ひらまたかひで

マーケティングの仕事してます。 書評メイン、ときどき何かの考察。趣味は読書と音楽(聴く…

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マーケティングの仕事してます。 書評メイン、ときどき何かの考察。趣味は読書と音楽(聴く)と運動。

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固定された記事

小説『審判』

「これより審判を始める」 目の前の3人の男に向けて、特に感情を込めずに発する。彼らにとっては一度きりの機会でも、私にとっては流れ作業でしかない。 ここは、人間が…

ネタバレ読書会をやりたい!

今年に入ってからいくつかの読書会に参加をしてみました。読んだことない本の存在を知れたり、自分の好きな本を紹介できたり、楽しいなと感じています! その一方でどんで…

読書前感想文を書いてみた

先日Twitterで見かけた投稿。 読書感想文は個人サイトでたくさん書いているけれど、読書前は書いたことないなと…。面白そうなので、最近買った本で書いてみました! 最…

綾辻行人『十角館の殺人』たった1行で世界がひっくり返る

https://tkhd05.com/novel-review/jukakukannosatsujin/

北村薫『秋の花』親友の死は自殺か?事故か?事件か?

円紫さんシリーズの3作品目。今回はシリーズ初の長編です。 まずはあらすじをご紹介。 絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。ひとりが…

辻村深月『かがみの孤城』少し不思議な冒険ミステリ

https://tkhd05.com/novel-review/tsujimuramiduki-kagaminokojo/

「USA」はどれくらいヒットした?星野源の「恋ダンス」と比べてみた

https://tkhd05.com/consideration/dapump-usa-koidance/

朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』直木賞作家が描く不思議な世界

https://tkhd05.com/novel-review/yonimokimyo-kimimonogatari/

PayPayのDL数を算出してみた

誘う男性心理と断れない女性心理

「気のない人から誘われて困っている…。」 恋愛対象として見られないためか、最近良くも悪くも相談されることが多いネタです。笑 上野さんのように「人間心理を言語化で…

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北村薫『夜の蝉』家族×友人×日常の謎

https://tkhd05.com/novel-review/yorunosemi/

中山七里『さよならドビュッシー』美しいスポ根+どんでん返し

あなたは『このミステリがすごい!』大賞をご存知ですか?ミステリ小説でデビューを目指す作家を対象にした新人賞です。 現在、映画が公開されている『スマホを落としただ…

麻耶雄嵩『蛍』小説愛好家が絶対に騙される一冊

前回は小説初心者向けの小説を紹介しました。 今回は一転して、小説玄人に読んでほしい小説を紹介します。 麻耶雄嵩『螢』です。 まずはあらすじについて。 オカルトス…

北村薫『空飛ぶ馬』日常生活に潜むちょっとした謎

https://tkhd05.com/novel-review/soratobuuma/

綾辻行人『Another』#アナザーなら死んでたって何?

どんでん返しのオススメ作品。この間は短編集を紹介しました。 今回は長編作品を紹介します。 綾辻行人『Another』です。 まずは例のごとく簡単なあらすじを。 夜見山…

どこで差がついた?金田一がコナンになれなかった3つの理由

あなたは『金田一少年の事件簿』と『名探偵コナン』どちらが好きですか? 好きな人の数は、コナン派の方が多いでしょう。 発行部数で比較をしてみます。 名探偵コナン:2…

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小説『審判』

小説『審判』

「これより審判を始める」

目の前の3人の男に向けて、特に感情を込めずに発する。彼らにとっては一度きりの機会でも、私にとっては流れ作業でしかない。

ここは、人間が死後に訪れる世界。
やって来た者に、罰を与えるか、極楽を与えるか。この審判をするのが私の仕事だ。

“天国行きか地獄行きかを決める場所”で裁きを下すため、私を神だと勘違いする輩も多い。しかし、残念ながら私は神ではない。

ここに来た者が

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ネタバレ読書会をやりたい!

ネタバレ読書会をやりたい!

今年に入ってからいくつかの読書会に参加をしてみました。読んだことない本の存在を知れたり、自分の好きな本を紹介できたり、楽しいなと感じています!

その一方でどんでん返し系や伏線回収系の作品は紹介が難しいという悩みを抱えています…。これまで自分のブログにて200本近くレビューを書いていますが、こうした作品はオススメの仕方にまだ慣れません。

「あの一行が伏線になっていたなんて…」「あのセリフはこうい

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読書前感想文を書いてみた

読書前感想文を書いてみた

先日Twitterで見かけた投稿。

読書感想文は個人サイトでたくさん書いているけれど、読書前は書いたことないなと…。面白そうなので、最近買った本で書いてみました!

最後のトリック(読了ですが…)「読者が犯人」という触れ込みで話題になった作品。語り手、探偵、人間じゃない、などなど数多くの「○○が犯人」という作品がありました。

ただ、どう頑張っても読者(自分)を犯人にするのは無理だろう。そんな思

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北村薫『秋の花』親友の死は自殺か?事故か?事件か?

北村薫『秋の花』親友の死は自殺か?事故か?事件か?

円紫さんシリーズの3作品目。今回はシリーズ初の長編です。

まずはあらすじをご紹介。

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を苛酷な運命が待ち受けていた。ひとりが召され、ひとりは抜け殻と化したように憔悴の度を加えていく。文化祭準備中の事故と処理された女子高生の墜落死―親友を喪った傷心の利恵を案じ、ふたりの先輩である『私』は事件の核心に迫ろうとするが、疑心暗鬼を生ずるばかり。考えあぐねて円紫さんに

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誘う男性心理と断れない女性心理

誘う男性心理と断れない女性心理

「気のない人から誘われて困っている…。」

恋愛対象として見られないためか、最近良くも悪くも相談されることが多いネタです。笑

上野さんのように「人間心理を言語化できるようになりたい」と思っているので、僭越ながら文字におこしてみました。笑

①(自分に気がない)女性を誘う男性の心理

②男性の誘いを断れない女性の心理

大きく2つの視点から、気のない人に誘われた時の心理と対処法を考えてみたいと思い

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中山七里『さよならドビュッシー』美しいスポ根+どんでん返し

中山七里『さよならドビュッシー』美しいスポ根+どんでん返し

あなたは『このミステリがすごい!』大賞をご存知ですか?ミステリ小説でデビューを目指す作家を対象にした新人賞です。

現在、映画が公開されている『スマホを落としただけなのに』はこの賞で隠し玉賞に選ばれています。

※毎年発表されたミステリにランキングをつける、「このミステリがすごい」というランキングもありますが、こちらとは別です。

今回は『このミステリがすごい!』大賞で第8回に大賞に選ばれた作品を

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麻耶雄嵩『蛍』小説愛好家が絶対に騙される一冊

麻耶雄嵩『蛍』小説愛好家が絶対に騙される一冊

前回は小説初心者向けの小説を紹介しました。

今回は一転して、小説玄人に読んでほしい小説を紹介します。

麻耶雄嵩『螢』です。

まずはあらすじについて。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。そんな中での

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綾辻行人『Another』#アナザーなら死んでたって何?

綾辻行人『Another』#アナザーなら死んでたって何?

どんでん返しのオススメ作品。この間は短編集を紹介しました。

今回は長編作品を紹介します。

綾辻行人『Another』です。

まずは例のごとく簡単なあらすじを。

夜見山北中学三年三組に転校してきた榊原恒一は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。同級生で不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、謎はいっそう深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木

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どこで差がついた?金田一がコナンになれなかった3つの理由

どこで差がついた?金田一がコナンになれなかった3つの理由

あなたは『金田一少年の事件簿』と『名探偵コナン』どちらが好きですか?

好きな人の数は、コナン派の方が多いでしょう。

発行部数で比較をしてみます。

名探偵コナン:2億部
金田一少年の事件簿:0.9億部

コナンは金田一に2倍以上の差をつけています。

また、コナンは2018年に公開された映画で、興行収入90億円(世界では110億円)を超える大ヒットを記録。

※金田一もアニメ映画を公開してます

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