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第三十五回 北村透谷 書評『罪と罰』、『「罪と罰」の殺人罪』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000157/files/45397_19347.html 今回のテキストはわかりづらかった!とクレーム入りました! すみません! 思うに文体の古めかしさ(明治…
第三十四回 織田作之助『猫と杓子について』
「戦中・戦後作家」。そんな枠でこの人を捉えるのはあまりにも独創性に欠けるでしょう。 織田作之助『猫と杓子について』を取り上げました。 https://www.aozora.gr.jp/c…
なぜ読書クラブは姿を消したか
A:主催が多忙のため
B:内紛
C:飽きた(オワコン化)
事実としては「C」が最も近い。
が、一言で終わらせるのも、38も回数を重ねた会合の消滅の説明としてはちょっぴり寂しい。
恣意的に考察を述べようと思う。真理とは常々、手短な言葉で語られるものだとしても。
***
お気づきの方は(もしいたら嬉しい)第38回のクロポトキン「共産食堂」の感想が放ったらかしになっていることに不満を覚える(もしそ
第三十六回 カフカ 『罪・苦痛・希望・及び眞實の道についての考察 』
※中島敦訳(!)
まず要約・解説を試みると(1)真実へいたる(まっとうな)道には「罠が仕掛けられている」
→何者かの悪意を疑う(人間不信&神の不在)
(2)リンゴひとつとっても自由にできない人間もいる
→不平等・不条理
(3)でも、革命や改善なんて無意味だ
→虚無感&無気力
(4)現世は変えられない。「来世」を考えることが知性のはじまり
→(1)に反し、結局は神にすがるしかない自分
第三十五回 北村透谷 書評『罪と罰』、『「罪と罰」の殺人罪』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000157/files/45397_19347.html
今回のテキストはわかりづらかった!とクレーム入りました!
すみません!
思うに文体の古めかしさ(明治25年)も然ることながら、
批評対象のドストエフスキー『罪と罰』についてのマニアックな
言及がハードだったかなあと思います。
罪と罰 そのあらすじ考えすぎで精神を病んだ貧乏な
第三十四回 織田作之助『猫と杓子について』
「戦中・戦後作家」。そんな枠でこの人を捉えるのはあまりにも独創性に欠けるでしょう。
織田作之助『猫と杓子について』を取り上げました。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/46358_26691.html
「大阪」シリーズも熱くて今なお「新しい」ので、オススメです!
今回はやや変則的に関東からもリモートで参加していただいたので、
その方の感想
マルケス『予告された殺人の記録』
ドストエフスキーの『悪霊』をギュギュッと凝縮してラテンのスパイスで味付けしたような中編小説。
ひとつのコミュニティの文化を多角的な視点で見るおもしろさ。
どんな人間にも、どんな共同体にも、「ロジック」があり、
それが「負のご都合主義」のドミノ倒しによって訪れるカタストロフ。
日本ではサークルクラッシャーは、どちらかというと女性(サロメ)の
印象が強いですが、本作(悪霊でも!)では引き金となるのは謎
沢木耕太郎『チェーン・スモーキング』
エッセイには作者のエッセンスが詰まっている。
こちらも沢木耕太郎のエッジの効いた視点を存分にトレースできる一冊。
「都会愛」わかるなあ。
田舎に移り住んでからは、都会をアテもなくぶらぶらするのが、
たまの贅沢なのです。
『深夜特急』はその読みやすさから一気に読了してしまったけれど、
もうちょっと文章をじっくり味わってみてもよかったかもな、と。