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遠距離物語

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4年間の遠距離恋愛を終えた、私と恋人のこと
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春の散歩道には

春の散歩道には

物理的な距離が離れるとこころの距離も離れてしまうとはよく聞くけれど、それをあっさりと認めてしまうのは癪なので、私と恋人は大学進学にあたって遠距離恋愛という選択をした。

そんな私と彼との4年間の遠距離恋愛が、ひとまず終わった。

ひとまずと書いたのは、せっかく彼が地元へ帰ってきてくれたのにもかかわらず、私が初夏から県外へ出なくてはならなくなったからである。

どうして県外へ出るのかということについ

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綿菓子と雨傘の夜

綿菓子と雨傘の夜

そういえば10月、恋人が地元に帰ってきていたのだった。

滞在期間1週間の間で私は彼の実家へ泊まりに行き、そして彼も私の実家に泊まりに来た。彼がやってきたのは、東京へ戻る1日前の夕方だった。

晩はみんなでごはんを食べながらお酒を飲んだ。食事を終えて、酔っぱらってお部屋に引き上げたあと、お布団の上でごろんと横になっている彼に、私はひとりで開けた缶チューハイを飲みながら、あれやこれや話しかけた。

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つかまえて、はなさない

つかまえて、はなさない

愛する誰かとずっと一緒にいるということは、たとえあたりまえに感じてしまう日が訪れるとしても、やはり特別なことなのだと思う。

連休の土曜日に保育園からのお友だちと会った。

私は昨年の夏、彼女と彼女の恋人についてのnoteを書いたから、もしかしたら記事を覚えてくれている方もいるのではないかと思う。

ふたりは中学3年生の春から付き合っていたけれど今年の夏に別れてしまった。あるとき、彼女のSNSの投

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ねてもさめても

ねてもさめても

夏が深まって、と書こうとしたけれど、果たして夏は深まるものなのだろうか。秋は深まるという表現を使うけれども、他の季節は「深まる」とは言わない気がする。

でも仮にそう言ってもいいなら、今現在夏は確実に深まっているし、それどころか盛りから少しずつ衰退していっているような気がする。

お盆が近いからだろうか。

私は昔から、胸のどこかで、お盆こそが夏の終わりの始まりを告げるものだと思っている。だっても

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お姫さまじゃなくても

お姫さまじゃなくても

物心ついてからずっと不思議に思っていたけど、いつもいつもお姫さまが王子さまの訪れを待たなくてはならないのはなぜだろう。

もし王子さまが来なかったら、お姫さまは待ち損じゃないのか。

いつ現れるかも分からないような知らない相手を待ち続けるだなんて、ある意味とても無謀なことなのに、なぜいつだって、お姫さまは甘んじてそれを受け入れるのだろうか。それがお姫さまがお姫さまたる所以なのだろうか。

ならば私

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さびしさをよろこびに溶かして

さびしさをよろこびに溶かして

3月末、恋人のいる東京へ行ってきた。

彼が東京の大学へ進学し、私は地元に残って勉強をするようになってから、もう4度目の春になる。

私たちが遠距離恋愛をここまで続けてこられたのはごくごくあたりまえのような気もするし、一方では奇跡のように特別で、驚くべきことのようにも思えるから不思議だ。

今回東京へ行くことになったのは、彼の下の妹さんが、

「春休みに東京に遊びに行くんですけど、(青葉)さんも一

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かわいらしいふたり

かわいらしいふたり

先週、
恋人とはじめての旅行へ行ってきました!

旅先は鳥取県(彼が「蟹を食べに行こう!」と言ったので…)。私たちは島根県で生まれ育ったので、気負わずに出かけることができた。日本海がすぐそこにあれば安心なのだ。

旅行は1泊2日ほどの日程だった。
お天気はさわやかな青空で気温もあたたかく、軽やかな服装で動き回れてよかった。

大学生になってからというもの、ひたむきに遠距離恋愛の日々を積み上げている

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記念日

記念日

私と恋人には記念日というものがない。
ないというか、そもそも記念日がいつなのかよくわからない。

私と恋人は高校2年生の9月に付き合って、その1か月後に1度別れたのだ。

私たちは高校2年の夏ごろから、生徒会役員として顔を合わせるようになり仲良くなった。夏の終わり、LINEの連絡先を交換してわずか1週間ほどで彼が告白してくれた。

比較的知り合ったばかりの彼に告白されたとき、このひととなら大丈夫か

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やきもち

やきもち

私の恋人はやきもちを妬かない。

本当に妬いていないのか、それともすこしは妬いているけどあまり表に出てきていないだけなのか、どっち?と問われれば、おそらく、本当に妬いていないのだと思う。

私は以前、noteで「お月さまを追いかけて」という題の日記を書いた。
その目次の中に「マッシュボブの彼」という項目がある。

彼は私の大学の同級生で、同じ教授のもとで文学を学ぶ仲間であり、教員を目指す同志であり

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Butterfly Kiss

Butterfly Kiss

恋人の頬にまつげを軽く当ててぱちぱちとまばたきをすると、
「もう〜何してるの〜?何なのそれ?」と彼が笑うのがうれしくて、くっついていられるときにはしょっちゅうそれをしてしまう。

私は彼に対するとびきりの愛情表現のつもりでそれをしているけど、彼にとってはただ単にくすぐったいだけなのが、なんだかおっとりした感じで好ましい。

今年の夏やすみ、夜にお酒を飲んだあと、お布団のうえでじゃれ合いながらまばた

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あなたが側にいない夜に

あなたが側にいない夜に

恋人とはなればなれになるとき、私の胸の内はいつもぐちゃぐちゃになってしまう。心の中にあるパレットにぶちまけられた、さびしい色の絵の具だけが全部混ざったように、もうどうしようもない気持ちになってしまうのだ。

遠距離恋愛中のふたりは世界に多く散らばって存在している。彼ら彼女らは一体どんな思いで日々を過ごしているのだろう。離れているくらいでちょうどいいわ、という人もきっといるはずだ。

けれど私はさび

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その一瞬のきらめきを

その一瞬のきらめきを

私の恋人は写真や動画をあまり撮らない。

もちろん全く撮らないというわけではなくて、たまにはぱしゃっと撮っている。だけど彼が私の写真を撮ることは、私が彼の写真を撮ることよりはるかに少ない。

だからだろうか、少し前にお誕生日を迎えた友人の彼氏が、彼女を撮影した動画に「おめでとう」の一言を寄せてInstagramのストーリーにあげていたのを見て、ちょっぴり羨ましい気持ちに駆られてしまった。

恋人が

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甘やかな夕暮れ

甘やかな夕暮れ

おととい、いつぶりか分からないほど久しぶりに恋人以外の男の子の手に触れた。

正確には「触れてしまった」というのが正しい。印刷機のスタートスイッチを同時に押そうとしたせいで、うっかり手が当たってしまったのだ。

それで初めて気が付いたのだけども、どうやら私は普段、男の子の身体に触れないようかなり気を張って過ごしているらしい。

遠距離とはいっても立派に恋人がいるので、彼以外の男の子の身体に触れるの

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わがままといじわる

わがままといじわる

もうむりだ、私がんばりたくない、そう思って泣きながら眠る夜がたくさんある。

遠距離恋愛をしながら生活するのにはあまりに苦しい日があり、なんでこんなにがんばってるのに、こんなに会いたいのに簡単に会えないの、なんでさびしいのを我慢しないといけないの、いつまでこれが続くの、と考えたら涙で枕がびしょ濡れになってしまうのだ。

できるだけ口にしないようにしているけど、ときどき唇からこぼれ落ちてしまう。もう

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