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正しい「問題の見つけ方」とは? 「考える力」の鍛え方についてのまとめ

「なるほど、『考える』って分解するとそういうことか」

お正月の三が日も終わり、今日から気分一新で新しいスタートを切った方も多いかと思います。一方で、休みの頭が切り替わらないという人もいるかと思います。私も実はそうだったりします…。

そんな中、年末年始に考えたのは「原点を大切にする」ということでした。

そこで、今年も様々な問題解決に取り組む上で、改めて「考えるってそもそもどういうこと?」という疑問に向き合うこととしました。

「考えるは、考えるでしょ?」と思われるかも知れませんが、考える「型」や「枠組み」があるはずです。言い換えれば、『正しい考え方』ですね。

原点思考で考えを整理します。

「考える力」とは何か?

この「考える」というテーマについて、以前も考えを巡らせたことがあります。当時の記事がこちら。

この記事では「考えるとはインプットからアウトプットするプロセスであり、その過程では複数の情報を繋げる『知覚』という処理を経るということ」そして、「イシュー、つまり何を考えるかを考えることが重要」という気づきを得ました。

今回、さらなるヒントを得るために参考にしたのはこちらの一冊。「東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方」。この本は考えるとはそもそもどういうことか、そして正しく考えるステップについて、分かりやすく教えてくれます。原点として深く理解しておきたいところを構造で示してくれるので非常に参考になりました。考える仕事をしている人や、答えるのが困難な問題に向き合っている人にはぜひおすすめです。

この本では考える力を「自ら考え、創造する力」と定義しています。なるほど、理解できる解釈かと思います。そして、これは3つの力に分類できると言います。

「自ら考え、創造する力」とは
 1.問題を見つける力
 2.解く力
 3.諦めない人間力

このように3つに構造を分解して、それぞれを伸ばせば、考える力をトータルで引き上げることができる言います。分かりやすいですね。

「問題を見つける力」を身につける

先にご紹介した「良質な解決策よりも大切なこととは? 何を考えるかを考える」という記事でも、解決策そのものよりも重要なのは「問題」をどう設定するかであるということをまとめました。

そのためにも、「問題を見つける力」を鍛える必要があります。その上で注意点が3つあります。

①人との「対話」を重んじる
一人で考えずに言葉のキャッチボールの中でイメージを漠然としたものから具体的なものへと変えていくことが大切です。そして対話は人とするだけではなく、自分とも対話できます。なぜ?どうして?と自問し、それに応える。そんな対話を基本姿勢として持っておくことが武器となります。

②自分はいつも何か考えていると自覚する
人の脳は休むことを知らず、無意識のうちに何かを考えています。そんな中で「気になるな」「おもしろそうだな」「どうしてだろう」と感じるものを放置しない事。気になったことはメモに残しておき、疑問を疑問として認識しておくことが大切です。

③「そのうち」ではなく「今」考える
よくある問題として挙がるのが「思考の堂々巡り」です。「そうか!」とアイデアの片鱗が浮かんだのに、少し時間が経つと何だったか忘れてしまいまた同じ所を考える事はよくあります。アイデアの片鱗を掴んだらチャンスと見て、しっかり考え抜くこと。アイデアや考えをまとめるところまでやる方が良いです。鉄は熱いうちに打て、です。「今思いついたら、最後まで考える」意識が大切です。

「わからない」とはどういうことか

仕事や日々生活をしていると「よくわからないな」と思うことがあります。これは非常にぼんやりとしたイメージです。もう少し「わからない」を分類すると、3つに分けることができます。

① 事実を知らない
これは問題に対する明確な答えがすで世の中にあって、それがどこかに存在していることを知っている状態のこと。この問題へのアプローチは「答えの調べ方を考える」ですね。

② 答えが分からない
何を考えればよいかは分かっているけれど、明確な答えが分からない、もしくは答えがあるのか分からない状態。これに対しては、「自分の頭で考え続ける」というアプローチになります。問題を煮詰めていく必要があります。

③ 何が分からないか、分からない
問題はあるが、そもそも何を考えればよいのかが分からない状態。実はこの状態が結構多いです。漠然と「わからない」と困り果てている感じです。これに対しては「何が分からないかを明確にする」というアプローチをとることになります。ここで有効なのが先に紹介した「対話」です。

「分からない」は行き止まりではありません。何が分からないかが分かれば、前に進みます。そのためにも、自分で分かっている領域、分からない領域を線引きし、自分が「何が分かっていないのか」を見える化していくことで考えるべきことがクリアになっていきます。

「分からないこと」をはっきりさせる方法

もう少し深く見てみましょう。考える上では「何が分からないか、分からない」問題が一番根が深い問題と言えます。ここを明確にする方法として以下のようなステップが有効です。

1、テーマに関係ありそうな情報を収集する

2、情報を丹念に読み込み、分かっていること・分かっていないことに分別

3、分かっていない事の中でも「重要な分かっていない事」をリスト化
※いくら頑張っても解決できそうにない問題は選ばない

4、「重要な分かっていない事」の解決に集中する

大切なことは分かっていないことは1つではないということです。「わからない…」とモヤモヤしている状態はおそらく複数のわからないことが絡み合っている状態です。それを分解すること。大きなぼんやりとした問題を、小さいはきりした問題に分けるとうことです。

そして、もう一つ重要なのはそこに優先順位をつけること。これは分からないことにも主従があるということです。複数の「?」を並列に扱うのではなく、主となる「?」をピックアップすることが重要です。最重要な分かっていない「?」は何なのかをシャープに切り出し、そこの解決に注力することで、壁を突破することができます。

まとめ

新年はじまったばかりですが、今回はあえて小難しい「考える」というテーマに向き合ってみました。我々は日々何気なく頭を使って考えています。しかし、その考える方法は実は効果的ではない考え方をしている可能性があります。

考える力とは「自ら考え、創造する力」であり、「問題を見つける力」「解く力」「諦めない人間力」に分類できると言います。その中でも今回着目したのは「問題を見つける力」。その時に最大の壁は「何が分からないか、分からない」という壁です。

この壁にもアプローチする方法があります。それは分かっていることと分からないことを丁寧に分類していくこと。大きなぼんやりとした「?」を小さくシャープな「?」に細切れにしていくことが大切です。

日々、仕事やプライベートで大小さまざまな問題に直面し、問題解決を迫られる我々にとって、「正しく考える」アプローチ、そして「考える力」を身に着けることは大切ですね。

効果的なアプローチで正しく問題にアプローチし、少しずつ前に進んで行けると良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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