ヤスイ

短い話を書きます。 大体、男女の話です。 会話劇が好きです。 ほぼ、ショートショートで…

ヤスイ

短い話を書きます。 大体、男女の話です。 会話劇が好きです。 ほぼ、ショートショートです。 ほとんど2分くらいで読めます。 暇つぶしにどうぞ。 実生活では、会社を経営しています。 YouTuberもしています。 音楽活動もしています。 歌詞も載せます。 詳しくはXへ。

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固定された記事

セントエンノハナシ。

「美味しそうだね。」 目の前には、ロールケーキと湯気の昇るコーヒー。 つけっぱなしのテレビからは、ローカルニュースが流れている。 少し肌寒いこの季節でも、少しだけ…

ヤスイ
3年前
9

鉛筆と消しゴムについて。

煩わしい出来事や難しい感情が全てなくなったとして、最後に残っているものがあったとするならば、それこそが愛なのではないかと思う。 魂の重さが21gだったとして、それは…

ヤスイ
2か月前
1

生命のスープ。

夜に呑まれてしまいそうな夜がある。 忘れることと覚えること、どっちを人は先に覚えたんだと思う? 嫌なことを忘れられるように忘れることを先に覚えたとしたならば、ど…

ヤスイ
2か月前
1

酒と優しさと残酷さについて。

今日も悲しいニュースは大きく報道され、優しいニュースは静かに時間を過ぎていく。 いつものように朝が来て、眠れない私は大きく欠伸をする。 今日の天気だとか気温だと…

ヤスイ
3か月前
16

傘。

今日も変わらずに私は君を待っているんだけれども、一向に気配がない。 雨が降れば傘を差せば良いんだよ。 簡単なことなんだ。 私は雨が好きなのだけれど(泣いたとしても…

ヤスイ
3か月前
1

パピコ。

蛇口からポタポタと落ちる水滴をただ眺めてる。 手が届かないからという理由で蛍光灯を無視してる。 忘れたい思い出の中にしかない感情を背負って、あの娘に届かないように…

ヤスイ
4か月前

ゴキブリ讃歌。

寂しいねと呟く君、今は何してる? 彼に会えないと嘆く君、今は何してる? 君の孤独を消したくて、僕は歌ってる。 君に会いたいと願いながら、声を枯らしてる。 寂しいこ…

ヤスイ
4か月前
1

初秋。

君に会えないと知っていて車を走らせてる僕は、どこに向かってるんだろう? 君を知って寂しくなって夢じゃ足りないからといって、どこに向かってるんだろう。 通り過ぎた…

ヤスイ
4か月前

ねぎま。

ポケットの小銭を握りしめて、ぼんやり乾燥機を眺めている。 去年は押入れに入らなかった、布団が乾くのを待っています。 近所の小さい焼鳥屋で小さいビールと烏龍茶で、…

ヤスイ
4か月前

背中のホクロ。

窓の隙間から差し込む光。 タバコの煙は砂時計のよう。 マナーの悪い食卓のように、散らばった服が会話をしている。 ワイシャツが君の背中を隠す。 ネクタイをすると君は…

ヤスイ
4か月前

枯れる唄。

いつも考えています。忘れられないことが多すぎて。 今も考えています。昨日も今日も明日も。 歌にしてみても、伝えたいことが多すぎて。 どうせ届かないのに、声を枯らし…

ヤスイ
4か月前

眠れない夜に。

あの頃の僕らはきっと眠ることがもったいなくて、帰るなんて言い出せずに、朝を待ってることが多かった。 昨日の記憶を思い出してもあんまり覚えてなくて、それでも楽しか…

ヤスイ
4か月前

消えない傷。

昨日の夢の続きも見れずに、タバコをふかしながら頭を掻いている。 空を見上げるのは煙を吐く時くらいで、明日を信じられずに今日を生きている。 季節外れの雪が降ったみた…

ヤスイ
4か月前

後ろ向きに前向きに。

自分の不甲斐なさにつくづく嫌気がさして、温くなった缶ビール片手にタバコ吹かします。 吐き出した憂鬱が消えていく先にあったものは、それはとてもとても悲しい程に綺麗…

ヤスイ
4か月前
1

最後の冬。

私は君にとって、最後の冬になりたいと思った。 全ての物事がファッションのようになってきて、きっとそれには流行り廃りがあったりして。 でもそれによってヲタクと呼ば…

ヤスイ
4か月前

嘘と真実の間にあるものを何と呼ぶ?

君はいつだって猫のように勝手に甘えてくるくせに、飽きてしまったら何処かへ消えてしまう。 君は一人でも生きていける人だと私は知っている。 だから私は君のことが好きな…

ヤスイ
4か月前
3

セントエンノハナシ。

「美味しそうだね。」

目の前には、ロールケーキと湯気の昇るコーヒー。
つけっぱなしのテレビからは、ローカルニュースが流れている。
少し肌寒いこの季節でも、少しだけ暖かく感じるこの短い時間の為に、僕はロールケーキを買ってきたのだ。
けれど彼女は、右手にフォークを持ったまま、考え事をしているのか、ロールケーキを見つめながら、ぼーっとしている。

「どうかしたの?何かあった?」

僕は彼女に尋ねる。

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鉛筆と消しゴムについて。

煩わしい出来事や難しい感情が全てなくなったとして、最後に残っているものがあったとするならば、それこそが愛なのではないかと思う。
魂の重さが21gだったとして、それは重さであり軽さだ。

変わらないものなんてこの世界には何もなくて、だからこそ変わらないものを人は求めるのだと思う。
変化していくものを変わらない思い出にすることで、その変わらない思い出を誰かと共有することで安心したいんだと思う。

生き

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生命のスープ。

夜に呑まれてしまいそうな夜がある。

忘れることと覚えること、どっちを人は先に覚えたんだと思う?
嫌なことを忘れられるように忘れることを先に覚えたとしたならば、どうしてそんなことをしてしまったのだろうか。
忘れたくないことってのが、昔の人にはなかったのかもしれないね。
忘れられないことなんてないはずで、時間が全てを解決してくれると思うのだけれども、酒を飲んで忘れようとすることで、酒を飲んだ記憶でさ

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酒と優しさと残酷さについて。

今日も悲しいニュースは大きく報道され、優しいニュースは静かに時間を過ぎていく。

いつものように朝が来て、眠れない私は大きく欠伸をする。
今日の天気だとか気温だとか、気にしたところでどうにもならないことは気にしないことにしているのだけれども、眠れないということは私にとって大きな問題だ。
現実を忘れる為に酒を飲んでいるのに、酒を飲む為に必要な睡眠時間が足りないということは由々しき問題である。

昨日

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傘。

今日も変わらずに私は君を待っているんだけれども、一向に気配がない。
雨が降れば傘を差せば良いんだよ。
簡単なことなんだ。

私は雨が好きなのだけれど(泣いたとしても目立つことがないから)、傘を差すのは嫌い(人も自然の一部だということを忘れない為に)。
それでも人の目を気にして傘を差してしまう(雨が降ったら濡れることが当たり前なのだと思うけれど、どうやらそれでは人間社会を生きていくことは難しい)。

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パピコ。

蛇口からポタポタと落ちる水滴をただ眺めてる。
手が届かないからという理由で蛍光灯を無視してる。
忘れたい思い出の中にしかない感情を背負って、あの娘に届かないようにと願いながら今日も歌ってる。

僕の願いはパピコをあの娘と一緒に食べたくて。
でもそんなささやかな願いさえ、叶うことはないでしょう。
あの娘が手にしてるパピコはどこにいくんだろう?
その相手が自分でないことなんて、前世から知ってる。

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ゴキブリ讃歌。

寂しいねと呟く君、今は何してる?
彼に会えないと嘆く君、今は何してる?
君の孤独を消したくて、僕は歌ってる。
君に会いたいと願いながら、声を枯らしてる。

寂しいことなんてないよ、そばにいてあげたいよ。
でも僕がそばにいたって、君はきっと寂しいんだろう。

ゴキブリ以下の人生だ、そばにいることもできない。
そいつが俺の人生だ、寂しいと思ってしまった。
ゴキブリ以下の人生だ、君の寝顔も見れないよ。

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初秋。

君に会えないと知っていて車を走らせてる僕は、どこに向かってるんだろう?
君を知って寂しくなって夢じゃ足りないからといって、どこに向かってるんだろう。

通り過ぎた日々を悔やんだりしても仕方がないのに、華やいだ日々はいつまで経っても覚えているのに、僕はどこにいるんだろう?

干からびたミミズが張り付いたあの日の石段に、戻れないから愛しくなるんだよ。
いつも忘れているのに。
通り過ぎた季節は変わらずに

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ねぎま。

ポケットの小銭を握りしめて、ぼんやり乾燥機を眺めている。
去年は押入れに入らなかった、布団が乾くのを待っています。

近所の小さい焼鳥屋で小さいビールと烏龍茶で、ねぎまのネギだけ食べていた頃が幸せだったなんて思います。

ベランダでタバコをふかしながら、少し欠けた月を眺めます。
足りない部分を埋めるように、結局酒を飲んでしまいます。

近所の小さい焼鳥屋で大ジョッキのビールを流し込み、ねぎまを一串

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背中のホクロ。

窓の隙間から差し込む光。
タバコの煙は砂時計のよう。
マナーの悪い食卓のように、散らばった服が会話をしている。

ワイシャツが君の背中を隠す。
ネクタイをすると君は、他人になる。

君の背中のホクロを、どれだけの女が知っているのだろう?
私は涙を目に溜めながら、君の背中にそっと唇を寄せる。

窓の隙間から差し込む光。
私は一人蛇口をひねる。
残された二つのグラスが、孤独で溢れて涙を流す。

君の背

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枯れる唄。

いつも考えています。忘れられないことが多すぎて。
今も考えています。昨日も今日も明日も。
歌にしてみても、伝えたいことが多すぎて。
どうせ届かないのに、声を枯らしています。

退屈な日々の中で風に舞う花びら。
夢でもしも逢えたなら、どこにも行けないように小指を結んで消えないで。

さよならなんて今の僕に言えはしないだろう。
遠く儚く悔しい気持ちの中で。
あの頃の気持ちは消えはしないだろう。
それで

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眠れない夜に。

あの頃の僕らはきっと眠ることがもったいなくて、帰るなんて言い出せずに、朝を待ってることが多かった。
昨日の記憶を思い出してもあんまり覚えてなくて、それでも楽しかったことだけは忘れないで覚えていた。

季節は変わることもなく冷たい雨は止むことなく、逢いたい気持ちは褪せることなく、だから僕は歌にするんだ。
きっと失ったものは僕だけで、君は笑いながら今日も生きている。
君の笑顔を見るだけで僕は苦しくて、

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消えない傷。

昨日の夢の続きも見れずに、タバコをふかしながら頭を掻いている。
空を見上げるのは煙を吐く時くらいで、明日を信じられずに今日を生きている。
季節外れの雪が降ったみたいで、テレビをつけたまま僕はいびきをかいている。
消えない手首の傷を掻きむしって、綺麗に治るはずの傷で傷を作っている。

つぎはぎだらけのアスファルトに、小さな水たまりができている。
僕はカサブタを何度も剥がしては、昨日の続きを探す。

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後ろ向きに前向きに。

自分の不甲斐なさにつくづく嫌気がさして、温くなった缶ビール片手にタバコ吹かします。
吐き出した憂鬱が消えていく先にあったものは、それはとてもとても悲しい程に綺麗な空でした。

僕と同じクズなのに空の星たちは、どうしてあんなに眩しく見えるのだろうか?

今日も酒を飲んで管を巻いているだけど、それが明日を生きる為の糧になっていくのでしょう。
だから今日も忘れるのが勿体無い日にしよう。
そしたら毎日を思

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最後の冬。

私は君にとって、最後の冬になりたいと思った。

全ての物事がファッションのようになってきて、きっとそれには流行り廃りがあったりして。
でもそれによってヲタクと呼ばれる人達が今まで以上に追いやられてしまっていることに君は気づいてる?
私は干渉したいんじゃないんだよ。
ただ、好きなものを好きで居たいだけなんだ。

売り切れることが当たり前になってきている人気商品。
売り切ることが目的になってきているん

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嘘と真実の間にあるものを何と呼ぶ?

君はいつだって猫のように勝手に甘えてくるくせに、飽きてしまったら何処かへ消えてしまう。
君は一人でも生きていける人だと私は知っている。
だから私は君のことが好きなんだと思う。
人を甘やかすことができる人は、一人で生きていける人なんだと思う。
そして、甘えることができる人もそれは同じだ。

一人で生きていけない人は、甘えることも甘やかすこともできやしないんだよ。
傷を舐め合うことが共依存だとして、そ

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