0にできる目」とか、人間の身体能力を拡張するようなものがでてくるかもしれません。

子供の頃、銀河鉄道999を見ていて、機械の体にあこがれるとかないでしょうと思っていました。しかし、それが、自分の力を自然と補完してくれるようなものだったとしたら「あこがれ」になりうるのかもしれないなと思います。

銀河鉄道999では、表面的には機械化人間礼賛主義ですが、実際には、機械で永遠の命を手に入れてもつまらない、限りある命だからこそ、その間を必死で生きるんだという思いが一貫して流れていました。

遠くない未来、機械の体と生身の人間どちらがいいのか揺れ動く、そんな悩みを持つ人々が増えるのかもしれません。

おわり。

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