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【映画レビュー】『ミスト』――映画と原作小説の比較、そこに描かれる善性
こんにちは。
おいお前、スティーヴン・キングの映画しか観てなくない?と思われそうですが、一応いろいろ観てます。この前は『パシフィック・リム』観ましたよ。でも残念ながらNot For Meでした……。
それでなんかキング映画に戻ってきてしまったんです。
今回は前2作『ランゴリアーズ』『ザ・スタンド』に比べると知名度もそこそこある、パニック映画の金字塔のような作品です。
スティーヴン・キング
『ミ
【映画レビュー】『ザ・スタンド』――ポストアポカリプト×聖書の物語
またも映画レビュー、またもスティーヴン・キング原作です……。
この前観た『ランゴリアーズ』が面白くてキング映画の沼にハマりつつあります。
今回の『ザ・スタンド』も会社の人にDVDお借りしたんですが、後日映画の感想を伝えたところ、なんかその内容が物珍しかったようで、その場で似たような感想を発信している人がいないか検索しだしたりして……。
なんかそんな反応初めてだったんで、noteの記事にしてみよう
【書籍紹介/海外文学】何故みんな"バートルビー"で哲学するのか
いよいよ春めいてきましたね。
いつの間にか山菜が終わりかけてて、ふきのとうを食べ損ねたM.K.です。
だんだん暖かくなってきて、夜の時間も石油ストーブの前で震えなくても済むようになりました。
ガウンを羽織ってソファに寝そべって、照明をちょっと落として、読書をしたり映画を観たりといった日々を過ごしています。
そんな早春の夜にぴったりな、ペーソスに満ちた純文学と、その評論はいかがでしょうか?
ジョ
【映画レビュー】古さも低予算も気にならない至高のパニック映画!
人生初めての映画レビューです。
先日お昼休みに会社の先輩とスティーヴン・キングで盛り上がったんですが、
後日その方がおすすめ映画のDVDがたくさん入ったケースを貸してくれました。
1990〜2000年代の古めの映画が中心なのですが、これが意外と面白くて。
それで居ても立っても居られず、記事を書こうと思い立ったのです。
今回語りたいのが、『スティーヴン・キングのランゴリアーズ』です。
スティーヴ
【書籍紹介/海外文学】スティーヴン・キングが授ける創作手法
noteを始めてから、ここで創作活動されている方が意外と多くて驚きました。それも、例えば「エブリスタ」や「小説家になろう」といったプラットフォームよりも、ハードで純文学に近い作品を創作されている方を多くお見受けします。なんかブログや近況報告に交じってひっそりと創作小説があるの、ちょっといいですよね。好きです。
私もゆくゆくはそんな風に短編や連載をnoteに載せてみたいのですが、まだ修行中というか
【書籍紹介/海外文学】なんかパッとしない天使のじいさん
noteってもっと気軽に書くものだった筈なのに、気が付いたらこれまでの投稿記事を見返して、書籍のジャンルや話題でバランスを取ろうとしたり、そんなに好きでもない記事を紹介しようとしていたり、方向性を見失いかけていたので……
紹介に値するかは一旦度外視して、ここらで私自身がめちゃめちゃ好きな作品を紹介して、好き勝手喋り倒して自分を取り戻しておこうと思います。
今回はこれです。
『純真なエレンディ
【書籍紹介/海外文学】改変された百科事典と、そこに記される架空の惑星
ロシア文学にハマった後、もっといろんな国の文学作品を読みたいと思って何となく手に取ったのが、バルガス=リョサの『密林の語り部』でした。文明社会の通時的現実認識と、魔術的世界の共時的現実認識が交互に繰り返される衝撃の構成に、見事にラテンアメリカ文学沼に引き摺り込まれました。
とはいっても、文学に疎い私はバルガス=リョサとガルシア=マルケスくらいしか知らなかったし、マジック・リアリズム全開のガルシア