マガジンのカバー画像

美しい事業/体験のつくり方と伸ばし方

27
優れたユーザー体験のつくり方と、そのサービスをいかにグロースさせていくかについて、「いちばんやさしいグロースハックの教本」の著者である梶谷が考えていることを発信するマガジンです。
運営しているクリエイター

記事一覧

"Goal Oriented"で優れたプロダクトロードマップ策定のための5つのステップ

"Goal Oriented"で優れたプロダクトロードマップ策定のための5つのステップ

プロダクトマネージャーにとって、プロダクトが進むべき道のりを規定するプロダクトロードマップの策定は最も重要な仕事の1つです。

しかし、プロダクトロードマップの策定は、顧客ニーズ、競争戦略、技術変化など様々な要素を考慮する必要があり、実はかなり難易度が高く奥が深いものでもあります。

本記事では、プロダクトマネージャーが優れたロードマップを策定するための5つのステップを解説します。

自社のUlt

もっとみる
UXは「一つの方程式」でシンプルに表現できる

UXは「一つの方程式」でシンプルに表現できる

どんな事業/サービスにおいても、UX(ユーザー体験)が重要であることは今さら言うまでもないでしょう。

しかし、「UX」を抽象的な概念のまま捉えていると、その言葉を使う人同士でイメージが揃っていなかったり、過度に複雑な理論も多く登場しているため、どうUX改善に取り組んでいけば良いのか混乱してしまっている人も多いのではないでしょうか?

UXの質を測る手法や指標は多数存在しますが、私は突き詰めると以

もっとみる
(本質的な)グロースハックは"ロストテクノロジー化"してしまったかもしれない

(本質的な)グロースハックは"ロストテクノロジー化"してしまったかもしれない

最近思うのが、「(本質的な) グロースハック」ってもしかして "ロストテクノロジー化" してしまった?ということです。

自分は8年前にグロースハックについての本を出版し、その後2018年辺りまでグロースをテーマにしたコンサル/顧問業をし、企業経営を経て5年ぶりにグロースなども含んだテーマで様々な企業のアドバイザーをしています。

その中で、意外とこの5年間でグロースについて精通している人が市場に

もっとみる
プロダクト成長に不可欠な優れたバリュープロポジションをつくる4つのステップ

プロダクト成長に不可欠な優れたバリュープロポジションをつくる4つのステップ

プロダクトを成長させていく上で、顧客に対して自社のプロダクトやサービスが提供する価値を明確に伝えることが重要だ。

ここで重要となるのが「バリュープロポジション」だ。

このnoteでは、バリュープロポジションとは何か、なぜそれを定めることが重要なのかについて簡単に触れつつ、優れたバリュープロポジションの作り方について解説していく。

バリュープロポジションの概要を既に知っている人は定義や意義は読

もっとみる
変化の激しい生成AI領域で競合優位性をつくる6つの方法

変化の激しい生成AI領域で競合優位性をつくる6つの方法

GPT-4やStable Diffusionなど次々と優れたAIモデルがAPIやオープンソースの形でリリースされている中で、そうしたAIモデルを組み合わせた新規サービスや、既存のサービスにそうした生成AIを組み込む領域には大きなビジネスチャンスがあります。

下のa16zの生成AIスタックの右上のアプリケーションレイヤーの戦いです。

しかし、この領域の戦いには固有の1つの課題が存在します。

もっとみる
プロダクト成長の基盤となる強いグロースチームをつくるための3つのポイント

プロダクト成長の基盤となる強いグロースチームをつくるための3つのポイント

プロダクトを伸ばしていく上で数値分析や改善施策の方法論を正しく理解することも重要ですが、それらのアクションを実行していく基盤となる強いグロースチームを構築することが非常に重要です。

このnoteでは強いグロースチームをつくる方法を、以下の3つのポイントに沿って解説していきます。

1. 木を見て森も見るしくみをつくる
"グロースに慣れてきた頃あるある"として、データに深く潜りすぎて、サービス体験

もっとみる
プロダクトを死へと誘う複雑性の恐ろしさと、それを最適化する10個の方法

プロダクトを死へと誘う複雑性の恐ろしさと、それを最適化する10個の方法

ある研究によると、80%のユーザーがプロダクトの機能のうち20%しか使っていないことが分かっています。

優れた体験のプロダクトを作り上げ成長を実現する上で、複雑性の弊害をしっかりと理解し、それに正しく対処することはスタートアップや新規事業を始める企業にとって必要不可欠な能力です。

この記事では、複雑性がUXに与える悪影響を複数の研究を引用しながら示し、プロダクトの複雑性を最適化して優れたサービ

もっとみる
UXの5レイヤーの「Structureレイヤー」はなぜ重要なのか? | IAやUserFlow設計に強くなるための参考リンク集付き

UXの5レイヤーの「Structureレイヤー」はなぜ重要なのか? | IAやUserFlow設計に強くなるための参考リンク集付き

サービスを新しく作ったり、UXデザインを行っていく上で恐らく最も利用されているであろうフレームワークが「ギャレットのUX5段階モデル」です。

以下のように下から上へ建物の土台から組み立てていくように抽象・基盤的な内容からプロダクトの設計をしていくフレームワークです。

※ ギャレットのUX5段階モデルについては以下のMediumのシリーズ記事、もしくは原著を参照。

このフレームワーク自体は知っ

もっとみる
中上級者向けのサービスグロースガイド② ~数値改善の極意~

中上級者向けのサービスグロースガイド② ~数値改善の極意~

中上級者向けのグロースガイドシリーズの第二弾の本noteでは、グロースの要とも言える「数値改善の極意」について書いていこうと思います。

第一弾をまだ読まれていない方はぜひ読んでみてください。

サービスグロースにおける数値の伸ばし方は、突き詰めると次の3つのポイントに集約できます。

1. 伸ばしたい指標の分岐点を見つける

指標には、ほぼ必ずと言って良いほど分岐点が存在します。

まずはそうい

もっとみる
中上級者向けのサービスグロースガイド① ~指標設定の極意~

中上級者向けのサービスグロースガイド① ~指標設定の極意~

これから3回のシリーズに分けて、サービスグロースにおいて中上級者が意外と見落としがちな3つの重要なテーマについて書いていこうと思います。

第一回目は「グロース指標の設定」について。

グロース指標の概念グロース指標とは、KGIやKPIなど、サービスを伸ばすための指針として設定する数値のことです。Metrics(メトリクス)とも呼ばれます。

Metrics選定は、グロースのセンスが問われる実は非

もっとみる
UX改善の施策アイデアが無限に出てくるチームをつくる方法

UX改善の施策アイデアが無限に出てくるチームをつくる方法

サービスUXの改善や、グロースの施策を考えている中で、施策アイデアが出づらくて困っている会社は多い。

ちょうど昨日もグロースのコンサルをしている中で、そういった相談を受けたので、今日は「施策アイデアを考えるのが強いチームの作り方」について書きたいと思う。

やり方はシンプルに、チーム全体が日常的に良いサービスを使いまくって、参考になる箇所をストックしていくようにするというものなのだが、実際それを

もっとみる
初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

初期サービス・ブランドのユーザー獲得における基本戦略

新しくサービスやブランドを立ち上げた人から、「最初のユーザー獲得で苦戦しているのだが、どうすればいいか?」といった相談を受けることが多い。

どのサービス・ブランドでも共通している基本戦略があるので、いつもそれを答えているのだが、意外にもそれで道が開けている人が多いようなので今日はそれについて書こうと思う。

初期ユーザー獲得の大前提まず、大前提として、大規模なマスプロモーションを打てる大企業では

もっとみる
スタートアップの成長において最も重要なアクティベーション完全解説

スタートアップの成長において最も重要なアクティベーション完全解説

サービスの成長にとって、ユーザーに価値を感じてもらうこと(アクティベーション)は非常に重要です。

アクティベーションの成功なくして高いユーザー継続率(リテンション)は達成できないため、リテンションと並んで最も重要なフェーズだと考えています。

本記事では、アクティベーションを2つのフェーズに分解し、特に重要な1つ目のフェーズにおいてどういった考え方・手順で施策を行っていけばいいかを解説します。

もっとみる
スタートアップで重要な意思決定力を強くする | 芯・しなやかさ・見切りという3つの心得

スタートアップで重要な意思決定力を強くする | 芯・しなやかさ・見切りという3つの心得

数で劣るスタートアップが勝つための基本戦略の一つは、強いチームを作り既存企業が真似できないスピードで動くことだ。

そのためには、メンバー1人1人が高い意思決定力を持つ必要がある。

意思決定能力は先天的なものだと考えている人もいるが、自分は間違いなく後天的に獲得可能な能力だと考えている。

その際に重要なのが、芯・しなやかさ・見切り、という3つのマインドセットだ。

1. 芯 = 頭の中に優先順

もっとみる