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チームコーチング

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パートナー、家族、組織等人と人との「間」にある対立、行き違い、コミュニケーション不全等の解消、チームとしての機能回復、向上のためのチームコーチング・コンサルティングを行っています… もっと読む
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#組織開発

話し合いに、ルールを決めることの効果について

話し合いに、ルールを決めることの効果について

今回は、話し合いのルール、DPAについて取り上げてみたいと思います。

風土改革や業務改善などでチームにかかわる際、最初にDPAというチームの話し合いの約束事をつくってもらっています。

DPAとは”Designed Team Alliance”の頭文字をとったものです。
以下のような問いをチームの皆さんに問いかけて、自分たちでルールを
決めてもらっています。

上記の問いに対して、たとえば

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組織開発やチーム作りに取り組もう!と決断できるその分かれ目は?

組織開発やチーム作りに取り組もう!と決断できるその分かれ目は?

独立して、多くの経営者や人事担当者の方に、

「実務に役立つ研修もいいですが、組織開発をやりませんか?」
「チームづくりをやりませんか?」

とお勧めしてまわっています。

というのも、よいチームに所属していると感じていれば、人は自然と「成長したい」、「貢献したい」と思い積極的に学んだり、行動したりするからです。

ただ、組織開発の取り組みは、やってすぐに結果が出るというよりも、継続する中でじわじ

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振り返りのコツは「なぜ」ではなく「何が」そうさせたのかを考える

振り返りのコツは「なぜ」ではなく「何が」そうさせたのかを考える

前回、人はなぜ言っていることと実際にやっていることがズレるのか
ということを取り上げました。

たとえば、
「人は無自覚の偏見を持つものです。」
「皆さん周囲の上司や同僚、部下をすっかり固定化された印象で見ていませんか?」と研修などでお伝えしたとします。

多くの人は、それを聞くと
「確かに自分もそういうところがあるな」
「印象ではなく事実で判断しなければ」

と、自身を振り返り、今後は気をつけよ

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”言っていること”と”実際にやっている”ことの差に気づけないことが人材育成の難しさである

人材育成や組織開発の仕事をしていると、つくづく人が変わるのは難しいと身に沁みます。

「研修なんて意味がないよ」、「どんなに衝撃的な気づきがあっても、
職場に戻ってしばらくしたらすっかり何事もなかったかのように元通りだ」
という批判の声は昔からずっとあります。

現場は忙しく、目の前のことに追われているうちに、思考も行動も、
すっかり元の習慣に戻ってしまうということは仕方のないことです。

これは

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コロナの状況でこそ、本業を磨くことが大事だと思う

コロナの状況でこそ、本業を磨くことが大事だと思う

今年最後のnoteです。年末を迎え、皆様お忙しくされていることと思います。

今年の漢字は「密」だということですが、コロナ対応に追われているうちにあっという間に一年が過ぎたという感想をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

私の知人にスーパーマーケットで販売員をしている20代の女性がいます。
お店はコロナの影響で大きく売り上げが減って苦しい状況にあるようです。

少しでもコストを抑えたいというこ

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あなたが何を言うかではなく、どんな人であるかを見てきた

あなたが何を言うかではなく、どんな人であるかを見てきた

今回は、存在承認とマネジメントについて書いてみたいと思います。

私はこれまで、転職や異動を通じて何人かの上司にお世話になってきました。また、仕事柄、比較的たくさんの経営者の方と接する機会がありました。その意味で、様々なスタイルの社長、マネジャーを見てきた方だと思います。

もちろん、皆さん魅力ある方ばかりなのですが、
時に、「この人についていきたい」と心から思わせてくれるような方に
時々出会って

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助ける側は、助けられる側を「低い位置に置いてはいけない」

助ける側は、助けられる側を「低い位置に置いてはいけない」

今回は、前回少し触れました「人を助けるとはどういうことか」という本について紹介します。

著者はエドガー・シャインという方で組織を扱う人の間では有名な本です。

この本で扱われている、人を助けるというのは、道を教えるということから、会社の中で困っている人のサポートをすること、上司が部下を育成することまで含みます。

私たちが人を助けようとするとき、よかれと思ってやってみても、助けられる側はまったく

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呼び方が関係性に及ぼす影響について

コンサルティングという仕事をしていると、クライアントをどのようなものとして見ているかというのはとても大きな違いを生むのではないかと感じています。

コンサルタントは、その役割上、一般的にクライアントを治療すべき対象として関わりがちではないでしょうか。

依頼の経緯がどのようなものだったかにもよるのかもしれませんが、現状をよくないもの、改善すべきものとする構造が出来上がっています。

依頼する側も、

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大きな船を後ろから見守りつつ、進路を間違えそうになったら、後ろからそっと方向を変える

大きな船を後ろから見守りつつ、進路を間違えそうになったら、後ろからそっと方向を変える

今回は、人の配置、任用について書いてみたいと思います。
私は、今の会社で5年間のうち、3回異動を経験しています。

子会社の立ち上げを2つやったのちに、評価制度設計、販促、マーケティングと1,2年のサイクルで複数のポジションを経験しました。

この異動が私に与えてくれたものは本当に大きなものでした。

振り返ってみると、最初の2つの新規事業では、ビジネスの成功に意気込みすぎて周囲との関係性をうまく

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昨日まではその会社がなくても世の中は何も困らなかったという事実を考えた

昨日まではその会社がなくても世の中は何も困らなかったという事実を考えた

最近、東京である経営者とお話したのですが、その方が、

「私たちの事業は、なぜ存在しているのか」ということを青臭くずっと大事に仕事をしているという話をしてくださり大変印象に残りました。

その会社は10年ほど前に立ち上がったのですが、新たにスタートした会社というものは、起業した日の前日までは、世の中には存在しなかったわけです。

特別なケースを除き、昨日まではその会社がなくても世の中は何も困らなか

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ブラジルワールドカップの予選敗退から組織のパフォーマンスはどうすれば高まるか考えた

ブラジルワールドカップの予選敗退から組織のパフォーマンスはどうすれば高まるか考えた

今回は、ワールドカップを見ながら感じたことについて書いてみたいと思います。

本田、香川、長友といった、これまでにないタレントをそろえ、史上最強との期待も高かったメンバーだっただけに、敗退後、何が問題だったのかの論評が盛んです。

某サッカー解説者が「本当に優勝を目標にするのなら、そこまでにどれだけの距離があるのか真摯に見つめ、分析しなければならない。興行よりも強化を第一に考えなければならない。負

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関係性に対するコーチングについて

関係性に対するコーチングについて

今回のメルマガでは皆様にご報告がございます。

1年ほど前のこのブログで、システムコーチング(ORSC)というものを学んでいると書いたのですが、こちらをこれから一生懸命取り組んで、自分の仕事にしていきたいと考えております。

システムコーチングとは以下のサイトに記載されています。

http://www.crrjapan.co.jp/systemscoaching.html

改めてご説明させてい

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素直さとは、「自分の判断を保留できる」力であり鍛えることのできるスキル

素直さとは、「自分の判断を保留できる」力であり鍛えることのできるスキル

前回は、人は無能レベルまで昇進するという考え方についてご紹介しました。

いかに人の成長を永続的に止めないか。学習し、変わり続ける体質を持ち続けることは個人としても、組織としても重要なテーマではないでしょうか。

私はそれは、気づきを得て、これまでの考えを捨てることができる素直さを持つということだと思います。

人間は素直であると伸びるとよく言われてきました。

新卒採用で企業が学生に求める資質と

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U理論入門を読んで。変革とは思い込みから自由になるプロセスである

U理論入門を読んで。変革とは思い込みから自由になるプロセスである

今回は、皆様に是非知ってもらいたい本をご紹介させてください。

U理論入門(http://p.tl/iYH2

U理論という言葉を聞かれたことはございますでしょうか。

本書の言葉を借りると、U理論とは、変革を実現するための手法やテクニックというより、むしろ変革の原理というべきものであり、どんな方向に舵をきれば変革が生まれやすくなるのかというガイドラインです。

この理論は組織を良くしたり、個人

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