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セントエンノハナシ。
「美味しそうだね。」
目の前には、ロールケーキと湯気の昇るコーヒー。
つけっぱなしのテレビからは、ローカルニュースが流れている。
少し肌寒いこの季節でも、少しだけ暖かく感じるこの短い時間の為に、僕はロールケーキを買ってきたのだ。
けれど彼女は、右手にフォークを持ったまま、考え事をしているのか、ロールケーキを見つめながら、ぼーっとしている。
「どうかしたの?何かあった?」
僕は彼女に尋ねる。
鉛筆と消しゴムについて。
煩わしい出来事や難しい感情が全てなくなったとして、最後に残っているものがあったとするならば、それこそが愛なのではないかと思う。
魂の重さが21gだったとして、それは重さであり軽さだ。
変わらないものなんてこの世界には何もなくて、だからこそ変わらないものを人は求めるのだと思う。
変化していくものを変わらない思い出にすることで、その変わらない思い出を誰かと共有することで安心したいんだと思う。
生き
酒と優しさと残酷さについて。
今日も悲しいニュースは大きく報道され、優しいニュースは静かに時間を過ぎていく。
いつものように朝が来て、眠れない私は大きく欠伸をする。
今日の天気だとか気温だとか、気にしたところでどうにもならないことは気にしないことにしているのだけれども、眠れないということは私にとって大きな問題だ。
現実を忘れる為に酒を飲んでいるのに、酒を飲む為に必要な睡眠時間が足りないということは由々しき問題である。
昨日