百々子

around age 30. 既婚. 文系大学院生. 元会社員. 旅行と美味しいもの…

百々子

around age 30. 既婚. 文系大学院生. 元会社員. 旅行と美味しいものを食べるのが大好き.

マガジン

  • 「自分」の形を確かめたい

    きもちを言葉にすることで、自分が何を考え、何で構成されているか確認したい。

  • 読書感想文

    本を読んでみて思った事をつらつらと。

  • 本当に美味しい店 | 東北編

    仙台市を除く東北地方の、本当に美味い店をご紹介します。

  • 本当に美味しい店 | 仙台編

    美食家たちも思わず唸るはず! ぜひオススメしたい美味しいお店の紹介記事をまとめています。

記事一覧

狭いけど深い世界

ついさっき感じたことを備忘録のように記しておきたい。 私は文系、とりわけ社会科学系の院生である。 今日はとある偉大な先生の最終講義だった。 大学院に入学以来、コロ…

百々子
1年前
3

書きたいことなんてなくなってしまったと思っていた

2020年9月。 最後に投稿してから、約2年半ぶりの投稿。 正直、もうこのnoteに投稿することはないかもと思っていた。 ひとたび書かなくなってしまってからは わざわざ書く…

百々子
1年前
4

新川和江「わたしを束ねないで」

先日茨木のり子さんの詩の話に少し触れ、色々な詩を読んでみたくなった昨今。 とても素敵な詩に出会ったので載せたくなった。 装丁も素敵な本なのでぜひずっと手元に置き…

百々子
3年前
3

詩|ダリア

「最近頑張っているから」と言って あなたが花を贈ってくれた 何でもない日に たくさんの尖った花びらで 装った 甘いピンクの大きなダリアを 一本 三年に一度位でいい…

百々子
3年前
2

noteを始めたことで自分のネガティブさと暗さと面倒くささに気づいた

本当にオチも何もなく、タイトルそのままの記事です。 27年間、自分は明るい人間だと思って生きてきました。 周囲からも「明るいね」って言われることが多かったし、 そ…

百々子
3年前
30

正式に婚約しました

7月上旬にプロポーズいただいて二人で結婚の約束をし、 自分のめんどくさい性格が滲み出ているタイトルの記事を書いてから一月半。 8月末に双方の両親への挨拶を終え、承…

百々子
3年前
5

私は好きに生きていく|石原燃「赤い砂を蹴る」

先日映画の感想文を書きましたが...今度は初めての「本」! 自分の解釈や、読んでみて考えた事を自由に書いていきます。 芥川賞候補作ということで大注目の作品ですが、他…

百々子
3年前
2

詩|わたしは魚

わたしは魚 水槽の魚 重いからだを引摺る 乾いた肌を化粧で誤魔化し 混雑に詰め込まれ踏み潰され吐き出されながら 同じ景色の中運ばれる 毎日 わたしは魚 逃げられない魚 …

百々子
3年前
6

永遠の愛なんて誓えるのだろうか

唐突ですが、先日プロポーズされました。衝撃です。 わたしの人生に本当にこんなことが起きるんだ!?というのが正直な感想でした。 記事を遡って頂ければなんとなく察し…

百々子
3年前
11

短編 | misty taste of moonshine

「マナちゃん」 考えるより先に、振り返った。 月明かりより街灯が強い夜道。夕暮れから夜に入っていく時間。 ここは故郷からずっと遠くの住宅街の中で、こんなところに…

百々子
3年前
2

なぜ愛は終わるのか|映画「ブルーバレンタイン」

タイトルがお洒落だから、そして何よりライアン・ゴズリング主演だからという理由だけで見始めた映画は、大変切ない気持ちにさせられるものだった。 これは、夫婦の愛が冷…

百々子
3年前
7

料理の中のストーリー

今日は特別な食事をした日だった。 父の日のお祝いで、お昼からワインを飲んでお寿司を食べた。 そのランチだけでも豪勢な食事をした日だと思うのだけど、 弟が初任給でシ…

百々子
3年前
5

安全な歳の重ね方(27歳になりました)

いつから誕生日はちょっと気が重いイベントになったのでしょうか。 たぶん誕生日をあんまり純粋に喜べなくなったのが、ハタチすぎた頃。 嬉しさ半分、焦り半分、みたいな…

百々子
3年前
13

社会人→大学院修士課程で2ヶ月を過ごして

最近久しく投稿していませんでした! 大学院修士課程に入学して2ヶ月が経ちましたが、 全く近況の報告をしてなかったですね…。 授業は早々にオンラインで行われていて…

百々子
4年前
3

《SHARE》本日19時まで公開|COVID-19に苦しむイタリアからのメッセージ。記録と思索と教訓。

まともに記事を投稿するのは1ヶ月ぶりです。 思えばこの1〜2ヶ月の間に、私たちを取り巻く世界は大きく変貌してしまいました。 当たり前に続くと思っていた日常は、あっ…

百々子
4年前
4

「諦めグセ」をつけないこと

なんだか急に連続投稿になってしまった。 読んでみて、うおおおこれめっちゃ共感する!!!!と高まった記事。 忘れないように載せておく。 前に、「好きだと思える自分…

百々子
4年前
6
狭いけど深い世界

狭いけど深い世界

ついさっき感じたことを備忘録のように記しておきたい。

私は文系、とりわけ社会科学系の院生である。
今日はとある偉大な先生の最終講義だった。
大学院に入学以来、コロナの洗礼に遭い、
オンラインでのほのかな出会いばかり繰り返している私だが、今回も例に漏れなかった。

この先生とは昨年知り合ったばかりなので、オンラインでしか話したことがない。
偉大な先生だということは存じているが、
専門分野は近接して

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書きたいことなんてなくなってしまったと思っていた

書きたいことなんてなくなってしまったと思っていた

2020年9月。
最後に投稿してから、約2年半ぶりの投稿。

正直、もうこのnoteに投稿することはないかもと思っていた。
ひとたび書かなくなってしまってからは
わざわざ書くほどのことなんて自分の中に
なんにもないような気がしていた。

自分がどんな人間で、どんなふうに考えるのか知りたくて
悩みながら一生懸命書いていた27歳。

あれから2つも歳をとる間、毎日が目まぐるしくて、
自分がどんなふうに

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新川和江「わたしを束ねないで」

新川和江「わたしを束ねないで」

先日茨木のり子さんの詩の話に少し触れ、色々な詩を読んでみたくなった昨今。
とても素敵な詩に出会ったので載せたくなった。

装丁も素敵な本なのでぜひずっと手元に置きたい。
宝物のように輝く言葉。

「わたしを束ねないで」
新川和江

わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡す限りの金色の稲穂

わたしを止めないで
標本

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詩|ダリア

詩|ダリア

「最近頑張っているから」と言って
あなたが花を贈ってくれた
何でもない日に

たくさんの尖った花びらで 装った
甘いピンクの大きなダリアを 一本

三年に一度位でいいから
おばあちゃんになるまで贈ってほしい
わがままって言わないで

(写真:2020年8月撮影)

noteを始めたことで自分のネガティブさと暗さと面倒くささに気づいた

noteを始めたことで自分のネガティブさと暗さと面倒くささに気づいた

本当にオチも何もなく、タイトルそのままの記事です。

27年間、自分は明るい人間だと思って生きてきました。
周囲からも「明るいね」って言われることが多かったし、
そう思っていた。

しかし、自分のnoteに投稿したこれまでの記事を読んで思う。

自分、暗っ。

特に去年の冬以降どんどん重苦しい記事になっているのは気のせいか?
もうタイトルから全体的に暗い。

思えば去年の3月、
自分が何を目指して

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正式に婚約しました

正式に婚約しました

7月上旬にプロポーズいただいて二人で結婚の約束をし、
自分のめんどくさい性格が滲み出ているタイトルの記事を書いてから一月半。

8月末に双方の両親への挨拶を終え、承諾を貰い、晴れて正式に婚約したことになりました。指輪はまだ買っていませんが、とりあえず今月下旬から一緒に住みます。人生初の同棲です。(引っ越し準備がやばい。何も始めていない。)

上記の記事では、いざプロポーズされたらスパッと心が決まる

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私は好きに生きていく|石原燃「赤い砂を蹴る」

私は好きに生きていく|石原燃「赤い砂を蹴る」

先日映画の感想文を書きましたが...今度は初めての「本」!
自分の解釈や、読んでみて考えた事を自由に書いていきます。
芥川賞候補作ということで大注目の作品ですが、他の方の書評などをあえて読まずに書くことにチャレンジしていきます。拙くてもご容赦ください。

<注意>
・思った事をストレートに書きたいので、ネタバレについて配慮しません。
・逆に、積極的にネタバレすることも目的ではないので、<ネタバレ有

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詩|わたしは魚

詩|わたしは魚

わたしは魚
水槽の魚
重いからだを引摺る
乾いた肌を化粧で誤魔化し
混雑に詰め込まれ踏み潰され吐き出されながら
同じ景色の中運ばれる
毎日

わたしは魚
逃げられない魚
嫌なこと 腹ただしいこと
全部 見ないふりをしている
消えてほしいと願っていると
なぜか自分が消えたくなる

忘れていた
酸素がなければ 死んでしまうこと

忘れてしまう
わたしには 二本の足が生えていること

蹴り壊す勇気は

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永遠の愛なんて誓えるのだろうか

永遠の愛なんて誓えるのだろうか

唐突ですが、先日プロポーズされました。衝撃です。
わたしの人生に本当にこんなことが起きるんだ!?というのが正直な感想でした。

記事を遡って頂ければなんとなく察していただけそうですが、
わたしは非常に頭でっかちというか、物事を考えすぎるきらいがあります。
自分でもめんどくさいなとちょっと思っています。

これ以上無理ってところまでうじうじ考え続け、
いざ結論を出すと思い切りよく進んでいき、
そこで

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短編 | misty taste of moonshine

短編 | misty taste of moonshine

「マナちゃん」

考えるより先に、振り返った。

月明かりより街灯が強い夜道。夕暮れから夜に入っていく時間。
ここは故郷からずっと遠くの住宅街の中で、こんなところにいるはずがないのに。

少し離れたところに、家族連れが見えた。
自分より少し年上に見える女性と、旦那さんであろう優しそうな男性。
可愛らしい5歳位の女の子と、男性に抱っこされた赤ちゃんの四人家族。

ああ、なんだ。きっとあのお母さんが呼

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なぜ愛は終わるのか|映画「ブルーバレンタイン」

なぜ愛は終わるのか|映画「ブルーバレンタイン」

タイトルがお洒落だから、そして何よりライアン・ゴズリング主演だからという理由だけで見始めた映画は、大変切ない気持ちにさせられるものだった。
これは、夫婦の愛が冷たく終わりゆく様子を描いた物語である。

※映画を見て考えたことなので、あんまり映画レビューでもないです。

※話の都合上、「ブルーバレンタイン」「結婚まで1%」という映画のネタバレがあります。お気をつけください。

※章立ての問いに対する

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料理の中のストーリー

料理の中のストーリー

今日は特別な食事をした日だった。

父の日のお祝いで、お昼からワインを飲んでお寿司を食べた。
そのランチだけでも豪勢な食事をした日だと思うのだけど、
弟が初任給でシャンパンを買って送ってくれた。突然のサプライズ。
弟があまりに成長するから、なんだか家族みんなで涙ぐんでしまい、早速夜に飲もうということになったのだ。

そのタイミングで、お取り寄せしていた素敵なイタリアン食材が届いた。
もうシャンパン

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安全な歳の重ね方(27歳になりました)

安全な歳の重ね方(27歳になりました)

いつから誕生日はちょっと気が重いイベントになったのでしょうか。

たぶん誕生日をあんまり純粋に喜べなくなったのが、ハタチすぎた頃。

嬉しさ半分、焦り半分、みたいなそれが
一気に重たくなったのは25歳の誕生日から。
加速度的に歳をとることの重みは増していって、
今年なんて「ああ、26歳が終わっちゃう!もう二度と26歳こない、ああいやだ」...って誕生日の前ずっと思ってた。
(LINEで友達と「もう

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社会人→大学院修士課程で2ヶ月を過ごして

社会人→大学院修士課程で2ヶ月を過ごして

最近久しく投稿していませんでした!

大学院修士課程に入学して2ヶ月が経ちましたが、
全く近況の報告をしてなかったですね…。

授業は早々にオンラインで行われていて、
準備期間のため予定より2週間遅らせて4月中旬から開始しています。
政治学、人類学、歴史学、国際関係論などいろんな授業を受講していて、
英語の論文を読むのに必死な毎日です。
(必死すぎて投稿をしばらく忘れてました笑)

色々と進路につ

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《SHARE》本日19時まで公開|COVID-19に苦しむイタリアからのメッセージ。記録と思索と教訓。

《SHARE》本日19時まで公開|COVID-19に苦しむイタリアからのメッセージ。記録と思索と教訓。

まともに記事を投稿するのは1ヶ月ぶりです。
思えばこの1〜2ヶ月の間に、私たちを取り巻く世界は大きく変貌してしまいました。
当たり前に続くと思っていた日常は、あっという間に破壊されてしまいました。

2ヶ月前までは、3年ぶりに仙台から実家に移住するため、
久しぶりに会う友達・恋人とランチに行く予定をたくさん入れたいな〜〜などと呑気なことを考えてました。
それが、あれよあれよと言う間に状況は急変。

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「諦めグセ」をつけないこと

「諦めグセ」をつけないこと

なんだか急に連続投稿になってしまった。

読んでみて、うおおおこれめっちゃ共感する!!!!と高まった記事。
忘れないように載せておく。

前に、「好きだと思える自分」を選択し続けることについて記事を書きましたが、そこで言いたかったことってこの記事と似てるかも。

大学院に進学することについて、本当に考えて考えて決めて、今も考えているし、
色んな理由があると思ってるけど。
結局は、やりたい!って強く

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