マガジンのカバー画像

モラトリアム、問題意識持つ

10
運営しているクリエイター

記事一覧

「競争ではない」響いたオードリー・タンの言葉

筋トレをしながらニュースを見ていたら、あの台湾のIT担当大臣のオードリー・タンが、福島県の学生たちと対話を行なったというニュースがやっていた。

学生たちの質問に、分かりやすく、そして丁寧に解答する彼の姿は、彼が大人物たる所以を強く表現しているように見えた。

一人の学生がこんな質問をした。

「私はコンピュータ関係の勉強をしているが、周りには私よりもコンピュータが好きな人や、技術面で優れている人

もっとみる
FF7は資本主義社会の矛盾を如実に描き出していた

FF7は資本主義社会の矛盾を如実に描き出していた

私は今、非常に興奮している。

exciteしているのだ。

同じことを2回も言い、どこか変態的な印象を与える文章で始まったこの記事であるが、事実、私はexciteしているのだ(3回目)。

何故か。何故、私は興奮しているのか。

それは、
FF7(ファイナルファンタジー7)が、
あの新進気鋭の哲学者 斎藤幸平の著書
『人新世の「資本論」』
で言及される現代資本主義社会の矛盾を、
非常に巧妙に描き

もっとみる
『自己責任論』には根拠がない。『自由意志』など存在しない。

『自己責任論』には根拠がない。『自由意志』など存在しない。

コロナ禍の暗雲垂れ込める中、ある言葉が人々の間で流行している。

『自己責任論』

他人、時には自分に対してすら向けられる残酷な響き。

「だが、それは現実。」人は言う。

我々の選択は、我々が自ら選ぶものである。

自由意志を持つ我ら人間は、自らの運命を自らで切り開くことが出来るのだ。

全ての行動は、何物にも干渉を受けない個人の意志によってなされる。

そう、自由意志だ。

それにもかかわらず

もっとみる
”当たり前”解剖

”当たり前”解剖

タイトルに書いた通りである。

”当たり前”とは我々が作り出した偏見だ。

”当たり前”

我々は、”当たり前”を持っている。

たとえば、人間についての当たり前。

人間は、言葉を話し、二足で歩き、食事を口から食べ、目でものを見る。そして大体手が二本あり、足も二本ある。

人間=大体こんなもの=”当たり前”の人間

”当たり前”はこうして生まれる

”当たり前”は、その人の経験によって生まれる。

もっとみる
スマホ恋人白書

スマホ恋人白書

世界中でベストセラーになっている、アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』にこんなことが書いてあった。あのマイクロソフトの創始者であるビル・ゲイツは、自分の子供が14歳になるまでスマホを与えなかったのだ。

それはスマホの危険性を知っていたからだ。ビル・ゲイツだけではない。あのスティーブ・ジョブズも、自分の子供に対してスマホを与えるということに慎重であったという。

まったく、その危険性をよく分かっていな

もっとみる
自己は肯定も否定もしなくていい

自己は肯定も否定もしなくていい

”自己肯定感”

自己啓発書やインターネットサイトなどでよく見かけるこの言葉。意味は、読んでそのまま「自己を肯定する感情」である。

巷では、「自己肯定感を高める」だったり、「自己肯定感が低い」といった言い回しで使われることが多いようで、そのための”方法”なるものを伝授すると題した出版物も多く見受けられる。

しかし、私はこのような「自己肯定感」に対して、大きな違和感を持っている。

その違和感の

もっとみる
私たちはなぜ自粛しているのか ーコロナ禍の大学生、不要不急について考えるー

私たちはなぜ自粛しているのか ーコロナ禍の大学生、不要不急について考えるー

コロナが世界を変えてしまってから、もうすぐ一年が経とうとしている。もう梅の花が咲き始め、虫たちもそろそろ出てき始めたのに、我々は未だに自粛生活を続けている。

まるで人間だけが季節に置いて行かれるように。

どうして我々は、自粛生活を続けているのか。

どうして我々は自粛しなければいけないのか。

「そんなの、もう分かりきっているよ。コロナだから。」こう思われる方がほとんどだと思います。

でも、

もっとみる
つまらない中傷と嫉妬の仕組み

つまらない中傷と嫉妬の仕組み

中傷、嫉妬とは個性の顕現である。さらに言えば、彼自身の所属する環境の表出でもある。

そもそも、人はむやみに自身を否定しない生き物だろう。と言うところは自身の否定は、普段それが良い、悪いの意味を持たないものであるにも関わらずあえて、それに悪いという意味を持たせる行為であるからだ。

それならば、もし、目の前に自身とは真逆の性質を持つ人があったらどうなるだろうか。眼前の彼を認め、賞賛することは自身の

もっとみる
『いじめられる方が悪い』なんてことは絶対にない

『いじめられる方が悪い』なんてことは絶対にない

社会問題を議論する場面で、必ずと言って良いほど出現する「〇〇される方が悪い」という主張。一見すると説得力があるように思われるこの主張だが、実際は根本から間違っていることがほとんどだ。その間違いを指摘し、社会問題についてより正確な議論ができるようになるために、この主張を論破する術を手に入れよう。

いじめられる方にも問題がある?大きな社会問題の一つに、"いじめ"というものがある。この問題は主に学生時

もっとみる
『ガイジ』は日本の『Nワード』である

『ガイジ』は日本の『Nワード』である

「ガイジ」

この言葉を聞いたことがあるでしょうか?SNSやネット掲示板などでよく目に入る言葉です。今回はこの言葉と、アメリカで黒人差別をする際に用いられる『ニグロ』という言葉とを関連付けながら考察していきます。

『ガイジ』とはこれは「知的障害児」という言葉を略して作られた造語で、元々は関西圏の小中学生を中心に使われていたものだそう。しかし、この言葉を使っていた小中学生も大人になり、いわゆる”死

もっとみる