櫻井大典

ゆるゆる漢方家。著書:amzn.to/2XKS4sy 誰でも始めて続けられるゆるい養生…

櫻井大典

ゆるゆる漢方家。著書:amzn.to/2XKS4sy 誰でも始めて続けられるゆるい養生法や漢方対策をお伝えします。HP: https://yurukampo.jp/  ご相談はこちらのサイトからご予約ください https://reserva.be/tamari

メンバーシップに加入する

ここは、僕の頭の中を晒す場です。 僕が相談時にどういうふうに症状と体調と不調を見ているか。 どう判断してどう説明するかなどを詳らかにする場所です。 中医学だけでなく、心理学や僕の人生経験から得た知識などもお伝えします。 そしてSNSをどう駆使して集客してるかや本の話などもお話してます。 皆様は、僕の頭の中にあるものをできる限り引き出してください。 質問、リクエスト、大歓迎です。わかるまで説明します😊

  • スタンダード

    ¥500 / 月

記事一覧

更年期は病気ではない

更年期の要因とか対策の話を書こうと思ったんですが、まあもうありふれてるからちょっと違った文にしてみます。よかったら見てみてください。 年が更(あら)たまる時期私…

櫻井大典
7日前
29

陰虚の話

陰虚は体内の潤いである陰が不足した状態です。 陰は体内の潤い成分や血、そして体そのものなど物質を統括しています。陰虚は、血、津液(しんえき/体液)の減少、そして…

櫻井大典
11日前
32

肝火上炎と肝陽上亢 火と熱の中医学的違いについて

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

櫻井大典
2週間前
31

疲労の中医学

「昔はこんなことなかったのにな、、、」と言うものの一つに、寝ても取れない疲れがあります。えぇ、私だけではないはずです。寝たら回復できてたのに、最近では疲れが取れ…

櫻井大典
3週間前
43

シミと漢方

美しい肌は誰もが憧れるものですよね。携帯カメラの性能も日々向上しており、隠すことが難しくなってきていますね(笑)。まあ、AIで加工する手もありますが、、、やはり本…

500
櫻井大典
1か月前
57

乾燥肌後編 炎症時の対策について

前半は健康な状態の肌の乾燥のお話でした。後半では、アトピー性皮膚炎や湿疹などの乾燥と炎症のトラブルについてお話しましょう。 正常な肌では、皮膚のバリア機能によっ…

櫻井大典
1か月前
43

肌の乾燥は血が足りない!

健康な方の肌が乾燥しているとき、中医学では肌に十分な栄養が行っていないと考ます。なので、乾燥肌のご相談があると、「血虚(けっきょ)があるな」と考えます。血虚とは…

櫻井大典
2か月前
58

太れないのも悩み

今回はアユミさんのリクエストの太りたいお話。今回も3964文字なのでそこそこ長いっす。 世の中には、ダイエットの方法や本は数しれず、便秘の対策も数しれず、ですが、「…

500
櫻井大典
2か月前
43

ニキビの原因と対策のおはなし

今回は、コミュニティメンバーのfumi.さんとnaoさんとナオコタさんから頂いたリクエストの”ニキビ”のお話です。 ニキビ、正確に言うと、尋常性痤瘡(じんじょうせいざそ…

櫻井大典
2か月前
49

薬膳的美容によいナッツのお話

石原さんのリクエストにあった、『美容に良いナッツ』のお話です。早速書いてみましょう。先に言っておきますが、長いです。4700文字ちょいです。 ナッツとは ナッツの定…

500
櫻井大典
2か月前
58

熱の話

どこで書いたのか忘れてしまったんですが、中医学の「熱」の概念がとても独特なので、一度頭の整理も兼ねて書かせていただきます。もし読んだ事がある内容でしたら、ごめん…

500
櫻井大典
2か月前
50

足がつる人へ

夜中に、寝てるときに起きたら最悪です。でも寝てるときとか、伸びをした時になるんですよね。年をとってからは夕方以降になることが多いです。僕の場合は、ちょっと負荷が…

櫻井大典
3か月前
52

湿痺(しつひ/しっぴ)って聞いたことあります?

中医学の湿痺は、体内に不要物な副産物である”湿”が蓄積し、気血の運行を阻害したため起こる関節などの痛みのことです。湿度の高い時期、湿度の高い場所に住んでる、湿が…

櫻井大典
3か月前
41

処方解説 半夏白朮天麻湯

今日はめまいによく使われるこの処方を解説していきたいと思います。めまいってなかなか厄介な症状で、僕も過去に一度なったことがあります。目をつぶると世界が回る。寝た…

櫻井大典
3か月前
41

春の養生

春は、一年の始まりで、季節の始まり。”新春”って言ったり、学校が始まったりと、何かと”始まりの季節”なイメージです。 中医学では、春の特徴を「発陳」(はっちん)…

500
櫻井大典
3か月前
42

出した本たち

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

櫻井大典
3か月前
36
更年期は病気ではない

更年期は病気ではない

更年期の要因とか対策の話を書こうと思ったんですが、まあもうありふれてるからちょっと違った文にしてみます。よかったら見てみてください。

年が更(あら)たまる時期私達の体は年齢を重ねるごとにホルモンのバランスが大きく変化します。男性も女性も40を過ぎたぐらいから性ホルモン量が顕著に低下していきます。中医学の古典、黄帝内経 素問には、女性には7の倍数、男性は8の倍数の歳に大きな変化が訪れるという記述が

もっとみる
陰虚の話

陰虚の話

陰虚は体内の潤いである陰が不足した状態です。

陰は体内の潤い成分や血、そして体そのものなど物質を統括しています。陰虚は、血、津液(しんえき/体液)の減少、そして慢性的な組織障害のことを指しています。陰虚の状態は、慢性疾患のせいで体力が低下したり、加齢にともなって弱ったり、元来の虚弱などから引き起こされます。一般的に陰虚というと腎陰虚(じんいんきょ)のことをさし、程度が軽いものを腎陰不足(じんいん

もっとみる
疲労の中医学

疲労の中医学

「昔はこんなことなかったのにな、、、」と言うものの一つに、寝ても取れない疲れがあります。えぇ、私だけではないはずです。寝たら回復できてたのに、最近では疲れが取れない。なんなら日々疲れてる。。なんてことも。

もちろん私の場合夜ふかしがその大きな要因の一つですが、中医学からみた、「疲れやすいタイプ」は大きく分けて7つあります。

①気虚(ききょ/虚弱)
②陽虚(ようきょ/冷え)
③気血不足(きけつぶ

もっとみる
シミと漢方

シミと漢方

美しい肌は誰もが憧れるものですよね。携帯カメラの性能も日々向上しており、隠すことが難しくなってきていますね(笑)。まあ、AIで加工する手もありますが、、、やはり本物の輝きには勝てません。

ただ、残念ながら、衰えは誰にでも訪れる残酷な現実です。気がつけばシミができていた、、、なんてことも、ある程度の年齢になればよくあることです。そして、できてしまったシミは自然に薄くなることはなく、放置すればまた新

もっとみる
乾燥肌後編 炎症時の対策について

乾燥肌後編 炎症時の対策について

前半は健康な状態の肌の乾燥のお話でした。後半では、アトピー性皮膚炎や湿疹などの乾燥と炎症のトラブルについてお話しましょう。

正常な肌では、皮膚のバリア機能によって潤いが保たれています。バリア機能は、皮膚上にある、0.02mmの角質層という死んだ細胞の層(10−20層)を、汗と皮脂がその隙間を埋めることで保たれています。壁を作るときの、”レンガとセメントの関係”のイメージですね。そうすることで強い

もっとみる
肌の乾燥は血が足りない!

肌の乾燥は血が足りない!

健康な方の肌が乾燥しているとき、中医学では肌に十分な栄養が行っていないと考ます。なので、乾燥肌のご相談があると、「血虚(けっきょ)があるな」と考えます。血虚とは、血(けつ)が足りない状態。でも、なぜ足りないくなってしまったのかは人それぞれなんですよね。

今回は、コミュニティメンバーのmatsunagamieko04さんのリクエストの乾燥肌のお話です。前半は健康な人の乾燥肌、後日公開する後半は、ア

もっとみる
太れないのも悩み

太れないのも悩み

今回はアユミさんのリクエストの太りたいお話。今回も3964文字なのでそこそこ長いっす。

世の中には、ダイエットの方法や本は数しれず、便秘の対策も数しれず、ですが、「体重を増やしたい!」のと「下痢軟便を改善したい!」、「しっかり食べられる様になりたい!」というお悩みを取り上げている本や記事はあまり多くありません。僕のお客様でも、「太りたい!」という方が少なくありません。何なら痩せたい人よりも多いで

もっとみる
ニキビの原因と対策のおはなし

ニキビの原因と対策のおはなし

今回は、コミュニティメンバーのfumi.さんとnaoさんとナオコタさんから頂いたリクエストの”ニキビ”のお話です。

ニキビ、正確に言うと、尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)。これの一番の原因は、毛穴が皮脂で詰まり、そこに増殖したアクネ菌です。アクネ菌は常在菌です。誰にでもいます。皮脂が大好きで酸素を嫌うので、毛穴に入り込んで増殖します。そこで、皮脂を分解して脂肪酸を作ります。この脂肪酸が炎症の元

もっとみる
 薬膳的美容によいナッツのお話

薬膳的美容によいナッツのお話

石原さんのリクエストにあった、『美容に良いナッツ』のお話です。早速書いてみましょう。先に言っておきますが、長いです。4700文字ちょいです。

ナッツとは

ナッツの定義は、wikiによると、”ナッツ(nuts)は、食用部である種子が堅い殻に包まれたものを指す。”だそうです。なので、アーモンド、クリ、クルミ、ピスタチオ、ココナッツ、ヒマワリ、ギンナン、ヘーゼルナッツなどが本来ナッツと呼ばれるもので

もっとみる
熱の話

熱の話

どこで書いたのか忘れてしまったんですが、中医学の「熱」の概念がとても独特なので、一度頭の整理も兼ねて書かせていただきます。もし読んだ事がある内容でしたら、ごめんなさい。

熱は発熱ではない中医学が言う、「熱がある状態」は、37.0℃以上の体温があることを指すのではなく(それも含まれる場合がありますが)、「熱」が要因と考えられる症状が見られるかどうかです。

もっとみる
足がつる人へ

足がつる人へ

夜中に、寝てるときに起きたら最悪です。でも寝てるときとか、伸びをした時になるんですよね。年をとってからは夕方以降になることが多いです。僕の場合は、ちょっと負荷がかかる新しい靴を履いて歩いた夜は良くなりますね。そして寒くなる時期にやっぱり多いです。

なぜ足がつるの?西洋医学的には、
・筋肉の疲労によるふくらはぎの筋肉(腓腹筋)の痙攣
・水分やミネラル(Ca、Mg、Kなど)不足
・血行不良

もっとみる
湿痺(しつひ/しっぴ)って聞いたことあります?

湿痺(しつひ/しっぴ)って聞いたことあります?

中医学の湿痺は、体内に不要物な副産物である”湿”が蓄積し、気血の運行を阻害したため起こる関節などの痛みのことです。湿度の高い時期、湿度の高い場所に住んでる、湿がたまるような飲食をしてるなどによって引き起こされる痛みです。

体の部位の痛みは、痺(しびれ)という字を書いて【痺証(ひしょう)】と言います。痺証は、リウマチ様関節炎、慢性関節炎、坐骨神経痛、頚椎症、五十肩、痛風、神経痛、筋肉痛などの痛証を

もっとみる
処方解説 半夏白朮天麻湯

処方解説 半夏白朮天麻湯

今日はめまいによく使われるこの処方を解説していきたいと思います。めまいってなかなか厄介な症状で、僕も過去に一度なったことがあります。目をつぶると世界が回る。寝たいけど寝れない、、しんどいですね。

めまいのお話も含めて、半夏白朮天麻湯を解説していきますね。

李東垣半夏白朮天麻湯は、痰湿と気虚がある場合に使う処方です。化痰の半夏を代表に、茯苓、天麻も含まれます。ちなみに天麻はオニノヤガラの根茎を乾

もっとみる
春の養生

春の養生

春は、一年の始まりで、季節の始まり。”新春”って言ったり、学校が始まったりと、何かと”始まりの季節”なイメージです。

中医学では、春の特徴を「発陳」(はっちん)と表現します。立春2月初頭から4月後半の穀雨までの3ヶ月を春とします。

発とは発生のこと。新しく生まれることです。陳とは古いこと。なので発陳は、古いものから新しいものが生まれるという意味です。春を単にスタートと考えるのではなく、冬から春

もっとみる