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第5章 大好きだったおばあちゃん【6/12】
隣に住んでいたおばあちゃん
父の実家はわたしの家の隣にあった。第1章に登場した跡取り息子である伯父が住んでいた本家のことである。わたしがものごころついた頃には、祖父母と伯父夫婦と、わたしにとってはいとこにあたるその息子2人、という家族構成だったが、わたしが小3の時に伯父が亡くなり、次男が大学進学で家を離れ、その後長男が結婚し、しばらくして子どもが3人生まれ…いつしか3世帯の家族8人が同居するよ
第4章 夫婦仲がいいと子どもにいい影響を与える?【5/12】
親の夫婦仲
わたしの両親は、基本的には仲の良い夫婦だったと思う。過去形になっているのは、父が今から12年前に他界したからだ。病床でわたし達家族に見守られながら父が息絶えた時の母の声かけから、二人きりの時に母が父のことをどう呼んでいたのかを初めて知った。
毎夜、両親の寝室からは二人で長い間何かを話している声が漏れ聞こえてきていた。共働きだったので、わたし達子どものことや職場での出来事などを話す、
第3章 みにくいわたし【4/12】
くせ毛のわたし
わたしの髪は、歳を重ねた今でも硬くて多くてくせ毛である。黒々とした髪をわさわさとたたえて「おぎゃあ」と生まれ出たらしく、母の子どもの頃の写真を見るとふたつに分けたおさげがしめ縄のように太かったり、父と父方の親戚一同がくせ毛だったりするので、これはまちがいなく遺伝だと言える。
幼児のころは毛量は多くてもきれいなストレートだったのだが、小学校2年生くらいからちりちりとした感じのくせ
第2章 さっちゃんはかわいいスカートをはかせてもらえていいな【3/12】
親の都合と好みで決められてしまったわたしの身なり
母はわたしが4歳の時から働き始めたため、私たち子どもは保育所へと預けられていた。当時わたしが住んでいた地域では、就学前の1年間だけ通う幼稚園しかなかったため、その年齢に満たない子どもは全て保育所にて受け入れられていた。
入園した年、あおぐみに入ってすぐに仲良くなったのがさっちゃんだった。
さっちゃんはとてもかわいい女の子で、いつも髪の毛を2つ
第1章 みんな弟が好き【2/12】
確信
ガス炊飯器のアルミ製の丸い外蓋には、その外周に沿って菊の花びらのような模様がパンチングで施されていて、それと弟のミニカーの幅はぴったりだった。それを道に見立ててミニカーを走らせるとタイヤがガタガタと音を立てる。幼いころの弟はそうやって遊ぶのが好きだった。母が目を細めて言う。
「うまいこと見つけたねぇ。」
弟は車が大好きで、母が掃除機をかけ始めると、真っ赤なそれに乗っかってついてまわる。
かけがえのないわたし ~はじめに・もくじ【1/12】
~はじめに
『わたし』は、じゅうぶんすぎるほどのいい大人だ。なのについ最近まで、
自分に自信が持てず、
自分のことが嫌いで、
自分のことを大切にできなくて…
いわゆる『自己肯定感』が低い人間だった。だから、周りの人たちのことも大切にしてこなかった。
その理由としてはさまざまあるのだろうが、育った環境によるところが大きく、それに加えてわたしの生まれ持った性格も原因のひとつなのだと思っている。
ちょうちょがはこんでくれた旅~後編
旅行前日。当日の山形の天気を調べてみると、雨。しかも、激しく降るとのこと。目的地が駅から徒歩圏内にあるとしても、激しい雨が降る中での移動となると、かなりの不便を感じることとなりそうだ。電車や、山形市内の循環バス(ベニちゃんバス)のことも時間をかけて調べたが、結局空港でレンタカーを借りることにした。
いよいよ当日。朝、子どもたちが起きる前の6時すぎに出発。自宅の最寄りの駅から電車に乗ると接続が悪い
ちょうちょがはこんでくれた旅~前編
先日6月7日に山形を日帰り旅行した。何のために行ったのか?私の意思とは別のところでコトが動いたふしがあり、また旅行そのものではなく、その周りで起こったことにもセレンディピティを感じ、今振り返ってみてもちょっと不思議な感じが残るので、それらについて綴ってみたいと思う。
ミナ ペルホネミンと私
このタイトルで5/11にアップしたnoteの記事からすべては始まった。この記事に対するコメント数は現在3
いとこのお姉ちゃん〜大どろぼうホッツェンプロッツ
突然のお別れ2020年12月。バレーボールの練習から帰って家の玄関でスマホをチェックすると、母から不在着信が入っている。いい知らせではないと直感的に確信し、深呼吸してから折り返しの電話を入れる。
「ナオミがね…亡くなったって…」
母の兄の娘、つまり母の姪、私にとってはいとこのお姉ちゃんのことだ。あまりに突然のことで、言葉が出なかった。亡くなったのは9月のことだったらしいが、コロナ禍につき事後報
BOOK CAFE ONAGAWA~後編
2022年1月29日に開催されたBOOK CAFE ONAGAWAのオープニングイベントに参加した記録を4編にまとめました。
前編:女川へ行くまで(ほぼ私の個人的な記録です)*2022/2/13 公開済
中編:オープン記念トーク・昼食・石巻グルメ *2022/2/14 公開済
後編:BOOK CAFE ONAGAWA・おみやげ
番外編:『語り部』による女川ツアー・女川の復興について
(時間をかけ
BOOK CAFE ONAGAWA~中編
2022年1月29日に開催されたBOOK CAFE ONAGAWAのオープニングイベントに参加した記録を4編にまとめました。
前編:女川へ行くまで(ほぼ私の個人的な記録です)*2022/2/13 公開済
中編:オープン記念トーク・昼食・石巻グルメ
後編:BOOK CAFE ONAGAWA・おみやげ
番外編:『語り部』による女川ツアー・女川の復興について
(時間をかけてきちんと調べた上で執筆したい