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読書記録

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最近出会った素敵な本12選

最近出会った素敵な本12選

最近(といっても、ここ半年ほどで)出会った本の中から、特に印象的だったものをレビュー形式で思い出しながらフワッと紹介します。

やはりエッセイが多めですが、詩集や短歌などの他ジャンルにも手を伸ばして色々読んでみました。

計12冊あるので、1冊/月ペースで丸1年間かけて読んでみるのもよいかも??

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●民藝雑論

民藝店『やわい屋』店主、朝倉圭一さんの思考や感情を通して、民藝と日常と

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最近のエッセイdig

最近のエッセイdig

自分の嗅覚を頼りにして、近頃はエッセイを堀りに掘っている。

紙の手触りが心地よくて次々と新しい本を買い漁るものの、置き場にそろそろ困ってきた。

財布と空間とを占領しつつある、そんな愛すべき我が家の新入りエッセイたちを雑感と共にまとめて紹介いたします📚

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●珈琲の建設

・珈琲は固有の文化圏を獲得しているのかも。
・珈琲に対する自分の姿勢がまだ幼いと感じた。
・かといって、のめり込んで

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生活にエッセイを。

生活にエッセイを。

髪を切ってきた。

長い間お世話になっている美容師さんに髪を委ね、その小気味良いカットのリズムを感じながら雑誌を読む時間は、数少ない癒しの時間である。

雑誌は常に新しい発見をもたらしてくれる。

紙媒体がインターネットによって駆逐されかけている時代だからこそ、雑誌にある情報はワンランク上の洗練された質を帯びている。

雑誌を読むことで、SNS等からの膨大な情報で埋もれてしまっていたであろうニッチ

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年末年始に読んで良かった本【読書記録】#19

年末年始に読んで良かった本【読書記録】#19

取り憑かれたように読書(と映画とバイト)に打ち込んだ年末年始。

紙と電子とで合計10冊ほど読んだだろうか。

久しぶりの読書記事はその中から幾つかご紹介📚

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●原節子の真実

昨年秋、小津映画で原節子の存在を知り、有無を言わせぬ表情の力強さに圧倒された。僕の演技に関する知識は素人並みだが、彼女の持つオーラや芯の強さを確かに感じ取った。そんな時にAmazon大先生がこの本をおすすめしてく

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最近読んで良かった本3選【読書記録】#18

最近読んで良かった本3選【読書記録】#18

ほんの些細なことでも考えれば考えるほど深みに嵌ってしまう。

自分の中で最近そんな傾向が強い。

日記を書くことを習慣にして早くも約1ヶ月。

noteに書いたり人に話したりするにはあまりにも個人的で雑多な内容を視覚化でき、そのプロセスが楽しくなってきた。

何より漢字の練習にもなる。

今回は捉えどころのないモヤモヤ感をいくらか和らげてくれた本たちをご紹介。

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●「若者」をやめて、「大人

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人生を俯瞰する視点【読書記録】#17

人生を俯瞰する視点【読書記録】#17

1年程かけてゆっくりと読んできた本がある。

宮沢賢治、須賀敦子、神谷美恵子、リルケ、プラトン、小林秀雄、ユングといった文章に秘められた人生の悲しみが26編に渡ってまとめられている。

人生の悲しみについて詩的かつ奥深い考察がなされていて心が洗われた。

特にあとがきと解説パートに惹かれた。

悲しむことによってしか見出し得ない知見や思考がある。

そして、書くことによって自身の感情を俯瞰的に捉え

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最近読んだ夏小説【読書記録】#16

最近読んだ夏小説【読書記録】#16

来るべき試験に向けて学業に勤しむ日々。

精神的な余裕が無くなってくると、まとまった趣味の時間が確保しにくい。

けれど、さすがに煮詰まって勉強したくない時もある。

そんなタイミングで小説を一気読みした。

やはり小説は読みやすくて良い。

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●これはただの夏

6月あたりに燃え殻さんの存在を知り、今夏はこれを読もうと決めていた。

圧倒的な熱量を伴って訪れ、いつの間にか過ぎ去ってしまう夏

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最近読んで良かった本3選【読書記録】#15

最近読んで良かった本3選【読書記録】#15

起床後30-60分は読書をしないと1日のスタートが切れなくなってしまった今日この頃。

最近思うのです。

読書は地域差を問わず、広く開かれた教養娯楽なのだと。

ごく当たり前な気付きですが、僕が読書にこれほどどっぷりと浸かってしまったのはそのことに気付いたからなのでしょう。

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●思いがけず利他

利他と利己の違いに端を発し、利他とはどのような仕組みで形作られ受容されるのか。著者の研究テー

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最近読んで良かった本3選【読書記録】#14

最近読んで良かった本3選【読書記録】#14

自分の中でビジネス書ブームが到来して1年以上。

最近は、学術的な読み物や"名作"といわれる作品に興味が傾いてきました。

それらの読み物は、自分自身の力では到底辿り着き得ない境地の思考へと僕を導いてくれるのです。

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●物語のあるところ 月舟町ダイアローグ

吉田篤弘さんの最新作は月舟町シリーズの番外編。小説の舞台である月舟町に著者自身が赴き、登場人物らと対話を重ねるという異色のコンセプト

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最近読んで良かった本3選【読書記録】#13

最近読んで良かった本3選【読書記録】#13

読書習慣が身に付いてから早いもので1年以上が経ちました。

読みたい本が次々と湧いてくるのに、優先すべきことが多くて、もどかしい日々を過ごしております。

noteを書く時間も読書と同様、以前より確保しにくくなってきましたが、マイペースに更新し続けていきたいと思います。

マイペースなだけに、今回紹介する3冊も1ヶ月ほど前(最近の範囲内?)に読了した本となっております。

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●僕は君たちに武

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最近読んで良かった本3選【読書記録】#12

最近読んで良かった本3選【読書記録】#12

早起きをする習慣が身につくと、読書の時間が増えてよいものですね。

これまである程度の量の自己啓発本を読んできて、違う作者が似たようなことを言及しているのに気づくようになりました。

最近は、その"普遍の真理"ともいうべき事柄を発見することがとても楽しいです。

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●人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた

"人生に行き詰まった"とありますが、人生に行き詰まっていなくても読む価値があ

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持ち歩いてバイブルにしたい本【読書記録】#11

持ち歩いてバイブルにしたい本【読書記録】#11

自宅以外の場所、電車やカフェなどで本を読んでいる人って素敵ですよね。

ほぼ全ての人がスマホに目を落とす世の中だけに、本を読む姿はそれだけで際立った存在になります。

読書をする目的には大きく分けて3種類あると思います。

1) 知識や方法を学ぶため
2) 文章の美しさや内容を楽しむため
3) 自分の心の支えを得るため

そして、個人にとって"バイブル"となる本は多くの場合、3)に該当するのではな

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コンプレックスの告白、地方の濁った閉塞感【読書記録】#10

コンプレックスの告白、地方の濁った閉塞感【読書記録】#10

僕は地元から出たことがありません。

ですので、現在通っている医学部も地元の大学です。

医学部には一浪を経て入学しました。

この事実をnoteで発信することに大きな抵抗がありました。

なぜなら、「世界が狭い地元至上主義者」とか「典型的な地元のエリートコース」などといったレッテルを貼られることが嫌だからです。

僕のnoteを読んでくださっている方なら分かるかもしれませんが、僕は自分の生い立ち

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心地のよい本【読書記録】#9

心地のよい本【読書記録】#9

最近、読む本の傾向が変わってきた気がします。

今までは作者の思考がきらりと光った自己啓発本を中心に読んでいました。

もちろん今も色々な人の考えを知るために気になる自己啓発本は読みますが、最近はそれに加えてもっと漠然としていて抽象度の高い本を読むようになってきたのです。

それも自己啓発本に限らず、エッセイや物語集などジャンルも広がってきております。

そこで今回は、最近読んで虜になってしまった

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