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43歳の男性です。小説やエッセイなど、創作性の強いものはnoteで書くことにしました。…

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43歳の男性です。小説やエッセイなど、創作性の強いものはnoteで書くことにしました。なぜ書くのかって。そこにペンがあるから。どうぞよろしくお願いいたします。ーーー楽天ブログもどうぞ。https://plaza.rakuten.co.jp/pc2op83/

マガジン

  • エッセイ

    自由に書けるところがエッセイのいいところですが、自由過ぎるところがまた難しいところでもありますね。書けば書くほどエッセイって何だ?と、頭を抱えています。随筆?試論?つれづれなるままに?とりあえず、そこのあなた、ひとつ休んでってくださいな。

  • 探検!短編!

    短編の森に分け入り、あまたの短編の中からひときわ光を放つ作品を取り上げていこうというコーナーです。短編の読書感想文ですか?そうとも言いますね。

  • 小説

    正直に言うと、一番力を入れたいのはここなのです!しかし、一番大変なのもここですからね〜。更新は多くないとは思いますが、とにかくぜひ、読んで欲しいです!!noteにもいろいろなスタイルがありますが、やはりここ!ここです!!私にとっては、小説執筆こそが本丸です!!よろしくお願いいたします。

  • 小説風エッセイ

    エッセイに小説の要素を取り入れたものとなっています。エッセイなので私自身に起きた出来事のはずなのですが、すでに記憶も曖昧なので、どこからどこまでが事実であったか、もはや私にもわかりません。どこかの物好きが書いた読み物くらいに考えて、一本、気軽に読んで頂けると嬉しいです。

  • 名作にくらいつけ!

    名作と呼ばれる作品に、しつこく、しつこく、ねちっこく、これでもかというほどくらいついていくというシリーズです。何度でもくらいついていけば、あの名作が素顔をさらけ出す日が来るかも。くらいつけ!何度でも!

記事一覧

固定された記事

名作にくらいつけ! 安部公房 「砂の女」 ~迷路の中の反復~

(2800字程度) ワクワクしながら並んで待っていると、やっと自分の番がやってきた。嬉しさのあまり、歓声を上げながら入り口をくぐる。と、そこまではよかったものの、い…

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1年前
52

エッセイ  天才がいっぱい

 書き続けるという事には、大変な忍耐がいる。始めのうちは、質にこだわらなければいくらでも書ける気がするものだが、いずれ何も出てこない日がやってくることになる。 …

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2週間前
16

先日の津波警報、驚きました。地震が少ないという土地柄もあり、頭が真っ白になりました。パタパタしましたが、何の被害もなく本当に安心しました。その日取った行動、また観光客が多いという事実。新たに課題も見えてきました。車では移動しない。改めて痛感しました。外国語での情報発信も必須です。

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1か月前
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エッセイ 検索からその向こうへ 

【今回も長くなってしまったのですが、はじめから終わりまで一括りで読んでほしいと思い、あえて一つにまとめることにしました。最後まで楽しんでいただけたら幸いです】 …

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1か月前
22

能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (2)

(1800字程度)  さてここに来て我々は、この手の論者たちの欺瞞を発見してしまった。  ここで、この手の論者たちのあり様とでも呼ぶべきか、彼らの発想の特徴的な…

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2か月前
15

能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (1)

(2400字程度)  そうやって、鬱々とした日を過ごしながら、自分なりに情報にあたっていた。すると、やはりと言うべきか、気になって仕方のない言説に行き当たった。…

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3か月前
7

能登半島地震について(前書き)

  (1000字程度)    能登半島を中心に、列島は元旦から大きな地震に見舞われた。こんなことが起こるなど、誰が想像することが出来ただろう。このタイミングで、…

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3か月前
5

エッセイ 今年も、どうしましょう

 (1800字程度)  どうしましょう。皆さん、どうしましょうか。2023年も年の瀬です。言ったところで何が変わるわけでもないのですが、とりあえず、どうしましょう。…

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4か月前
11

エッセイ 託された切符

 (2800字程度)  今年で私も四十三になった。どちらかと言えばインドアの私も、これまでにいろんな形での旅を経験させてもらった。一人旅。家族旅行。修学旅行。様々な…

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5か月前
17

探検!短編! イタロ・カルヴィーノ 「むずかしい愛」から『ある写真家の冒険』 (2000字程度)

 人が狂気へと至る物語を描こうとする時、その冒頭は、決まって穏やかな描写で始まる。主人公には信頼すべき分別があり、常識の枠内で収まる主人公の言動と人となりが、動…

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6か月前
16

小説を書き始めてなんとか粘っていたのですが、完成するまでにあと三百年くらいかかりそうなので、一旦書くのを休んで、次は読書感想文を書こうと思います。どうもお知らせばかりが続き、申し訳ないです。次の記事も、またよろしくお願いします。

sokopen
6か月前
6

最近からまた小説を書いているのですが、これが全然進まない。次にアップするのはいつになるやらと考えていたら、インフルエンザにかかってしまいました。体調の方はだいぶ良くなりましたが、しばらくの間はアップするのも難しそうです。皆様、どうぞ広い心で、これからもおつきあい下さいませ。

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6か月前
4

エッセイ どっちも

(3200字程度)   しばらく前に、台風がやってきました。台風は、間を挟んでほぼ一週間もとどまり続け、その間のストレスは、私の脳裏に、コロナの日々の忍耐を再び…

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8か月前
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沖縄と私、そして山之口獏 ~小説書くのに面倒なんで言いますが~

(3800字程度)  私は沖縄の出身です。沖縄で生まれ、沖縄で育ち、今も沖縄に住んでいます。友人をはじめ、周りの人々にも恵まれた為、大体において、悪い奴らとは縁…

sokopen
8か月前
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こんにちは。イオンに行くとやたらと警備員に出くわすsokopenです。先日書いた小説、「BGMに寄り添われて」についてですが、(3)に限り、8月26日の土曜日から、有料とさせて頂きます。もう読んだよ!という方、感謝で一杯です。これから!という方、まだ時間あります!是非、ご一読を!

sokopen
8か月前
6

〜最終回〜 短編小説 BGMに寄り添われて(3)

 (4600字程度)  はっきりとした恋心があった訳ではなかったが、彼女とは話も合ったし、どこか惹かれるところがあった。彼女の方でもそうだったのだと思う。  しかしい…

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sokopen
9か月前
11
名作にくらいつけ! 安部公房 「砂の女」 ~迷路の中の反復~

名作にくらいつけ! 安部公房 「砂の女」 ~迷路の中の反復~

(2800字程度) ワクワクしながら並んで待っていると、やっと自分の番がやってきた。嬉しさのあまり、歓声を上げながら入り口をくぐる。と、そこまではよかったものの、いざ入ってみると、出口はおろか、自分がどこにいるかすらわからない。不意に怖くなり、入り口に向かって大声で誰かを呼ぶ。誰も来てくれる気配はない。少しの間、待ってみる。誰も来ない。仕方がないので、もう少し待つ。壁を叩く。地団駄を踏む。力の限り

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エッセイ  天才がいっぱい

エッセイ  天才がいっぱい

 書き続けるという事には、大変な忍耐がいる。始めのうちは、質にこだわらなければいくらでも書ける気がするものだが、いずれ何も出てこない日がやってくることになる。

 書くという行為は、自分自身の人間としての深みと少なからず関わっているものだ。自分の中で積み上げてきた経験や考えや、そういった貯金が尽きてしまった時、もう二度と、何一つ書くことが出来ないという、錯覚に落ち込んでしまう時もある。

 もしあ

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先日の津波警報、驚きました。地震が少ないという土地柄もあり、頭が真っ白になりました。パタパタしましたが、何の被害もなく本当に安心しました。その日取った行動、また観光客が多いという事実。新たに課題も見えてきました。車では移動しない。改めて痛感しました。外国語での情報発信も必須です。

エッセイ 検索からその向こうへ 

エッセイ 検索からその向こうへ 

【今回も長くなってしまったのですが、はじめから終わりまで一括りで読んでほしいと思い、あえて一つにまとめることにしました。最後まで楽しんでいただけたら幸いです】

(5400字程度)

 人間の体の八割は水で出来ているそうですが、私の知識や考えていることの八割は、ウィキペディアとユーチューブで出来ています。あとは読書が一割に、経験が一割という具合で、最後に残った一割が、水です。
 計算が合わないとい

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能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (2)

能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (2)

(1800字程度)

 さてここに来て我々は、この手の論者たちの欺瞞を発見してしまった。
 ここで、この手の論者たちのあり様とでも呼ぶべきか、彼らの発想の特徴的な部分を、もう少し深掘りしてみてはいかがだろうかと、私は考える。

 彼らの発想の在り方として、実に特徴的なのは、全体と個の視点のバランスの悪さだ。
 全体の数値から浮かび上がる物事のあり様を的確に把握すること。このことに関して、彼らには、

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能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (1)

能登半島地震について ~限界集落と多様性~ (1)

(2400字程度)

 そうやって、鬱々とした日を過ごしながら、自分なりに情報にあたっていた。すると、やはりと言うべきか、気になって仕方のない言説に行き当たった。
 専門でもないので正しい方策など出てこないのだが、表しがたい違和感がいつまでも拭えずにいる。そもそもが何も知らないのだから、思い切って書くことにした。

 今回の震災においても、復旧・復興のために国の予算が充てられることになった。そこま

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能登半島地震について(前書き)

能登半島地震について(前書き)

 

(1000字程度)

 
 能登半島を中心に、列島は元旦から大きな地震に見舞われた。こんなことが起こるなど、誰が想像することが出来ただろう。このタイミングで、こんな悲しい出来事が起こるなどとは。
 明けましておめでとう、の一言が憚られた。以前から、お正月と誕生日だけは、誰にとっても分け隔てなくやってくる、無条件にめでたい日だと確信していたのに。

 これだけのことが起こった訳だから、私も何事

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エッセイ 今年も、どうしましょう

エッセイ 今年も、どうしましょう

 (1800字程度)

 どうしましょう。皆さん、どうしましょうか。2023年も年の瀬です。言ったところで何が変わるわけでもないのですが、とりあえず、どうしましょう。毎年言ってる気もするのですが、今年も、どうしましょう。

 今年は卯年だってさ、ぴょんぴょん飛び跳ねるのもいいけど、もともとがそんな柄でもないし、僕らは僕らで地に足つけてじっくりいこう。
 そんな話をしていたのが今年の正月。季節も、あ

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エッセイ 託された切符

エッセイ 託された切符

 (2800字程度)

 今年で私も四十三になった。どちらかと言えばインドアの私も、これまでにいろんな形での旅を経験させてもらった。一人旅。家族旅行。修学旅行。様々な地域への観光旅行。卒業旅行を経験できなかったのは少し心残りではあるけれど、休みの度に故郷の沖縄との行ったり来たりを繰り返していたことを考えれば、とくに残念がることでもないのかもしれない。

 海で隔てられた沖縄で育ったためか、旅と言え

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探検!短編! イタロ・カルヴィーノ 「むずかしい愛」から『ある写真家の冒険』 (2000字程度)

探検!短編! イタロ・カルヴィーノ 「むずかしい愛」から『ある写真家の冒険』 (2000字程度)

 人が狂気へと至る物語を描こうとする時、その冒頭は、決まって穏やかな描写で始まる。主人公には信頼すべき分別があり、常識の枠内で収まる主人公の言動と人となりが、動き出した物語を支えている。
 アントニーノが主人公のこの物語の冒頭も、同じく穏やかな言葉で語られていく。そこでは、不穏なものを含む言葉はなりを潜めている。
 
 世に出回り始めたカメラの人気ぶりは、当時のイタリアでも相当なものだったのだろう

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小説を書き始めてなんとか粘っていたのですが、完成するまでにあと三百年くらいかかりそうなので、一旦書くのを休んで、次は読書感想文を書こうと思います。どうもお知らせばかりが続き、申し訳ないです。次の記事も、またよろしくお願いします。

最近からまた小説を書いているのですが、これが全然進まない。次にアップするのはいつになるやらと考えていたら、インフルエンザにかかってしまいました。体調の方はだいぶ良くなりましたが、しばらくの間はアップするのも難しそうです。皆様、どうぞ広い心で、これからもおつきあい下さいませ。

エッセイ どっちも

エッセイ どっちも

(3200字程度) 

 しばらく前に、台風がやってきました。台風は、間を挟んでほぼ一週間もとどまり続け、その間のストレスは、私の脳裏に、コロナの日々の忍耐を再び突きつけているようでした。
 ジリジリとした日々が続きました。いつまで経っても変わらぬ「ゆっくり」という風速表示に、少しずつ気力が削がれていく思いでした。
 
 家に閉じこもる以外にない生活というのは、やはり居心地のいいものではありません

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沖縄と私、そして山之口獏 ~小説書くのに面倒なんで言いますが~

沖縄と私、そして山之口獏 ~小説書くのに面倒なんで言いますが~

(3800字程度)

 私は沖縄の出身です。沖縄で生まれ、沖縄で育ち、今も沖縄に住んでいます。友人をはじめ、周りの人々にも恵まれた為、大体において、悪い奴らとは縁のない人生を送ることができています。
 
 このことについて書くのは、これが初めてだと思います。隠していた訳ではありません。しかし、特に尋ねられることがなければ何も触れずに済ませたかったというのも、本当のところではあります。
 
 という

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こんにちは。イオンに行くとやたらと警備員に出くわすsokopenです。先日書いた小説、「BGMに寄り添われて」についてですが、(3)に限り、8月26日の土曜日から、有料とさせて頂きます。もう読んだよ!という方、感謝で一杯です。これから!という方、まだ時間あります!是非、ご一読を!

〜最終回〜 短編小説 BGMに寄り添われて(3)

〜最終回〜 短編小説 BGMに寄り添われて(3)

 (4600字程度)

 はっきりとした恋心があった訳ではなかったが、彼女とは話も合ったし、どこか惹かれるところがあった。彼女の方でもそうだったのだと思う。
 しかしいざ、好きです、と言われると、途端にどうしていいか分からなくなった。
 こちらとしても好きではあったし、付き合っているうちに彼氏が板についてくることもあるのでは、と考え付き合ってみることにした。
 が、私には不相応だった。難しすぎた。

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