うめすず

いらっしゃいませ。何気なくて何気ある毎日に題名をつけて、それっぽく文を書く22歳です。…

うめすず

いらっしゃいませ。何気なくて何気ある毎日に題名をつけて、それっぽく文を書く22歳です。ふらっと立ち寄ったお店で試食だけして帰る。くらいで是非読んでみて下さい。自分のために書いています。

マガジン

  • 「私のお気に入りな奴」ジャルジャル風

    その名の通りです。私が好きな文集めました。一応、好きな順ではあります。

記事一覧

固定された記事

拝啓 好きだった人へ

私を好きだったことはありませんか。 いつか教えてくれた思わせぶりな題名の曲。何回スキップして、何回リピートしたかな。 別にもう好きじゃないよ、その音楽。でも、い…

うめすず
8か月前
10

視力2.0

視力2.0で見たいものは、好きな物の詳しい色で、好きな人の見たい顔で。 何度も何度も思った。日に当たる時だけブラウンが際立つあざとい瞳がカメラのレンズで、奥二重に…

うめすず
1日前
3

何もかも賞味期限短いんか

自分が信じてたはずの自分は、もういなかったりする。だから賞味期限切れの自分を疑う。おい、昨日までのあんたは、昨日までの賞味期限なのかよ。 何かが始まると、終わり…

うめすず
5日前
3

何が私の背中を押してくれるか

スタートダッシュが得意な人の背中は、しょっちゅう何かが押してくれていて、、、 そう思ったのは、鹿児島時代に出会った「ぼく」という一人称がなんだか愛らしくて、よく…

うめすず
3週間前
4

自分と自分の仲が悪い

3月、とてもてこずった。7月ぶりにてこずった。 ヘマをして、手こずった。なんてもんじゃなく、日々を送ることに手こずった。といった感じ。 シートにゆっくりと座れた電…

うめすず
1か月前
3

書いてないな最近。喋りたいことは沢山あるよ春だもん。今度雨降ったら書こう。

うめすず
1か月前
1

苦手でいいし、苦手が良い。

「嫌い」って結構怖いなと思ったので、最近は食べ物にでさえも「苦手」という言葉を宛がう。 22歳。苦手なことは全否定だと気が付いた。全否定をすることもされることも…

うめすず
1か月前
2

タバコ喫茶と店主の付け合せ

初めて行く喫茶店。お店に入った理由はごくごく普通。「お腹空いたな」「美味しそうなとこ見つけた」そんな感じ。 入店したら店内満席ですと言われた。カウンターでよけれ…

うめすず
2か月前
7

チョコの断面

チョコレートの断面を研究するように、小さなキャンディーチョコレートをもったいぶって2口で食べてしまった時、世界の秘密を知ってしまったような感覚に陥った。 ショッ…

うめすず
2か月前
3

雨なんかは誰も知らない夜に降れ

淋しくて、美しい。そんな雨は誰も知らない夜に降れ。 多くの生命が始まりを迎える朝も、多くの生命が息をし生きるをする昼もきっと多くの雨が降ることを望んでいない。 …

うめすず
2か月前
4

歌えないシンガーソングライター

ド音痴でもたまに歌詞を書いてみたくなる。 いつか私の書いた歌詞をあいみょんがあいみょんの声で歌にしてくれないかと、描いてはいけないような夢を抱いている。 曲を作…

うめすず
3か月前
8

便利な時代に不便で生きたい

数年前、衝動でiPadを買った。学生時分の話だ。 そこまでアルバイトで稼いでる訳でもなかったが、どうしても欲しかった。給料日の翌日に振り込まれた給料の殆ど全てをおろ…

うめすず
3か月前
4

Twenty-Two

テイラーの22を聴いた時はその22歳がやってくるのはまだまだ後の話だ、なんて考えることもないほどにただの「#22」だった。 そんな22歳に私はなった。 I turned…

うめすず
3か月前
7

どんな大人になりたいか

どんな大人になりたいか。 別に頭のいい大人にはなりたくなくて、でもふとした時に見せる学識の高さみたいなものを備えておきたい。 例えば、誰もが平仮名にして諦めてし…

うめすず
3か月前
7

私だって

バスに乗っていたシャツを大事にインしてるおじさんだってちいかわのポーチを持っていいように、私も夢を持っていい。 スクランブルと路面電車が複雑に交わる複雑な交差点…

うめすず
5か月前
7

朝から仕込むピローミスト

がさつで生きてきた私にとって、その性格と家事との相性は悪いと思っていた。 しかし、細部にこだわりを求めてしまう私はときに、その「こだわり」と「がさつさ」で意外な…

うめすず
5か月前
8
拝啓 好きだった人へ

拝啓 好きだった人へ

私を好きだったことはありませんか。

いつか教えてくれた思わせぶりな題名の曲。何回スキップして、何回リピートしたかな。

別にもう好きじゃないよ、その音楽。でも、いつまでも作業用BGMにはなりそうにない。

別に大した会話はしていない。だから、何気ない会話が大した会話になってしまったんだ。別に特別な時間も過ごしていない。だから、何気ない時間が特別になったんだ。

少ない思い出に色を付けてしまって、

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視力2.0

視力2.0

視力2.0で見たいものは、好きな物の詳しい色で、好きな人の見たい顔で。

何度も何度も思った。日に当たる時だけブラウンが際立つあざとい瞳がカメラのレンズで、奥二重に重く乗る瞼のアーチを下ろして、好きな物や好きな人を見た時の一瞬のトキメキでシャッターボタンを押せたならと。

逃したくないというより、何度も頭の中で繰り返しては追いかけたその瞬間を忘れたくはない。

本好きのある友はどこかから引用した。

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何もかも賞味期限短いんか

何もかも賞味期限短いんか

自分が信じてたはずの自分は、もういなかったりする。だから賞味期限切れの自分を疑う。おい、昨日までのあんたは、昨日までの賞味期限なのかよ。

何かが始まると、終わりが想像できてしまって恐ろしい。一度封を開けた後のおいしいひと時は一瞬で、いざ封を開けてしまえば腐りやすくなる。

一定の、安定の、一貫した、左右されない、という魔法の言葉はホントの意味でありのままに魔法の言葉だ。

そんな味付けの感情があ

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何が私の背中を押してくれるか

何が私の背中を押してくれるか

スタートダッシュが得意な人の背中は、しょっちゅう何かが押してくれていて、、、

そう思ったのは、鹿児島時代に出会った「ぼく」という一人称がなんだか愛らしくて、よく似合う友達と電話をしたあの夜だった。

「ぼく」はその夜私の背中をそっと押してくれた。おそらく「ぼく」も意図せず私は「ぼく」に励まされたので机に向かう選択をした。そして自分のために自分の時間を作った。

「ぼく」は人生の分岐点にいて、露頭

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自分と自分の仲が悪い

自分と自分の仲が悪い

3月、とてもてこずった。7月ぶりにてこずった。

ヘマをして、手こずった。なんてもんじゃなく、日々を送ることに手こずった。といった感じ。

シートにゆっくりと座れた電車でうたた寝した時に降りたくないような日が、陽が好き。

この3月にもそんな日がきたり、そんな陽が降り注いだ。だけどずっと、手書きの渦よりもしぶとく終わりも始まりも見えない渦のどこかをさまよった私だった。

言葉(感情)は沢山浮かんだ

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書いてないな最近。喋りたいことは沢山あるよ春だもん。今度雨降ったら書こう。

苦手でいいし、苦手が良い。

苦手でいいし、苦手が良い。

「嫌い」って結構怖いなと思ったので、最近は食べ物にでさえも「苦手」という言葉を宛がう。

22歳。苦手なことは全否定だと気が付いた。全否定をすることもされることも両方苦手。ここで「全否定は嫌いです」と言えばそれは全否定を全否定してるわけなので、苦手と言っておく。

大学時代にできた一生モンの友たちは、今思えば肯定の神だった。彼女たちが私にウケた理由の一つは確実にこれだ。他人を全否定しない彼女たちだ

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タバコ喫茶と店主の付け合せ

タバコ喫茶と店主の付け合せ

初めて行く喫茶店。お店に入った理由はごくごく普通。「お腹空いたな」「美味しそうなとこ見つけた」そんな感じ。

入店したら店内満席ですと言われた。カウンターでよければどうぞとの事で、わざとかのようにお洒落に少し散らかったカウンターに陣取った。店主とお姐さん2人で満席の店をまわし忙しそうだったので、オーダーせずに待っていた。すると、

店主「メシ食うか?」「ハンバーグやろ?」

え!?

「メシ食うか

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チョコの断面

チョコの断面

チョコレートの断面を研究するように、小さなキャンディーチョコレートをもったいぶって2口で食べてしまった時、世界の秘密を知ってしまったような感覚に陥った。

ショッピングモールのおもちゃ売り場で我が子におもちゃを買い与える親よりも甘く、カフェで働いている無地しか似合わなそうなくるくるパーマのお兄さんの「いらっしゃいませ」と同じくらい甘いミルクチョコレートの中には、内に秘められたイチゴチョコレートのピ

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雨なんかは誰も知らない夜に降れ

雨なんかは誰も知らない夜に降れ

淋しくて、美しい。そんな雨は誰も知らない夜に降れ。

多くの生命が始まりを迎える朝も、多くの生命が息をし生きるをする昼もきっと多くの雨が降ることを望んでいない。

淋しいからこそ夜に。美しいからこそ夜に。

誰も知らないところで誰も知らない涙を流すように、夜に降れ。

そして、朝露の思ったよりも綺麗な丸に、朝陽が取りこぼしのないよう一つずつ煌めきを与える。

そんな朝に、昨日人知れず流した涙の意味

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歌えないシンガーソングライター

歌えないシンガーソングライター

ド音痴でもたまに歌詞を書いてみたくなる。

いつか私の書いた歌詞をあいみょんがあいみょんの声で歌にしてくれないかと、描いてはいけないような夢を抱いている。

曲を作詞・作曲して歌唱する人を「シンガーソングライター」と言う。
英語で言うならば、「Singer/Songwriter」

かっけぇえ!!!!!!!

シンガーソングライターになりたい。シンガーソングライターのうめすずという肩書きがイケてる

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便利な時代に不便で生きたい

便利な時代に不便で生きたい

数年前、衝動でiPadを買った。学生時分の話だ。

そこまでアルバイトで稼いでる訳でもなかったが、どうしても欲しかった。給料日の翌日に振り込まれた給料の殆ど全てをおろして買いに行った。

買った理由は、「iPadで絵を描きたい」という欲が3ヶ月くらい沸いていたから。あともうひとつの理由は、「持ち物を軽くしたい」という思いが少しだけあった。

後者に関しては、便利を求めていた。

便利という言葉通り

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Twenty-Two

Twenty-Two

テイラーの22を聴いた時はその22歳がやってくるのはまだまだ後の話だ、なんて考えることもないほどにただの「#22」だった。

そんな22歳に私はなった。

I turned 22 in January.

1月が誕生月の人あるあるだとは思うが、この前新年の気持ち新たに目標をてたり、何か意気込んだりしたばかりだ。

2024の目標=22歳の目標

だから私は今年も新年に立てた目標を誕生日に復唱する。

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どんな大人になりたいか

どんな大人になりたいか

どんな大人になりたいか。

別に頭のいい大人にはなりたくなくて、でもふとした時に見せる学識の高さみたいなものを備えておきたい。

例えば、誰もが平仮名にして諦めてしまうような難しい言葉を、当たり前のように漢字で書きたい。

風になびくを、「風に靡く」と書いたり。

どんな大人になりたいか。

具体的な大人になりたい。かと言って、抽象的な大人になりたくないわけではない。

誰かにかける言葉も具体的で

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私だって

私だって

バスに乗っていたシャツを大事にインしてるおじさんだってちいかわのポーチを持っていいように、私も夢を持っていい。

スクランブルと路面電車が複雑に交わる複雑な交差点で見かけたおばさん。12月だというのに半袖で、腰は曲がっているというのに凄い足の回転速度。

そんなおばあちゃんのように、私もどんな場所であっても自分らしく生きていい。

どこの誰かも分からない2人が、私に何かを気付かせてくれた。

「私

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朝から仕込むピローミスト

朝から仕込むピローミスト

がさつで生きてきた私にとって、その性格と家事との相性は悪いと思っていた。

しかし、細部にこだわりを求めてしまう私はときに、その「こだわり」と「がさつさ」で意外な化学反応を生み出す。

大学時代の一人暮らしエピソードは家族にさえもさらけ出すことができない私だけの秘密だ。

ある程度の恥ずべき行動をとっていた。洗濯にしても、料理にしても、洗い物にしても、掃除にしても、最低ラインの一歩手前まで経験済み

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