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思考の抽出と感情のワーク

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手を動かしながら考えるだけ考え抜く、そんな日常です。
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#多様性

理想のカフェを初めて目にする事が出来て感慨深い話。(「DAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」

理想のカフェを初めて目にする事が出来て感慨深い話。(「DAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」

 「すべての人に社会とつながり続ける選択肢を」と掲げて6月にオープンした「DAWN -AVATAR ROBOT CAFE Ver.β(分身ロボットカフェ常設実験店)」に行ってきました。そこで心底感動した事を記録しておきます。

 「分身ロボットカフェ」とは、株式会社オリィ研究所が主宰・運営する、ALSなどの難病や重度障害で外出困難な人々が、分身ロボット「OriHime」「OriHime-D」を遠隔

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個性的である事を個人が許容できる境界線はルールで決まるのか、脳が決めるのか。

個性的である事を個人が許容できる境界線はルールで決まるのか、脳が決めるのか。

  先日も朝井リョウさんの著書「正欲」について書いたnoteの中で触れましたが、最近は多様性として認めて貰える個性の「境界線」について考え続けています。

 私が使う「多様性」の言葉の中でイメージしている個々人の「個性」には犯罪者や異常性癖者も含んでいて、私にとって有害なものも含まれています。唯、そうした「個性」を許容したり受容するにはどうしたら良いのか、この文脈でいう「個性的な人」はそもそも自分

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一方的な主張ではなく対話を通してぐるぐると解決に向かえれば良いなと考える。(アート鑑賞[15]スザンヌレイシー)

一方的な主張ではなく対話を通してぐるぐると解決に向かえれば良いなと考える。(アート鑑賞[15]スザンヌレイシー)

 当事者でない人が、議論をするハードルは本当に高いと思います。
スザンヌ・レイシーさんのパフォーマンス作品「玄関と通りの間」では、ニューヨークの一角で300人以上の参加者が黄色いスカーフを見に纏い女性に関する問題について議論しており、約2500人の人々が傍聴したそうです。

 美術館でも黄色をモチーフとしたメッセージが展示されていましたが、このご時世で無ければ、ここでも同じように美術館に訪れた人達

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顔を見て話す事、先入観を持たない事、届けたい層に届ける事、加害者の仮面も被害者の仮面も想像する事。発信する事の恐怖を取り払う事。

顔を見て話す事、先入観を持たない事、届けたい層に届ける事、加害者の仮面も被害者の仮面も想像する事。発信する事の恐怖を取り払う事。

 社会課題に対しての活動をしていく中で、社会彫刻として上手くいく場合と、それが失敗に終わる(伝えたい層に伝わらずに終わる)場合があり、そこで重要になると考えている点を自分なりに整理しておきます。

 社会彫刻が上手くいく大前提として、例えばアーティストのバンクシーのように分かりやすく作品を通して社会に対するメッセージを発信することで、そもそもの活動自体を知ってもらう事も必要です。逆にダイバーシティ

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作品の良さを言語化しきれない時、相手の話を上手く引き出せなかった時以上に悔しい話。

作品の良さを言語化しきれない時、相手の話を上手く引き出せなかった時以上に悔しい話。

 大分前になるけれど、「ムーンライト」という映画を観ました。

 世間がLGBTQを理解しようとする流れから話題になったのか、その映像の美しさや愛情の描き方の秀逸さから話題になったのかは覚えていないけれど、兎に角好きな部類の作品だった事は確かに記憶しています。

 唯、恐らく作品を観た時に心に刻まれるような体験となるには、自分にとって「未知のもの」である事が必要なんだなと感じた事も確か。知らない世

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「正欲」を読みながら、資本主義の隙間を埋めてくれる「贈与」を通して多様性と向き合えないか考える。

「正欲」を読みながら、資本主義の隙間を埋めてくれる「贈与」を通して多様性と向き合えないか考える。

 昨今の「多様性」に感じる気持ち悪さは以前書きました↑

 朝井リョウさんの「正欲」を読んで、どうしたらこれがもっと伝わっていくのかなと考えているこの頃。ネタバレはしないので、「正欲」を読んだ人にはこれから書く事が少しでも伝われば良いなと考えて書いています。

 「正欲」を読みながら、以前読んだ本「世界は贈与でできている」の話を思い出しました。
「贈与」というのは簡単にいうと「プレゼント(有形無形

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「多様性」の言葉では本当に伝えたい事が伝わらなくなってきたから、知らない事を知らない人達にも伝わるような新しい言葉を考えたい。(「正欲」を読んで感動した話)

「多様性」の言葉では本当に伝えたい事が伝わらなくなってきたから、知らない事を知らない人達にも伝わるような新しい言葉を考えたい。(「正欲」を読んで感動した話)

 今から10年以上前に将来を考えた時、多様性が輝く社会が良いな、と思ったあの頃から、今日に至るまでに自分の中で「多様性」という言葉は無惨に変貌を遂げてきた。嫌いな言葉にすらなりつつある。
 世間の波に乗っかった抽象的な表現と、それって何?と聞けない綺麗事、正義っぽさが相まって随分と気味が悪い言葉に変貌したなと感じている。

 多様性、とは言わずに最近は「誰もがありのままで居場所を感じられる」と言う

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英語より手話が評価されるコミュニティを探して。

英語より手話が評価されるコミュニティを探して。

 いつもマイノリティデザインと呼ばれるものやダイバーシティインクルージョン絡みのイベントが好きで予定を空けるようにするんだけれど、本日は落合さんの総合ディレクションによる『True Colors Festival 超ダイバーシティ芸術祭 -世界はいろいろだから面白い-』がオンラインで開催されていた。

 「デジタルディスプレイを超える」水面と身体との関係性が非常に印象的で、水の反射や粒子の乱反射、

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消費者としてのランクを上げる為に生きていくのは少し馬鹿らしい

消費者としてのランクを上げる為に生きていくのは少し馬鹿らしい

タイトルが浮かんで、話したい事がふんわりと浮かんだけれど形にする時間が取れなくてタイトルだけ下書きにする、みたいなものが沢山ある。

今回は今年の1月あたりに浮かんだらしいタイトル。
その時々にどんなことを感じて、どんなことを考えていたのかということは記録にしていても思い出せない。
例えば、先日いいねをつけてくれた人がいたので「ショーシャンクの空に」について過去に自分が書いた記事を読み返したのだけ

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多様性という言葉をよく聞くようになった分、矛盾する言動の多さに辟易する

多様性という言葉をよく聞くようになった分、矛盾する言動の多さに辟易する

 LGBTQといったジェンダー平等から技能実習生の外国人労働問題への提言、はたまた好きな事で生きていくといった言葉に象徴される、生き方は多様で良いとされる価値観。

 そうした事が社会に認識され、論争の議題に上がるようになってきた事は実に好ましい事だ。私たちが就活をしていた5年前に、グループ面接で「あなたの大切にしている価値観は?」と聞かれて「多様性を尊重し、威厳を保ちながら適度な距離感で受容する

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マイノリティでもなくマジョリティでもなくオープンな空間で輝く【サイニングストアnonowa国立店】

マイノリティでもなくマジョリティでもなくオープンな空間で輝く【サイニングストアnonowa国立店】

 珍しく仕事関係の話。先日6/27に国立駅前にOpenした「スターバックスコーヒー nonowa国立店」のオープニング話。Newsにもなっていた通り、ここは「サイニングストア」という、8割程度のPTRさん(スタッフ)がDeaf PTR(聾者)のお店。

 いやはや、設備の凄さは驚いたもので、内から見ても外から見ても、Deaf PTRさんの働きやすい新システムや設備を導入できたのは改めて素晴らしい!

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外見が生む少し高い壁を作る人と、壊す人と、乗り越える人と、その違いは何だろうか。

外見が生む少し高い壁を作る人と、壊す人と、乗り越える人と、その違いは何だろうか。

 ユニークフェイスの人達の恋愛や人間関係について考えてみる。 

 最近は専らオンライン通話で話す機会ばかり。フィジカルな対人関係はこのまま消えていってもそんなに困らない気がしてきている。
ところで、少し前にテレビ電話で、自分の顔を女性から男性に変えられたり、メイクができたり、別人のようになれたりと、色んな機能があるサービスを知った。(cf.Avatarify)

 この機能を見た時、犯罪の匂いと

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今に情熱を

今に情熱を

 今朝、山里亮太さん×蒼井優さんの電撃結婚でテンションが上がり、記者会見が楽しみで仕方ないです。

 お二人の事をよく知らない私が何故テンションが上がったかというと、世間の反応が面白かったからです。「美女と野獣婚」とか「なんで山ちゃんが!?」みたいな反応ばかりでした。メディアの露出がある人は、TVのイメージが全てで語られるし、そこに一切の違和感を持たない世間が面白かったです。

「山里亮太」本人を

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『メガネ』と同様のダイバーシティへ

『メガネ』と同様のダイバーシティへ

 眼鏡の普及とは比較にならないスピードで、義足や義手、テクノロジーが普及して欲しい。歳を取る事が怖くない社会をテクノロジーで実現したいです。
 
 最近よくダイバーシティ(多様性)インクルージョン(包括、受容)という言葉が使われていて嬉しいです。

 ただ、ダイバーシティという言葉が浸透してきたお陰で『障害者というのは個性やその人の中の多様性の一部でしかなくて、背が低い高い程度の個性なんだよ』とい

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