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頭の中

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生きていて感じたこと考えたこと自分の思考
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過去に縋るための思い出じゃない

過去に縋るための思い出じゃない

ひとつの記事にはならなかった下書きの供養。

湖と海
私は海よりも湖が好きだ。海はずっと見ていると怖い。あまりにも壮大すぎて美しい以上に恐ろしさを感じてしまう。波の音を聞いていても安らぐという感覚はない。のまれてしまうような怖さ、大事な人を失うのではないかという恐れをどうしても拭えない。

果てしないという点では空も同じなのに、空を見上げて怖いと感じることは稀で、解放感や自由を感じることの方が多い

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名前のない関係はさよならも曖昧で

名前のない関係はさよならも曖昧で

「RADの俺色スカイがサブスクで聴けるようになったね」って、ただそれだけを話したい男友達がいる。「CDで入れたからいつでも聴けるんだけど、でもなんかサブスクで聴けるとは思ってなかったよね、ライブ音源なのもいいよね」って話したら、君はきっと「もしも も入ったりして」と冗談を言って笑ってくれたんだろう。

って。

そんなことをぼんやり想像しながら、俺色スカイを聴いて歩き春の陽気にあてられていた。

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ずっと会いたかった

ずっと会いたかった

亡くなった祖母に会った。

おかしなことを言っていると思われるならそれでもいい。でも確かに会えたと確かにそう思える夢だった。ほんとうに夢だったのかな、そんなことを思ってしまうくらいには不思議な体験だった。

夢の中で、大人になった今の私を見て祖母は「大きくなったね」と頭を撫でてくれた。祖母は亡くなる少し前くらいの、当時のままで、相変わらずとてもやさしい顔で笑っていた。

夢の中の私は「なんで、なん

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疲れやすい私が辿りついた快適な暮らし方

疲れやすい私が辿りついた快適な暮らし方

私はいつも、丁寧に暮らしたいわけではなく、健やかな暮らしをしたいだけ。それが丁寧に繋がることもあるかもしれないけれど、丁寧さが先に来てしまうとそうでないときに自分が苦しくなってしまいます。

疲れやすいからこそ生き方を工夫しないと生きていけない。

大事なのは自分が健やかに快適に暮らせることだと思っています。

私が幸せになるための暮らし方、私なりのこだわりや大切にしていることを(かなり長いですが

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愛され方を忘れないで

愛され方を忘れないで

iPhoneの自分用メモから派生し、駄文と化した頭の中を曝け出した生活の断片。すべて私のほんとうの記憶。

生活音を聞くと睡魔に襲われる彼が3月10日に帰ってくると決まった。長いようで短かった。彼と長電話をしたときに付き合いはじめの頃を思い出すね、と言い合った。互いの生活音が電話越しに聞こえたりする感じが懐かしかった。眠りに誘われる。離れて暮らしている時間も悪くなかったな。帰ってくる日は新しいシー

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やってよかったこと、これからやりたいこと

やってよかったこと、これからやりたいこと

昨年やってよかったことだけでなく、今までトータルしてやってきてよかったをまとめつつ、2024年にやりたいことやはじめたいこと、目標を書いておきたいと思います。

自堕落になりはじめたら読み返して自分をハッとさせるための記録でもあります。

やってよかったこと、続けていきたいこと
・NISA、iDeCoなどの資産運用

やらない方が良いという意見や考えもよく飛び交っていますが、わたしはやってきてよか

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26歳、心の育ち盛りにて花開く日はまだ遠く

26歳、心の育ち盛りにて花開く日はまだ遠く

今年最後の記事は、最近のことや、クリスマス、年末年始のこと、今年の振り返りとか、ぎゅっと詰め込んじゃう。なお、当方年が明ける実感は皆無。

恋人と6度目のクリスマス

クリスマスを目前に仕事で緊急事態が起こって、どうなることやらだったけれど、無事夜は恋人とゆっくりおうちクリスマスを楽しんだ。空っぽの体に最初に通すのは大体いつもビールなのだけど、クリスマスだけは別。この日のために二人で選んだとってお

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「かわいくなりたい」という呪いから解放された話

「かわいくなりたい」という呪いから解放された話

学生時代から20代前半まではもうそれはそれは容姿の良さに囚われて「可愛くなりたい」という自分が自分にかけた呪いに半殺しにされていた。

誰かに暴言を吐かれたとか、トラウマになるような悪口を言われたとか、そういう特別ななにかがあったわけではなく、ただ「何もないくせに容姿もこんな醜いのね」と自分をひたすら嫌っていた。

中身に関しても人間として素敵だという認識は到底なかったし「何もない」とひたすら泣い

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異性の友情が成り立つかどうかって

異性の友情が成り立つかどうかって

久しぶりにだいすきだった男友達の夢を見た。一方的に絶縁されてしまってから月日が流れて、ようやく傷が癒えた頃に見た夢はあの頃のように楽しく会話をする私たちだった。

戻りたい、と思うほどもう子供じゃないけれど君から連絡がきたらきっと心から嬉しいと思ってしまう。異性という枠を越えて、人として出会えてよかったと、そう思えた人だから。大人になってからこんな出会いってあるんだねと話せた人だから。

男友達の

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たかが他人されど他人。冷えた心にホットミルク。

たかが他人されど他人。冷えた心にホットミルク。

短い秋が終わり今年も冬がやってた。息を吐くと白くふわっとまう季節が私は嫌いじゃない。茹だる夏よりずっと生きやすい。彼も同じく「待ち望んだ寒い季節だ」とにこにこしている。

そんな寒空の下、足早に目的地へ向かい、冷える外からガラガラと音が鳴る扉を開けてお店の中に入る。背丈の小さなおばあちゃんとすらりと背の高いお姉さんが「いらっしゃい」と笑う。

老舗の和菓子屋さんのショーケースには、パンも並ぶ。

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今の私にほんとうに必要だったもの

今の私にほんとうに必要だったもの

お暇いただきまして
大きな不安を抱えていて、それがひとまず大丈夫だったと不安要素として自分の中から消え去ったとき、「よかった」と安堵したと同時にもぬけの殻になっていた。

自分では平気なつもりだったけれど、体は想像以上に正直で、どれほど自分が不安だったか、怖いと感じていたかを思い知らされた。

不安要素が安堵へ変わった翌日に高熱を出し、ぼうっとした頭で窓の外の青空を見ながら「ああなんかもう、一旦逃

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心に空いた穴を覗けば大輪の花が咲いている

心に空いた穴を覗けば大輪の花が咲いている

友人から電話を受けて私が「はあい」といつものように出た数秒の間の後、友人が私の名前呼んだ。その声が震えていて、泣いていることがわかった。

「大丈夫だよゆっくりでいいよ」と言うと、堰を切ったように泣き出し、ちゃんと話し出せるまでその泣き声が言葉になることはなく私の耳に真っ直ぐ届いた。

家族が亡くなったとか、彼と別れたとか、友達に裏切られたとか、余命宣告されたとか、そういうことじゃなくて、そんなこ

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