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神様は完璧に海をデザインできなかった
あなた方っていったい誰なのですか?と問いかける俺が誰なのですか?
知りません。私が知っているのは、神様は完璧に海をデザインできなかった、だから流動性がある、そんなことくらいです
どこに行っても暑いなあ。自分で風を作るしかない。ブランコに乗る。誰かが作ったブランコに乗る。今はまだ誰かのブランコ。でもきっと、いつかは自分の作ったブランコ。
創作論を隠喩で語るの恥ずかしくありませんか?
歴史の中
今度、下北沢に宇宙人が来るらしい
ギターを背負った若者は不機嫌そうに人混みを抜ける
自動改札機ですれ違った俺に見せつけるように強く押さえつけられたICカード
改札機の読み取り部は否応なしに若者の怒りを受け止めさせられた
久しぶりの下北沢
俺が夢をあきらめた街
平日と言えども今日は人が多い
あなたも宇宙人を見にきたんですか?
不意に声をかけてきた丸メガネの青年
ドロップアウトした俺には、それが人間の成
銀河を揺さぶるシックスパッド
3年前の話です、僕アパートの中で、孤独だったんですよ、近隣住民に忌み嫌われて、っていうのも、壁にシックスパッドを貼りつけて、ずっと壁を揺らしてたんです、で、ある時からはっきりと隣人の声が聞こえるようになったんです、壁がね、痩せたんですよ、隣人との境界である壁はどんどん薄くなり、とうとう隣人の姿が見えました、渡辺謙さんでした、渡辺謙さん、アパート暮らしでした、でも渡辺謙さんって、人として僕と落差があ
もっとみるもしあなたが薬だったら僕はオーバードーズしていた
あなたのことは知りませんでした、名前がどこにないんです、この世界のどこにも、おそらく、戸籍を剥奪されたんだと思います、大きな組織の手によって
いや、そんなことがまさか、でも、それが僕を殺していい理由になるんですか?
紅茶が冷めてしまいますよ?
ああ、すみません
理由はさておき、あなたに選択肢なんかありません、決めるのはこちらですから
まだ僕は諦めていません
いや、あなた以外ありえません
赤い長方形とランプの話
真っ白な空間に縦2m横8mほどの赤い長方形が横たわっている。側面にはたくさんの透明なランプがついており、それぞれのランプの前には真っ白な服を着た男が立っている。一番端の男がランプに向かって質問する。
「ケツエンはさ、処女?」
ランプが黄色になる。ケツエンとはおそらく赤い長方形のことだろう。
隣の男が目の前のランプに同じ質問をする。
「ケツエンはさ、処女?」
今度はランプが青になった。同じ
初めて会う女の子が二階堂ふみに似ていた場合
「きみは目元が二階堂ふみに似ているね。彼女も確かそんな目をしていたよ」
「え、実際に会ったことがあるんですか!?」
僕は彼女の勢いに乗り、適当なうそをついた。
「ああ、ずいぶん前だけどね」
「どこで会ったんですか?」
「彼女の地元、沖縄でだよ。まだ二階堂ふみが二階堂ふみじゃなかったころに1度だけ会ったんだ」「へぇ~すごいですね」
「別にすごくなんかないさ。たまたま海にいて、あちらから話しかけてきた
とあるハガキ職人の遺書
こいつの遺書が見つかりました。
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ラジオは唯一の支えやった。社会にうまく溶け込めへん俺の逃げ場。どんな夜もそこに逃げた。でも、少しずつ変わっていってん。俺もラジオも変わっていって、疎遠になった友達同士みたいに別々の方向に進んでいってん。
メールを送れば送るほどラジオはおもんなくなっていった。いや、俺が楽しめなくなったんや。雨粒の数ほどメールが読ま