記事一覧
No. 35 英語教育とidentity 24【"一人称"というidentity】
はじめに
今回はとっても軽い内容ですが、そのぶん身近に感じられる内容になっているかと思います。
題して、「"一人称"というidentity」です。実はこれ、以前の投稿の内容の、より一人称にフィーチャーしたバージョンです。なので既視感があるかもしれませんが、それなりに面白い内容になっていると思うので、是非最後まで読んでください!
一人称というidentity"先生"というidentity
先日
No. 34 英語教育とidentity 23【方言というidentity②】
はじめに前回の投稿では、松本敏治氏の『自閉症は津軽弁を話さない リターンズ:コミュニケーションを育む情報の獲得・共有のメカニズム』(福村出版)から、「方言とtranslanguaging」、そして「ことばとidentity」について考えました。
自閉症者が「文脈」に依存する方言を習得するのが難しいということがこの本では書かれていますが、そこから定形発達の子どもたちがどのように方言と共通語の社会
No. 32 英語教育とtranslingual ⑧【小笠原諸島から】
はじめに
前回の投稿では、Netflixの人気ドラマ Emlily in Parisからtranslanguagingの例を見ました。
もちろんドラマの世界ではありますし、様々なステレオタイプが垣間見えるドラマではありますが、translanguagingについてはとてもリアルに描かれていると思います。まだシーズン2の途中までしか見ていないので、これから先のエピソードも楽しみにています:)
さて
No. 31 英語教育とtranslingual ⑦【Emily in Parisから】
はじめに
冬休みが明けるとなかなか更新ができませんでした。。。もう少しコンスタントに頑張っていきたいと思います!
さて今回の投稿では、Netflixの人気ドラマ"Emily in Paris"から、translanguagingの例を見ていきたいと思います。(※ネタバレにはならないよう細心の注意を払っています)
「ストーリーが面白い」「Parisの街並みが綺麗」といった良さだけでなく、「これぞt
No. 30 英語教育とtranslingual ⑥【利き手とtranslanguaging】
はじめに
前回の投稿まで2回にわたって、伊藤亜紗氏の『どもる体』(医学書院)の内容と第二言語習得論 (SLA) におけるidentityとの類似点について書いてきました。もちろん吃音症を持つ人とそうでない人を同じように考えることはできないですが、第二言語学習でも「わかっていてもそう話してしまう / 言葉が出てこない」という現象はよくあるので、何か吃音症から学ぶことはできないかと考えました。意外にも
No. 26 英語教育とtranslingual ⑤【イギリスの研究】
はじめに前回の更新から物凄い時間が経ってしまいました。。。これからは、なんとか毎週1回(月〜木の間)は更新していきたいと思います。がんばれ、自分!
さて、ずいぶん前となりました前回の投稿では、translanguagingの身近な例についてみていきました。「島国・モノリンガル大国日本」(自虐的すぎですかね、、笑)では無縁かと思われるtranslanguagingですが、ものすごく日常的に行われて
No. 25 英語教育とtranslingual ④【translanguagingの例】
はじめに前回の投稿では、trans-という接頭語に続くlanguagingという言葉について解説しました。languagingはアウトプット仮説で有名なSwainの用語で、trans-と組み合わせるとtranslanguagingは以下のような定義になると書きました。
「言語の垣根を越えて、言語を含む様々な意味資源から新しい、意図された意味を創出する営み」
要は、単なるcode-switchi
No. 24 英語教育とtranslingual ③【translanguaging再考】
はじめに前回の投稿では、trans-という接頭語の意味と現代的な意義について詳しく述べました。trans-が「越える、超越する」といった意味を持つということ、そして現代ではtransgender(=男/女の垣根を越えた、性別を超越した)という言葉をよく耳にするように、日常にもtransは受け入れられ、色々な場面に入ってきているということを確認しました。
今回の投稿では、trans-という接頭語に
No. 22 英語教育とtranslingual ①【multilingualとの違い】
はじめに前回の投稿では、identity カテゴリーをおさらいし、英語教育の中でどのようなidentityを養成していくべきなのかについて書きました。それはつまり、translingual identityである、と私の意見を書きました。
今回の投稿では、transligualとはなんなのかについて簡単にまとめます。特にmultilingualとの違いを明らかにしていきたいと思います。
tra
No. 21 英語教育とidentityについて 19【translanguaging】
はじめに久々の更新になってしまいました。。。仕事は試験期間前で忙しく、プライベートも最近は何かとやることが多いのですが、自分なりのペースで更新できたらと思います。
さて、前回の投稿では「誰も傷つかない英語学習・教育」という、僕が今後目指していきたい方向性について書きました。
今回の投稿では、このnoteの二大テーマの関わりについていよいよ書いていきたいと思います。すなわち、「identityと