マガジンのカバー画像

音楽を作るために考えていること

音楽を作るために考えていること
¥540 / 月
運営しているクリエイター

#人生

ゆめみたいなはなし、きらいなの

新年明けて三が日ずっと休みだった。Kindleのセールがあったので大量に電子書籍を買い込み、延々と本を読んでいた。「値段で購入を決める」という、僕にしては時間を贅沢に使った読書をしまくった。

新刊ばかり読んでいて、全容的に「嫌なら逃げればいい」という文言がゆるやかに増えたなぁと思ったのだ。もっといえば「ゆめみたいなはなし」がやたらと書かれているものが多かった。

どこか読者を甘やかすことで部数を

もっとみる
約束

約束

人との約束よりも自分との約束が守れないことが多い。

誰かとの約束はその相手に迷惑をかけるけど、自分との約束は誰にも迷惑がかからない。

たとえば「毎日トレーニングする!」と決めるのは自分との約束だ。
ダイエットなども、自分との約束になる。

甲子園出場、箱根駅伝、オリンピックのメダルなんかも自分との約束になりそうだ。もはや「目標」というやつを、言い換えると自分との約束になりそうだ。

目標をまわ

もっとみる
干渉いらない

干渉いらない

「対立やケンカがいいことだ」と無条件に思っている人が、世の中にはいる。

彼らは「激しく論争を重ねることは是」という洗脳にかかっている。

ひどい上司になると、ディベート調の会議を見て「お!やっとるやっとる!それぐらいでなきゃいかん」とか言い出す始末だ。

『自分の意見を正直に言って、それが相手とズレていたら、徹底的に意見をぶつけ合う。そして、よりよい答えを導き出していく』という法則は是なのだろう

もっとみる
情緒不安定の塞ぎ方。

情緒不安定の塞ぎ方。

情緒が不安定なことがある。呼吸をしているから。

僕はもともと躁鬱というか、双極性をやっていたし、浮き沈みがキツイといううっとおしさを持っている。

躁のときは無事じゃ済まない行動をしてしまうし、鬱のときは予定を簡単に投げ出してしまう。

極端に振れるとどっちにせよ悪い。躁は危なっかしいし、鬱は何もできなくなってしまう。

今も昔もポップソングを書いているので、内容が支離滅裂なものや、幽霊が出てき

もっとみる
悪口を言われても

悪口を言われても

人間は悪口や批判を言われる。

どんなに清廉潔白に生きても、どんなに崇高でも言われる。

そして、悪口を言われると、僕たちは誤解を解いたり、説明しようとしてしまう。じつはこれらはムダな作業だ。

どこかの誰かがあなたに悪口や批判を言う理由がある。

「あなたの気分を害するため」だ。

そもそも気分を害そうとしてくる人間に対して、真摯に向き合う必要も説明する義務も無い。悪口、批判を言われるたびにいち

もっとみる
ゴッソリ

ゴッソリ

気分がゴッソリ持っていかれているのは低気圧だからだろうか。それとも朝から人間にぶつかられまくったからだろうか。

身体にいいこと、心にいいことはたくさんある。それらは一般的にはストレス解消などと呼ばれている。
しかし適切なときに適切なものを施さないとイマイチ効果が無い。

僕たちは何かを発散したいときに、ヤケ酒したりヤケ食いしたりヤケ買いしたりする。

もっとみる
ベルトコンベアー

ベルトコンベアー

そこでしか息ができない。

そんな場所がいくつかあった。

あなたにもあるだろうか。

僕にとって、それは人生の余白のような場所だった。

無くても話は進むけど、無いと最後までいけないんだろうなとなんとなく思っていた。
息をとめたまま生きていたとき、その場所でしか、呼吸ができなかった。

そこにいるあいだは、嫌なことをすべてを忘れられた。そしてどこからも攻撃を受けないでいられた。まさしく安全地帯だ

もっとみる
禅寺がカルトだった話

禅寺がカルトだった話

よく禅寺で禅を組んでいた。足を組んで「喝!」とぶっ叩かれるアレだ(実際は発声しない。打たれるのも挙手制)。

あの時期はいろいろ苦痛が多くて悟りたかったし、雑念を振り払いたかったし、健康になりたかったし、強くなりたかったし、いいバンドになりたかったからだ。何か変われとワラをも掴む気持ちだった。

だけど「現実と非現実。」の歌詞を書けたのはこの寺での影響が大きい。

禅は毎回ワンセット40分ほど組む

もっとみる
コミュニケーション!

コミュニケーション!

「コミュニケーション能力とは何ぞや?」という問いがあったら答えられるだろうか。

ウェイウェイ騒げたり、誰かれかまわず仲良くできる能力はコミュニケーション能力なのだろうか。

じつはそうとは言い難いんじゃないだろうか。

学生の指す「コミュニケーション能力」と社会で使う「コミュニケーション能力」には大きな違いがあると感じている。

ではコミュニケーションの本質はなんだろう。

核となる技術がある。

もっとみる

キレられたとき

キレられたことのないひとはいない。

人間は誰かを怒らせながら生きていく生き物だ。

でもキツイ。

やはりキレをくらうと、ダメージがある。このダメージをなんとか軽減できないだろうかと思った。

心理学に「課題の分離」という考え方がある。

「他者が自分をどう思うのか」
「他者が自分にどういう評価を下すのか」

このふたつはとにかく気になってしまう。人間だからしかたない。
他者に尊重されたら嬉しい

もっとみる

長距離走でも短距離走でもなく

生きるって競争に例えられがちだ。「長距離走だ!」とか「いや、短距離走だ!」とか言うひとがいる。

上手いこと言うつもりもないが、僕は借り物競走と障害物競争だと思っている。

とにかく、みんながあたりまえに越えていくハードルにあらかた引っかかってきた。キツイ半生だった。

みんながピョンピョン跳んでいくところをコケつくした。だけどそれを乗り越えてなんとかまだリタイヤしていないのは、借り物競走が上手か

もっとみる

仕事と距離感

「仕事が忙しい!」とか言ったらうっとおしいけど、ありがたいことに忙しい。

というより、多い。7日で10曲作ってねという仕事をやりながら、別の仕事をしながら、別の仕事をしながら、別の仕事をしている。

曲を作るのも好きだし、好きなことを好きなひととするように気をつけている。だから全然苦しくはないのだけど、少しキャパギリギリ。解散ライブのときのZircoみたいだ。

「曲を書く」という働きが一番時間

もっとみる
ボーカルの彼女が口出ししたバンドの話

ボーカルの彼女が口出ししたバンドの話

孔子の言葉に「その地位にいるのでなければ、その政務に口出ししてはならない」というものがある。

簡単に言うと「素人がプロに口出しすんなよ」という意味だと思う。
まぁ分かる。これはけっこう口を出されたら嫌だし、出さないようにしている。

ボーカルの彼女がスタッフをしているバンドがある。
これ自体は問題ないのだが、政務に口を出し始めるとキツくなる。

ボーカルの彼女が「もっとドラムの手数増やしなさいよ

もっとみる
キツイ暮らしを担ぐにあたって

キツイ暮らしを担ぐにあたって

生きてると「予想だにしない出来事」がドッサリある。だけど想定外のたびにショックで、「いやん」と自殺していたら、命がいくらあってもキリが無い。

それでもなんとかやっていくにはどうすればいいのだろう。
僕は「人生はべつに楽しくもなんともないもの」という思い込みを作るようにしていた。たぶん10代の半ばぐらいで、「筋トレみたいなもの」というふうに感じていた。

「そもそも濁流の中に放り込まれている」と考

もっとみる