マロン内藤

1962年生まれの還暦男性 同じ年にデビューを飾ったビートルズに触発されバンド活動を始…

マロン内藤

1962年生まれの還暦男性 同じ年にデビューを飾ったビートルズに触発されバンド活動を始めたものの何故かビートルズのように人気は出ず、ポールを目指しがむしゃらに練習を重ねてふと気がついたらマッカートニーならぬマキートニーになっていた負け犬

記事一覧

ドイツに社畜はいるのか その3

ドイツ人の働き方というか、暮らしぶりに驚かされ続けながらも、どんなに忙しくても定時になればさっさと帰宅してしまう姿にひっそり憧憬の念を抱くことを禁じ得なかったと…

マロン内藤
2週間前
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ドイツに社畜はいるのか その2

すっかり春めいて参りました。花粉症といえば、日本ではスギ・ヒノキが話題に上りますが、ヨーロッパではマロニエやプラタナスでしょうか、街路樹から降り注ぐ種子がすごく…

マロン内藤
3週間前
6

ドイツに社畜はいるのか?

日々の暮らしのお作法が日本と異なるドイツに来てビックリ仰天の連続であったわけであるが、仕事と生活をはっきり区別しているんだなぁ・・・と感じたことが強く印象に残る…

マロン内藤
1か月前
4

異文化交流の妙

しばらくのご無沙汰ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか? 暖冬も終わりを告げ、花粉舞う中、桜の開花が待ち遠しい時期になってまいりました。引き続きマロンのル…

マロン内藤
1か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その18 渡独するの?しないの?)

極めて短期間ではあったものの幾多の苦楽を共にした1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)との今生の別れを経て、単身渡独の準備に追われるマロンであった。数多くの海外出…

マロン内藤
4か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その17 エピローグ)

迫る渡独を前に1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)の売却という喫緊の課題を解決すべく、久しぶりにおじさんの店をター坊と共に訪れたマロンは、即決即断でター坊を購入…

マロン内藤
5か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その16 難航する嫁ぎ先探し)

渡独が決まり、泣く泣く1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)との離別を決意したマロンであったが、その売り先選びは難航を極めた。当初期待した正規代理店ポルシェセンタ…

マロン内藤
6か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その15 予期せぬ展開)

幾多の試練を共に乗り越えてきたマロンと1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)であったが、その別れは出会い同様突然訪れた。それはポルシェセンターでの長期にわたるリフ…

マロン内藤
6か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その14 厳寒の試練を乗り越える)

納車以来様々な機械系・電気系トラブルに見舞われ続けたター坊とマロンにとって、もう一つどうしても解決せねばならない第三の系統に属する重大な問題があった。それはター…

マロン内藤
6か月前
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ライフシフトするマロン@還暦

いつもマロン内藤のルーザー伝説をご愛読いただきありがとうございます。 今日は珍しくルーザーならぬウィナー伝説の始まりについてご紹介したく、最後までお付き合いいた…

マロン内藤
6か月前
15

マロン内藤のルーザー伝説(その13 納得の理由)

諸般の事情により当初の目的であった全面的リフレッシュから、車両運行における安全の確保に方針の大転換がはかられた1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)の厳選リフ…

マロン内藤
6か月前
3

マロン内藤のルーザー伝説(その12 オオカミの皮を被った羊)

かくして1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)のリフレッシュ作業が正規ディーラーであるポルシェセンターにてスタートしたのであるが、重要部品の交換を含むこの作業…

マロン内藤
6か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その11 ター坊リフレッシュ始まる)

1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)の正規ディーラーによる無料診断結果の説明を受けるべく、わたくしマロンは些か敷居の高いポルシェセンターを再訪した。 高級外…

マロン内藤
6か月前
4

マロン内藤のルーザー伝説(その10 救世主Sさんとの出会い)

さて、ここで話をメインアジェンダである1976年製ポルシェ930ターボ(愛称ター坊)に戻そう。購入以来エンドレスに発生し続けるトラブルに抜本的対策を講ずべく、ポ…

マロン内藤
6か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その9 五人の負け犬)

晴れてメジャーデビューを飾ることになった日経トレンディー誌の負け犬企画には、5人の「負け犬」が紹介されていたと記憶している。 トップバッターの「負け犬」は、ダイ…

マロン内藤
6か月前
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マロン内藤のルーザー伝説(その8 マロンメジャーデビュー)

ター坊との馴れ初めから試練の日々を書き綴ってきたわけであるが、ここでやや視点を変え、わたくしマロンがメジャーデビューを果たした事案について紹介したい。 仲の良い…

マロン内藤
6か月前
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ドイツに社畜はいるのか その3

ドイツに社畜はいるのか その3

ドイツ人の働き方というか、暮らしぶりに驚かされ続けながらも、どんなに忙しくても定時になればさっさと帰宅してしまう姿にひっそり憧憬の念を抱くことを禁じ得なかったというのが偽らざるマロンの気持ちであった。

長年日本の社畜ライフスタイルが染みついてしまっていた自分としては、そのギャップが生み出すストレスに危うく鬱になる寸前まで追い込まれていたのであるが、そんなある日ふと目にした日本人向け情報誌に掲載さ

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ドイツに社畜はいるのか その2

ドイツに社畜はいるのか その2

すっかり春めいて参りました。花粉症といえば、日本ではスギ・ヒノキが話題に上りますが、ヨーロッパではマロニエやプラタナスでしょうか、街路樹から降り注ぐ種子がすごくて、季節外れの雪が降っているのかと勘違いするくらいだったことを思い出します。サッカーの中継でも綿のような白い物体が空中をふわふわ浮遊しているのを目にした方もおられるのではと拝察します。

さて、敗戦後復興を成し遂げたドイツ人の働き方は日本人

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ドイツに社畜はいるのか?

ドイツに社畜はいるのか?

日々の暮らしのお作法が日本と異なるドイツに来てビックリ仰天の連続であったわけであるが、仕事と生活をはっきり区別しているんだなぁ・・・と感じたことが強く印象に残る。彼ら・彼女らにとって、職場というのは雇用主との契約の下で労働を提供し、その対価を得る場であり、それ以上でもそれ以下でもない、そんな感じであった。

もちろんドイツは日本の職人文化に通ずるクラフツマンシップの国であり、古くから製造業が栄えて

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異文化交流の妙

異文化交流の妙

しばらくのご無沙汰ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?
暖冬も終わりを告げ、花粉舞う中、桜の開花が待ち遠しい時期になってまいりました。引き続きマロンのルーザー伝説にお付き合いいただけると幸いです。

一端内示を受けたドイツ転勤が直前で凍結されてしまい、針の筵の上で周囲からの冷たい視線を背中に受けながらの社畜生活を送っていたわけであるが、神は我をお見捨てではなかった。約一年後のクリスマスの訪

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マロン内藤のルーザー伝説(その18 渡独するの?しないの?)

マロン内藤のルーザー伝説(その18 渡独するの?しないの?)

極めて短期間ではあったものの幾多の苦楽を共にした1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)との今生の別れを経て、単身渡独の準備に追われるマロンであった。数多くの海外出張経験を誇る自称国際派のマロンではあったが、実は生まれて初めての海外転勤ということもあり、果たして異国の地でやっていけるのであろうか?ドイツ人にいじめられないだろうか?という不安に押しつぶされそうな日々を送っていたのである。

そんな

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マロン内藤のルーザー伝説(その17 エピローグ)

マロン内藤のルーザー伝説(その17 エピローグ)

迫る渡独を前に1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)の売却という喫緊の課題を解決すべく、久しぶりにおじさんの店をター坊と共に訪れたマロンは、即決即断でター坊を購入した暑い夏の日の思い出に浸る間もなくおじさんに渡独の事情を説明した。

おじさんは、自分が1年ほど前に販売し、さらに正規代理店ポルシェセンターで50万円相当の純正部品が取り付けられたばかりのクルマを買い叩くこともできず、苦虫を噛み潰し

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マロン内藤のルーザー伝説(その16 難航する嫁ぎ先探し)

マロン内藤のルーザー伝説(その16 難航する嫁ぎ先探し)

渡独が決まり、泣く泣く1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)との離別を決意したマロンであったが、その売り先選びは難航を極めた。当初期待した正規代理店ポルシェセンターでは引き取ってもらえず、リフレッシュプログラムを通じ固い信頼関係で結ばれたサービス部門の若きリーダーSさんから特別にご紹介いただいた某ビンテージポルシェ専門店をター坊と共に訪ねた。

後から知ったのであるが、その専門店は知る人ぞ知る

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マロン内藤のルーザー伝説(その15 予期せぬ展開)

マロン内藤のルーザー伝説(その15 予期せぬ展開)

幾多の試練を共に乗り越えてきたマロンと1976年製ポルシェ930ターボ(ター坊)であったが、その別れは出会い同様突然訪れた。それはポルシェセンターでの長期にわたるリフレッシュが完了し、晴れてター坊と水入らずのポルシェライフを満喫できると思っていた矢先の出来事であった。

ター坊が高速走行中空中分解したわけでもなく、失火により丸焼きになったわけでもない。ほかでもないマロンの側の事情によるものであった

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マロン内藤のルーザー伝説(その14 厳寒の試練を乗り越える)

マロン内藤のルーザー伝説(その14 厳寒の試練を乗り越える)

納車以来様々な機械系・電気系トラブルに見舞われ続けたター坊とマロンにとって、もう一つどうしても解決せねばならない第三の系統に属する重大な問題があった。それはター坊の体臭、つまり車内の異臭問題である。

油が揮発した、あるいは皮がカビた、そんな単純な臭いではない。これまでの人生で嗅いだことのない異臭がするのである。なんらかの揮発性有機化合物が車体のどこかに隠れされているのだろうか?窓を閉めて運転して

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ライフシフトするマロン@還暦

ライフシフトするマロン@還暦

いつもマロン内藤のルーザー伝説をご愛読いただきありがとうございます。
今日は珍しくルーザーならぬウィナー伝説の始まりについてご紹介したく、最後までお付き合いいただけるととっても嬉しいです。

「45歳からの実践型キャリアライフスクール」 Life Shift Lab との出会い
2022年に目出度く還暦を迎えまして、これからどうしようか・・・そんなことを思っていた私ですが、まだまだ長く続くであろう

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マロン内藤のルーザー伝説(その13 納得の理由)

マロン内藤のルーザー伝説(その13 納得の理由)

諸般の事情により当初の目的であった全面的リフレッシュから、車両運行における安全の確保に方針の大転換がはかられた1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)の厳選リフレッシュ作業であったが、結果的にター坊は控えめに見積もっても通算半年間以上私の元を離れ、ポルシェセンターのガレージで時を過ごしたのではないだろうか。おもわずサービス部門の若きリーダーSさんに焼き餅を焼くマロンであった。

当初の想定を

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マロン内藤のルーザー伝説(その12 オオカミの皮を被った羊)

マロン内藤のルーザー伝説(その12 オオカミの皮を被った羊)

かくして1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)のリフレッシュ作業が正規ディーラーであるポルシェセンターにてスタートしたのであるが、重要部品の交換を含むこの作業は予想以上に困難を極めた。サービス部門の若きリーダーSさん率いる少数精鋭部隊によって、無料診断では見つからなかった不具合が次から次に発掘されたのである。それまで伝説の中だけの存在とされてきた古代エジプトの有力者と思われるミイラが区画整

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マロン内藤のルーザー伝説(その11 ター坊リフレッシュ始まる)

マロン内藤のルーザー伝説(その11 ター坊リフレッシュ始まる)

1976年製ポルシェ930ターボ(通称ター坊)の正規ディーラーによる無料診断結果の説明を受けるべく、わたくしマロンは些か敷居の高いポルシェセンターを再訪した。

高級外車ディーラーの雰囲気にふさわしい、凜としたたたずまいの受付嬢さんからまたしてもおいしいホットコーヒーを供してもらい、それがあくまでも職場のルールに則った業務フローであることを差し引いてもうれしい気持ちになっていたところにサービス部門

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マロン内藤のルーザー伝説(その10 救世主Sさんとの出会い)

マロン内藤のルーザー伝説(その10 救世主Sさんとの出会い)

さて、ここで話をメインアジェンダである1976年製ポルシェ930ターボ(愛称ター坊)に戻そう。購入以来エンドレスに発生し続けるトラブルに抜本的対策を講ずべく、ポルシェの専門家が在籍するお店の門を叩くことを漸く決意したマロンは、可及的速やかに様々な情報を収集・分析・評価した。

「日本でのポルシェ輸入販売といえば何はなくともミツワ自動車」というのがマロン世代にとっての常識であったのだが、実は本国ポル

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マロン内藤のルーザー伝説(その9 五人の負け犬)

マロン内藤のルーザー伝説(その9 五人の負け犬)

晴れてメジャーデビューを飾ることになった日経トレンディー誌の負け犬企画には、5人の「負け犬」が紹介されていたと記憶している。

トップバッターの「負け犬」は、ダイハツコペンという軽オープンカーを駆って、毎週末各地の酒蔵を訪ねることをなによりの趣味とされている地方在住の独身男性であった。物静かであるがとても誠実なお人柄、日々の暮らしを一生懸命送られている様子が伝わってくるのであるが、誌面からは拭いき

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マロン内藤のルーザー伝説(その8 マロンメジャーデビュー)

マロン内藤のルーザー伝説(その8 マロンメジャーデビュー)

ター坊との馴れ初めから試練の日々を書き綴ってきたわけであるが、ここでやや視点を変え、わたくしマロンがメジャーデビューを果たした事案について紹介したい。

仲の良い仲間達と日夜自家発電的研鑽を積んでいたアマチュアバンドのWebサイトを作り、今から思えば相当程度活発に情報発信を行っていた頃の逸話である。私自身は日本のマッカートニーになるべく精進の日々を送っていたのであるが、バンドにおいても何故か私は稀

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