岩田太郎

在米ジャーナリスト。米経済やITを中心に週刊エコノミストビジネス+IT、新潮Fores…

岩田太郎

在米ジャーナリスト。米経済やITを中心に週刊エコノミストビジネス+IT、新潮Foresight、マネー現代などウェブメディアにも寄稿中。米経済や政局に関するウェビナー講師、米株式銘柄分析のご用命も承ります。連絡はページ最下部にある「クリエイターへのお問い合わせ」ボタンからどうぞ。

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  • 在米ジャーナリスト岩田太郎の未来透視 ~巻き戻しの世紀~

記事一覧

解消に向かう米小売の在庫問題、次なる焦点は「小売が価格決定権を取り戻せるか」

ダイヤモンド・チェーンストア・オンラインへの寄稿です。 米小売業界では、2022年にパンデミック後の消費の中心がモノからサービスに移行する傾向を読み切れず、不良在庫…

岩田太郎
8日前

イーロン・マスクの超・巨額報酬「8兆円」でバレた、絶不調テスラの「根深い問題」

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendに寄稿しました。 米EV大手テスラの総帥であるイーロン・マスク氏に支払われる、8兆円以上という前代未聞の巨額報酬。 これ…

岩田太郎
8日前

トヨタはテスラを目指さなくて本当によかった…テスラが「成長なき成長企業」に堕ちてしまった根本原因

プレジデントオンラインに寄稿しました。 米EV業界の雄であるテスラの時価総額は、世界的にヒートアップした電気自動車(EV)ブームに乗り、2020年7月に日本のトヨタ自動…

岩田太郎
9日前

資金面では大苦戦、そのトランプにテコ入れする富豪のマネー

新潮Foresightへの寄稿です。 今年11月5日の大統領選挙の結果を待たずして、米国の政治が再びドナルド・トランプ前大統領を中心に回り始める兆候が見えてきました。 たと…

岩田太郎
3週間前

X(Twitter)が広告・利用者“激減”でピンチ…大復活へぶち上げた「注目の10機能」

ビジネス+ITへの寄稿です。 暴れん坊経営者のイーロン・マスク氏が2022年10月に買収したX(旧Twitter)の経営がピンチを迎えています。 マスク氏の不規則発言などにより…

岩田太郎
1か月前

EV大好き“都会派カネ持ちエリート”へ高まる憎悪…ついに大統領選の争点に!トランプの「誰も乗りたくない」発言を支持する「EV…

マネー現代への寄稿の第2部です。 「弊社の製品がここまで大きく政治化される日が来ようとは、夢にも思わなかった」 こう発言するのは、米自動車大手フォードの元最高経…

岩田太郎
1か月前
2

EVがいつのまにか「上級国民」の乗りものになっていた…!フォード会長が「政争の具に堕ちた」と嘆くウラで、ついに判明した「ア…

マネー現代への寄稿の第1部です。 米国で、電気自動車(EV)の「政治化」が進んでいます。 トランプ前大統領が、現職のバイデン大統領が目玉政策として推進するEV普及の…

岩田太郎
1か月前

正直、AIは実用に耐えるレベルではない…企業が「結局は人間がやらざるを得ない」と導入をためらうワケ

プレジデントオンラインへの寄稿です。 生成型人工知能(AI)へのウォール街の熱狂が止まりません。 「地球上で最も重要な銘柄」と呼ばれ、年初来の上げ幅が約90%という…

岩田太郎
1か月前
5

GDPは日本並み? でもシリコンバレーなどから「脱出」相次ぐカリフォルニアのヤバい影

金融の未来を見通す情報メディア、FinTech Journalに寄稿しました。 日本の名目GDP(国内総生産)が2023年の数値でドイツに抜かれ、4位に転落しました。5位にはインド、6…

岩田太郎
1か月前
1

テスラ車など「中古EV」価格が大暴落、ガソリン車よりも「まったく売れない」納得理由

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendに寄稿しました。 1月と2月における米国でのEV新車販売台数が前年同月を下回りました。まだ2カ月間ではあるものの、「成長の…

岩田太郎
1か月前

ダウンロード数2.8倍で絶好調、覇者ネットフリックスが「ゲーム」を強化する納得理由

ビジネス+ITに寄稿しました。 米ネットフリックスが、業界で独り勝ちの様相を見せています。 2023年10~12月期の会員登録者数が1310万人増と市場予想の891万人増を大幅…

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2か月前

ガソリン車全廃は「地獄へのシフト」、トランプ大統領復活でEV・テックはどう変わる?

ビジネス+ITに寄稿しました。 米国時間の3月5日火曜日、米大統領選挙は候補者選びのヤマ場を迎えました。予想通り、共和党の候補指名争いでは前大統領のドナルド・トラン…

岩田太郎
2か月前

バイデン政権の“失策”突くトランプ氏 失業率は低くても“食・住”に高止まり感

週刊エコノミスト誌に寄稿しました。 経済は好調なのにバイデン氏への支持は広まりません。物価の高止まりが市民生活を直撃しているためで、トランプ氏はその「弱点」を突…

岩田太郎
2か月前

結局、豊田章男会長の未来予測が正しかった…アメリカで「日本製ハイブリッド車」が爆発的に売れている理由 このままでは「EVの販売…

プレジデントオンラインへの寄稿です。 米国では昨年後半から電気自動車(EV)の不振が顕著に見られるようになりましたが、2024年に入り、さらに鮮明化・定着化しています…

岩田太郎
2か月前

実は絶不調ディズニーの「V字回復4戦略」、ウォール街に大好評でも、あの部門に要注意

ビジネス+ITに寄稿しました。 動画ストリーミングDisney+の不調や新作映画の不発で、過去2年ほど低調であった米ウォルト・ディズニー・カンパニー。 ここにきて、業績…

岩田太郎
2か月前
2

マスク氏にバカにされたBYDが「テスラ超え」、それでもEV覇権がほど遠い「5つの弱点」

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendへの寄稿です。 2023年、中国BYD(比亜迪)の四半期ごとのEV販売台数がついにテスラを上回りました。 かつてテスラのイーロ…

岩田太郎
2か月前
解消に向かう米小売の在庫問題、次なる焦点は「小売が価格決定権を取り戻せるか」

解消に向かう米小売の在庫問題、次なる焦点は「小売が価格決定権を取り戻せるか」

ダイヤモンド・チェーンストア・オンラインへの寄稿です。

米小売業界では、2022年にパンデミック後の消費の中心がモノからサービスに移行する傾向を読み切れず、不良在庫が積み上がるチェーンが続出。

2023年も在庫は高止まりして、各社の収益を圧迫しました。

しかし、サプライチェーンの混乱が収まり、値下げによる在庫圧縮も進んだことから、ウォルマート(Walmart)やターゲット(Target)など

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イーロン・マスクの超・巨額報酬「8兆円」でバレた、絶不調テスラの「根深い問題」

イーロン・マスクの超・巨額報酬「8兆円」でバレた、絶不調テスラの「根深い問題」

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendに寄稿しました。

米EV大手テスラの総帥であるイーロン・マスク氏に支払われる、8兆円以上という前代未聞の巨額報酬。

これは、実現不可能と思われながらもテスラの時価総額目標を達成した成功報酬です。

しかし、この報酬の決め方に問題があったとして1月に無効の判決が出されました。

マスク氏は控訴する意向ですが、市場関係者らはこの巨額報酬の動向が

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トヨタはテスラを目指さなくて本当によかった…テスラが「成長なき成長企業」に堕ちてしまった根本原因

トヨタはテスラを目指さなくて本当によかった…テスラが「成長なき成長企業」に堕ちてしまった根本原因

プレジデントオンラインに寄稿しました。

米EV業界の雄であるテスラの時価総額は、世界的にヒートアップした電気自動車(EV)ブームに乗り、2020年7月に日本のトヨタ自動車を抜いて、自動車メーカーとしては世界一となりました。

2021年11月には、すべての日本メーカーの時価総額をはるかに上回る、1兆2000億ドル超(約185兆円)を達成しています。

一方、この時のトヨタの時価総額は2482億ド

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資金面では大苦戦、そのトランプにテコ入れする富豪のマネー

資金面では大苦戦、そのトランプにテコ入れする富豪のマネー

新潮Foresightへの寄稿です。

今年11月5日の大統領選挙の結果を待たずして、米国の政治が再びドナルド・トランプ前大統領を中心に回り始める兆候が見えてきました。

たとえばトランプ氏は、民主党のジョー・バイデン大統領が推進する国境・移民対策やウクライナ支援法案に対し、自らの意を体した米下院の共和党議員たちによる抵抗を通して強い影響力を行使し始めています。

米国にはまるで現職大統領と「影の

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X(Twitter)が広告・利用者“激減”でピンチ…大復活へぶち上げた「注目の10機能」

X(Twitter)が広告・利用者“激減”でピンチ…大復活へぶち上げた「注目の10機能」

ビジネス+ITへの寄稿です。

暴れん坊経営者のイーロン・マスク氏が2022年10月に買収したX(旧Twitter)の経営がピンチを迎えています。

マスク氏の不規則発言などにより一部広告主が出稿を見合わせ、ユーザー数についても激減していると伝えられるのです。

しかし、そこは転んでもただでは起きないマスク氏、実は「プランB」があるといいます。その秘策とは何なのでしょうか。

分析しました。ご一読

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EV大好き“都会派カネ持ちエリート”へ高まる憎悪…ついに大統領選の争点に!トランプの「誰も乗りたくない」発言を支持する「EV嫌いアメリカ人」が抱える不安と不満

EV大好き“都会派カネ持ちエリート”へ高まる憎悪…ついに大統領選の争点に!トランプの「誰も乗りたくない」発言を支持する「EV嫌いアメリカ人」が抱える不安と不満

マネー現代への寄稿の第2部です。

「弊社の製品がここまで大きく政治化される日が来ようとは、夢にも思わなかった」

こう発言するのは、米自動車大手フォードの元最高経営責任者(CEO)であるビル・フォード会長です。自社EV製品に党派色がついてしまったことを嘆いているのです。

前編「EVがいつのまにか「上級国民」の乗りものになっていた…!フォード会長が「政争の具に堕ちた」と嘆くウラで、ついに判明した

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EVがいつのまにか「上級国民」の乗りものになっていた…!フォード会長が「政争の具に堕ちた」と嘆くウラで、ついに判明した「アメリカ人がEV嫌いになった決定的なワケ」

EVがいつのまにか「上級国民」の乗りものになっていた…!フォード会長が「政争の具に堕ちた」と嘆くウラで、ついに判明した「アメリカ人がEV嫌いになった決定的なワケ」

マネー現代への寄稿の第1部です。

米国で、電気自動車(EV)の「政治化」が進んでいます。

トランプ前大統領が、現職のバイデン大統領が目玉政策として推進するEV普及の失速を格好の政争の具にしたからです。11月の大統領選挙で返り咲きを目指すトランプ氏にとり、EVの不人気がバイデン氏の政策の信用性を攻撃する効果的な武器となっています。

しかし、EV政治化の裏には、次の4つをはじめとした米社会の分断

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正直、AIは実用に耐えるレベルではない…企業が「結局は人間がやらざるを得ない」と導入をためらうワケ

正直、AIは実用に耐えるレベルではない…企業が「結局は人間がやらざるを得ない」と導入をためらうワケ

プレジデントオンラインへの寄稿です。

生成型人工知能(AI)へのウォール街の熱狂が止まりません。

「地球上で最も重要な銘柄」と呼ばれ、年初来の上げ幅が約90%というAI半導体大手の米エヌビディアを筆頭に、メタ(年初来40%近い上げ)、アマゾン(同20%近く)、マイクロソフト(同およそ15%)などAI銘柄が超元気です。

注目すべきは、そのほとんどの上昇分が将来のAI実需を前提とした「期待先行型

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GDPは日本並み? でもシリコンバレーなどから「脱出」相次ぐカリフォルニアのヤバい影

GDPは日本並み? でもシリコンバレーなどから「脱出」相次ぐカリフォルニアのヤバい影

金融の未来を見通す情報メディア、FinTech Journalに寄稿しました。

日本の名目GDP(国内総生産)が2023年の数値でドイツに抜かれ、4位に転落しました。5位にはインド、6位には英国が迫っています。

人口減少が続く日本がインドに抜かれるのは時間の問題とされますが、実はインドに次いで大きな経済規模を誇る地域が、米国にあるのです。

それがカリフォルニア州です。アップルやグーグルなど超

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テスラ車など「中古EV」価格が大暴落、ガソリン車よりも「まったく売れない」納得理由

テスラ車など「中古EV」価格が大暴落、ガソリン車よりも「まったく売れない」納得理由

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendに寄稿しました。

1月と2月における米国でのEV新車販売台数が前年同月を下回りました。まだ2カ月間ではあるものの、「成長の減速」から「マイナス成長」へと突入した可能性があります。

こうした中、レンタル大手のハーツがレンタル用EVを売却して事業を縮小する代わりに、ガソリン車の購入を加速。テスラをはじめとした米中古EV価格も、ここ1、2年で急速

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ダウンロード数2.8倍で絶好調、覇者ネットフリックスが「ゲーム」を強化する納得理由

ダウンロード数2.8倍で絶好調、覇者ネットフリックスが「ゲーム」を強化する納得理由

ビジネス+ITに寄稿しました。

米ネットフリックスが、業界で独り勝ちの様相を見せています。

2023年10~12月期の会員登録者数が1310万人増と市場予想の891万人増を大幅に上回った。好調なように見えますが、実は主戦場である北米市場で苦戦を強いられるなど予断を許しません。

こうした状況を打開するため、好評のオリジナル動画コンテンツだけでなく、3つの新機軸の強化に力を入れています。

その

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ガソリン車全廃は「地獄へのシフト」、トランプ大統領復活でEV・テックはどう変わる?

ガソリン車全廃は「地獄へのシフト」、トランプ大統領復活でEV・テックはどう変わる?

ビジネス+ITに寄稿しました。

米国時間の3月5日火曜日、米大統領選挙は候補者選びのヤマ場を迎えました。予想通り、共和党の候補指名争いでは前大統領のドナルド・トランプ氏が圧勝しています。

米国では、11月の本選でも勝利するのはほぼトランプ氏になる(ほぼトラ)との見方が強まっています。

一方で、トランプ氏のテクノロジー分野における不規則発言が目立ちますが、大統領に返り咲いた場合、半導体やEV、

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バイデン政権の“失策”突くトランプ氏 失業率は低くても“食・住”に高止まり感

バイデン政権の“失策”突くトランプ氏 失業率は低くても“食・住”に高止まり感

週刊エコノミスト誌に寄稿しました。

経済は好調なのにバイデン氏への支持は広まりません。物価の高止まりが市民生活を直撃しているためで、トランプ氏はその「弱点」を突いています。

米国のインフレは全体的に沈静化に向かっていますが、市場の予想以上にしつこいようです。

特に消費者が敏感に反応する食品や住宅価格の高止まりが続いており、続投を目指すバイデン大統領にとっては逆風になる一方、返り咲きを狙うトラ

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結局、豊田章男会長の未来予測が正しかった…アメリカで「日本製ハイブリッド車」が爆発的に売れている理由 このままでは「EVの販売台数が前年割れ」も

結局、豊田章男会長の未来予測が正しかった…アメリカで「日本製ハイブリッド車」が爆発的に売れている理由 このままでは「EVの販売台数が前年割れ」も

プレジデントオンラインへの寄稿です。

米国では昨年後半から電気自動車(EV)の不振が顕著に見られるようになりましたが、2024年に入り、さらに鮮明化・定着化しています。

EV各社は赤字や収益率低覚悟の値引き、毎年2月の国民的スポーツイベントであるNFLのスーパーボウル中継への広告出稿、さらに廉価モデルの市場投入などテコ入れを図っているが、販売の減速が止まりません。

昨年の今ごろは、EV販売が

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実は絶不調ディズニーの「V字回復4戦略」、ウォール街に大好評でも、あの部門に要注意

実は絶不調ディズニーの「V字回復4戦略」、ウォール街に大好評でも、あの部門に要注意

ビジネス+ITに寄稿しました。

動画ストリーミングDisney+の不調や新作映画の不発で、過去2年ほど低調であった米ウォルト・ディズニー・カンパニー。

ここにきて、業績が好転し始めました。

2期目のCEOを務める同社の総帥ボブ・アイガー氏は自身の2026年末までの任期中で、4本柱の施策を進めてディズニーの「完全復活」を目指しています。

ウォール街にもウケが良いこれらの改革で、この先10年の

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マスク氏にバカにされたBYDが「テスラ超え」、それでもEV覇権がほど遠い「5つの弱点」

マスク氏にバカにされたBYDが「テスラ超え」、それでもEV覇権がほど遠い「5つの弱点」

未来の製造業を新定義するメディアSeizo Trendへの寄稿です。

2023年、中国BYD(比亜迪)の四半期ごとのEV販売台数がついにテスラを上回りました。

かつてテスラのイーロン・マスクCEOがBYDを嘲笑していましたが、その相手にテスラが押しつぶされそうになっているのです。

米国においても、その脅威は深刻に受け止められています。

しかし、米メディアや専門家のBYD評論を分析すると、B

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