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バンドをやっていたり、ひとりで歌ったりもします。その時に出来た、つくった歌詞の集まりです。 曲のついてないものが多いですが、曲がついた詞もあります。 自分のつくった詞がどこまで人… もっと読む
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#作詞家になりたい

ドーナツホール

さよなら あなたの眼は見ない
無邪気に触って 汚れた指先
本気になっても 報われない
大人のふりしていた

いつまでも続く気がしてた恋人ごっこ
あなたの中ではもう終わったこと
傷ついてないふり 気づいてほしかったけど
もうそこにあなたはいない

ずっと考えていた
私は存在?それとも傷?
どうやったって私は 忘れられない
あなたのこと 苦い蜜の味

「ずっと一緒にいよう」 「好きだよ」
見え透いた嘘

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8月とゴッホ

夏の大展覧会 小学生の頃母に手をひかれ
静かな冷たい暗がりで ダウンライトに照らされた油絵
うねりを帯びたあの気圧 私の心に入り込んだ

母さん、覚えていますか 一人で過ごす私にどこか連れて行ってやろうと
選んだのがあの美術館 何も言わず理解してほしそうな銅像が外に立つ

外では蝉が鳴きわめいて 命をもっとと叫ぶ声がする
炎のように生きたという 耳のない男の恨めしそうな肖像画

漠然とただ過ごして

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君と僕の誕生日

ずっと好きだったあの娘に彼氏ができた
照れながら、らしくないでしょと笑いながら、僕だけに打ち明けてくれた
高校の同級生だったあいつと
お互い地元で就職したから、しょっちゅう一緒に飲んでいたのと
つかの間の帰省と、久々の故郷に、まだ僕自身感覚が戻っていなくて
昨日朝まで飲んだ高校時代の奴らの中にあいつはいたっけな
二日酔いのぼやけた頭に、君のしゃべる事実だけが氷のようにしみてゆく

浦島太郎はきっと

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モラトリアム

恋の歌が作れなくて 愛の言葉も紡げなくなって
だから誰かを励ますような歌を 何もかも知ったように歌って
そうやって 救いようのない自分をごまかしていたの

多分、私の中の迷いを 声にすることが恐ろしくなって
このすさんだ社会を批判して 自分ごとのようなそうじゃないような
だからこんな 動揺している私を見せたくなかった

一つ一つ慎重に 元に戻らない言葉を吐く
アイスティーの溶けきった 氷を探すよう

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ものばかり

大ぶりなネオンと笑い声で満たされた深夜の繁華街
何も考えてなさそうな幸せな顔をした奴らばかり
でもこの路地を裏手に回れば輝きと裏腹のはきだめを
なかったことにして避ける先進国とはその名ばかり
毎日どこかで人が人を殺し、知らない誰かに祈り捧げ
産んだかと思えばすぐにゴミ箱へ投げ捨てる希望の薄明かり

この白々しい騒がしさに全身を染めることもできずに
だからといって真っ向から戦う勇気もなく人を憚り

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住所不定無色

仕事は今日辞めた 彼女とも別れた
俺は今やっと 俺のために生きていく
どこかでエンジン音が響く 用もなく外へ出る
誰も止めない 何も待っていない 深い夜へ踏み出す

人づてにきいた話 昔の仕事仲間の話
あいつは辞めたあとで 夢を追って死んだという
家出同然で飛び出した故郷 ネオン街と重ねて
照らされてできた影の中 思い出が亡霊のように浮かぶ

こんな時に誰かに電話しそうになる
頑張ったねと言っても

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日曜日

二人ベッドで寝がえりで 目が合って笑いあって
声上げて笑いあって 濡れた朝日に目を細める
水たまりの道標 どこまでも照らされていて
そんな日曜日 今日はどこか出かけよう

昨日夜更かしして観た映画を返さなきゃ
そういえばシャンプーも切れていたよね
近場の街に行くべ 寝ぼけて訛る君が可愛くて
そんな日曜日 今日はもう少し遠出しよう

虹色のレジャーシート もしものビニール傘2本
コーヒー、紅茶、魔法

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二時限目

紙ににじむインクをただ見ている
黒板の文字はどんどん増えていって
見失ったからノートをとる意味はもうない

おもちゃ箱から飛び出した世界は
思ったほど面白くなくて
散らかったままが好きだった
片づけるのは苦手だった

ゆらゆら枯れ葉が舞い落ちる
見せつけるように舞い踊る
飛べないのは、僕だけみたいだ

マーカーペンが手元から 離れて床の上をはねた
ふとした勢いで目は前を見る
僕がたどって線を引きた

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