kobamiho/ 小林未歩
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受け取ることから、はじめたい。
この文章は、panasonicとnoteで開催する「 #この仕事を選んだわけ 」コンテストの参考作品として主催者の依頼により書いたものです。 数年前の夏、秋田県某所。私は、トマ…
KEIRIN HOTEL 10ができるまで
「ケイリンホテル?そんなん、誰がいくんか!よう行かんわ。」
出張の最中、ひとりで岡山で夕食を食べていた時のことでした。たまたま隣の席に座った男性の方に「どっからきたん?」と話しかけられ、何気ない会話で、仕事で来ていること、岡山の玉野競輪場の中に『競輪』をコンセプトにしたホテルを作っていることを伝えました。
すると、突然不機嫌そうにそんな言葉を投げかけられ、その場は笑って取り繕ったものの、たくさ
受け取ることから、はじめたい。
この文章は、panasonicとnoteで開催する「 #この仕事を選んだわけ 」コンテストの参考作品として主催者の依頼により書いたものです。
数年前の夏、秋田県某所。私は、トマトを頬張りながら号泣していました。
秋田の田舎町に旅している最中で、農家さんの家にお邪魔して、一緒にきりたんぽを作り、ご飯を食べる機会がありました。「朝、採ってきたばかりなのよ」と言って、目の前に置かれたぴかぴかと輝く夏
理想のブランドは、タモリ?深める・浅める、これからの価値の届け方。後編
深める・浅める、事例編。以前のnoteで、『ブランドの価値を届けるには、タモリさんのように、軽やかに、深める・浅めるを行き来するのが良い』という話を書きました。
ここでは、コンテンツやブランドを深く掘り下げることを「深める」、濃度を薄めずに軽やかに"浅く"することを「浅める」と呼んでいます。
前回noteハイライト
・ブランドやコンテンツを「深めっぱなし」だと、誰もいなくなる。
・ブランドは、
明日の自分に、祈りをこめて。心をととのえるための、マイルール。
毎日使うものだからこそ、パワーがある。数年前、恋愛で痛手を追い、気持ち的にしんどい時期がありました。今思うと、あんなにクヨクヨしてた自分が信じられないのですが、当時は人生の中でもトップ3に入る大事件!という感じで(笑)落ち込んでいました。
運悪く(?)その出来事が起こったのは、私の誕生日の直前でした。全然ハッピーな気分になれるわけもなく、平静を保つのに必死。仕事をして気分を紛らわせようと忙しくし
かかりつけのお医者さんのいる、サングラス『tesio』
ローマ劇場から真っ逆さま。サングラスが落っこちた。2年前、ヨルダンへひとり旅へ出かけました。初めての中東への旅。「あの場所には、こんな服装ででかけたいな。」と、まだ見ぬエキゾチックな国の景色に、アレコレ妄想を膨らませていました。せっかくだから、お気に入りの服やモノを連れて行きたい。そんな気持ちで、日本より暑くて日差しが強いヨルダンへの旅の相棒を、リュックに詰め込みます。そのうちのひとつに、まだ買っ
もっとみる理想のブランドは、タモリ?深める・浅める、これからの価値の届け方。前編
マガジン <小さな観光論>
今回は、観光・地域にかかわらず、ブランドの価値の届け方についてです。少し長くなってしまったので、前編・後編でお届けします。後編は実際の事例の紹介をしていきたいと思います。
深めて、深めて、深めすぎて。そして、誰もいなくなった。『この1mmを削るのに、長年の企業の訓練と努力と汗と涙が詰まっているんです!!』それが、もはや、人にはほぼ知覚できないくらいの技術だったとします
観光地で「もったいないクリエイティブ」を生まないために。<小さな観光論>
マガジン <小さな観光論>とは
私は現在、温故知新という会社でホテルのプロデュースや企画を、熱海と宮崎県都農町ではまちづくりや観光マーケティング・ライティング等のお仕事をしています。
私の実体験をもとに、観光や、まちづくりに関する、ちょっとした学びや発見をシェアするマガジンをはじめてみました。少しでも、皆さんの関わる地域に持ち帰って頂ける、ささやかな知恵と出会っていただければ、嬉しく思います。
私は今日も、本を運ぶ。
ああ、また読めなかったなぁ。
旅先や出先から帰ってきて、スーツケースやかばんを開く。出かける前に、わくわくしながら荷物に詰め込んだ本が、旅の前と変わらずかばんの隅っこにいる。少しの罪悪感と、本を連れだった満足感を感じながら、本を再び本棚へと戻す。
きっと読まないだろうに、どうにもやめられない。かばんに本をしまうとき、「読むぞー!」という当てにならない意気込みだけは、ある。(苦笑)
そんな経験
文字からまち歩きの楽しみ方、再発見!“都農町よき文字”を訪ねて。
私が現在、まちづくりのお仕事で関わっている、人口1万人の小さなまち「宮崎県都農(つの)町」。足を運ぶうちに、いくつか、都農町のお気に入りを見つけました。
そのうちのひとつが、まちに溢れる文字たちです。
賑やかな観光地ではない都農町。古い建物や看板が残っていたりと、昔からの生活の営みが至る所に感じられ、どこか懐かしい気持ちになります。そんな、まちにちらばる「文字」たちから、新しいまちの楽しみ方を
旅と移住のあいだのような。『ホテル暮らし』という選択。
東京を離れて、ホテル暮らしをはじめました。緊急事態宣言が発令された数ヶ月後の2020年6月、東京の家を解約し、ホテルを転々としながら暮らす『ホテル暮らし』をはじめました。
会社にアクセスがしやすいという理由で都心に住んでいましたが、コロナ禍を機に仕事がリモートワークに切り替わり、都内に住まう必然性が薄れてしまいました。
わたしは現在、ホテルを運営などをする会社の正社員と、フリーランスで地方のプ
独断と偏見で選んだ、愛しのローカルメディア特集。
地元の人で溢れる、ローカルな居酒屋。近所の老若男女が緩やかに交わる、心地の良いカフェ。決して派手さはないけれど、その街にしか存在しない、お店や街の風景、空気感。
そんな尊い日常を、地元ならではの視点で切り取り紹介しているのが、「ローカルメディア」の魅力だと思っています。
私は普段、メインのホテルの企画の他に、フリーで地方のプロデュースの仕事にも関わっておりまして。
実はいま、宮崎県の都農町と
今年は、同じ月を見上げて。風流な夜を過ごす、"月見宿"。
最近、空を見上げることが多くなった気がします。リモートワーク中心の生活になり、苦手だった混雑した電車での移動が減り、散歩をする機会が増えたからかもしれません。
会社のある都心や、私の住んでいる神奈川でも、こんなに夕焼けが美しく見えたり、星が綺麗に見えるんだな、と。今まで忙しい日々に追われて気づいていなかった、自然のうつろいに目が行くようになりました。
それぞれの場所から、月を見上げて過ごす夜。
ときめく喫茶紀行。 六文舎喫茶部
旅の楽しみに、その土地の喫茶店やカフェに行くということがあります。
昔ながらの純喫茶、旅好きなオーナーがいるカフェなどなど...
地方のカフェや喫茶店はお店の人の好きが溢れた空間が多い気がします。
私はホテル巡りも趣味なのですが、カフェとホテルは似ていると感じることがあります。それは、他人の「好き」にお邪魔できるということ。
日々、普通に暮らしていると、ついつい自分の関心ごとだけに目が行って
クラシックホテル巡り。村を潤した、川奈ホテル
ホテルや旅の魅力を歴史やストーリー・文化から紐解き発信しています。その土地やホテルの『過去の記憶』をほんのひとつまみ知ることで、ささやかですが、新たな旅の視点を手に入れてもらえたら嬉しいです。
今年から、クラシックホテル巡りをはじめてみました。クラシックホテルとは、(色々定義があるようですが)主に戦前に創業・建設した日本のホテルのことを指します。
ホテルは昔から、歴史上重要な多くの場面で人々を