身の回りの介助を要する義母は認知症で、一日のうちでも気分が上がったり下がったりする。 ご機嫌がよろしくない時は「イヤッ」「キライッ」とこちらの介助を拒否。 心の中…
近頃、認知症の義母はよく眠る。 あまり言葉も発せず、話しかけても返事がない。 デイサービスのない日の午後、このまま家の中でウトウトしてるのも良くないな、と思…
認知症の義母と行ったカフェで、年配の女性から話しかけられた。 「うわぁー、ずいぶん久しぶりですねぇ。お元気そうで良かったー。私はSです。覚えてらっしゃらない…
認知症の義母がデイサービスから帰ってきた。 同じマンションに住む方も、施設で生活されているお母様に会いに行かれていて、ちょうど帰って来られた。 「もう、私の…
認知症の義母がデイサービスから帰ってきた。 でも私は、マンションのお友達とまだお話がしたかったので、ロビーで義母を交えながらお友達と続きの話をした。 お友達…
誰にでも、スイッチの入らない日はある。 認知症の義母はなおさら、反応が薄い日が多い。 最近は、なかなか言葉が出てこなくて、上手く会話が噛み合わないことがほと…
認知症の義母を乗せた車椅子を押して、スーパーへ行った。 会計を済ませた商品の袋詰めをしていると、生後半年くらいの赤ちゃんが、同じく袋詰めをしているママの隣に置…
春になり、散歩に出た。 認知症の義母が乗る車椅子を押しながら、琵琶湖畔の遊歩道をゆっくり歩く。 心地よい風を浴びて、義母は静かに犬のぬいぐるみを撫でている。 「日…
認知症の症状が進んでしまった人のことを、「家族や知り合いのこともわからない状態」という言い方をしてきた。 けれど、それは間違っている。 家族や知り合いのこと…
同居している認知症の義母が誕生日を迎え、義母のお友達が、お祝いのメールを送ってくださった。 義母は、なかなか言葉が出てこなかったり、言いたいことと違う言葉が出…
同居する認知症の義母の好物はスイカだ。 私はそれを知っている。 義母はもう、自分で食べることができないため、介助して、スイカを一切れずつ食べさせるよりは、ミキサ…
認知症の義母は、状況が理解できないときや、混乱したとき、「アホ」と言う。 今朝も、‘朝だから着替える’ という行為にピンとこず、軽く混乱していた。 「あんたはア…
気が付けば、認知症の義母につけたマスクがずれている。 マスクの形を変えたらずれにくくなるのじゃないかな? デイサービスのお迎えに来てくださった介護士さんに、 「い…
認知症の義母との会話が成り立たない。 義母「ここをこうして、折ってええか?」 私「うん、えーっと、何を折るの?」 義母「それは…、言われへん。」 私「そうか、ええん…
このところ、暑かったり涼しかったりで、認知症の義母に着せる、衣服の調整が難しい。 「暑い」や「寒い」は自分で言えるものの、すっかり汗だくになってからだったり、手…
ムツコ
2021年3月7日 23:21
身の回りの介助を要する義母は認知症で、一日のうちでも気分が上がったり下がったりする。ご機嫌がよろしくない時は「イヤッ」「キライッ」とこちらの介助を拒否。心の中で(ハイハイ、お嬢様~)と言いながら執事になりきる私。ある日、「銀行に行ってからスーパーで買い物しようね」と車椅子を押して玄関まで出たところで、義母が、「馬車は来ないの?」心の声を漏らしたつもりはないのに、お嬢様になりきる義母。
2023年8月2日 07:14
近頃、認知症の義母はよく眠る。 あまり言葉も発せず、話しかけても返事がない。 デイサービスのない日の午後、このまま家の中でウトウトしてるのも良くないな、と思い、マンションのロビーに出た。 大きなガラス越しに、外の景色を眺めながらジュースを飲んだ。 けれど、数口飲むと、義母は再び眠ってしまった。 家にいても外に出ても同じやったなーと、ちょっとガッカリしながら、でも、義母の主治医は、「身体
2023年7月13日 22:30
認知症の義母と行ったカフェで、年配の女性から話しかけられた。 「うわぁー、ずいぶん久しぶりですねぇ。お元気そうで良かったー。私はSです。覚えてらっしゃらないかしら?ここでよくお話してたのよ。入院されたことは聞いていたけれど、それ以降お会いしてなかったから、どうされているか案じていたの。あー、会えて嬉しいわぁ。」 義母がまだ認知症症状が軽く、歩行器を利用して自分で動けていた頃の知り合いらし
2023年7月7日 21:24
認知症の義母がデイサービスから帰ってきた。 同じマンションに住む方も、施設で生活されているお母様に会いに行かれていて、ちょうど帰って来られた。 「もう、私のことなんかわからないのよ。」と少しくたびれたご様子だった。 私は義母の傍にいる経験上、「そんなことないですよ、わかっていても、こちらにわかるような反応ができないだけですよ。」と言った。 「そうかなあ?まあ、いいや、生きていてさえくれた
2023年6月10日 01:08
認知症の義母がデイサービスから帰ってきた。 でも私は、マンションのお友達とまだお話がしたかったので、ロビーで義母を交えながらお友達と続きの話をした。 お友達は介護経験者で、義母にも優しく話しかけてくれている。 義母もニコニコしている。 けれども、話を終えて自宅へ戻ると、義母の表情は曇っていて、私に「アホ」と言った。 やっばりデイサービス帰りだから疲れていたのだ。ただ、マンションのお友
2023年5月16日 14:26
誰にでも、スイッチの入らない日はある。 認知症の義母はなおさら、反応が薄い日が多い。 最近は、なかなか言葉が出てこなくて、上手く会話が噛み合わないことがほとんどである。 今朝の義母も、話しかけても上の空。エレベーターに乗り合わせた、とんがり帽子を被った5歳くらいの可愛いらしい男の子に対しても無反応。以前の義母なら、絶対に話しかけていただろうに。まるで義母の精神だけ、異次元空間にあるよ
2023年4月25日 01:15
認知症の義母を乗せた車椅子を押して、スーパーへ行った。 会計を済ませた商品の袋詰めをしていると、生後半年くらいの赤ちゃんが、同じく袋詰めをしているママの隣に置かれたベビーカーの中で泣いている。小さな手をギュッと握って、力一杯泣いている様子は、可愛いらしくて目尻が下がる。 義母は、以前20年ほど産婦人科医院で働いていたこともあるし、赤ちゃんが大好きだ。久しぶりに可愛い赤ちゃんを見たら元気が出るだ
2023年4月11日 01:10
春になり、散歩に出た。認知症の義母が乗る車椅子を押しながら、琵琶湖畔の遊歩道をゆっくり歩く。心地よい風を浴びて、義母は静かに犬のぬいぐるみを撫でている。「日向ぼっこですか?」不意に、紳士から声がかかった。「私の母親は1月に逝ってしまいましてね。施設に入っていたから、コロナのせいでなかなか会えませんでした。私も母を連れ出して、こんな所を散歩させてやりたかったな、と見てて思いました。」とその紳
2022年10月26日 19:21
認知症の症状が進んでしまった人のことを、「家族や知り合いのこともわからない状態」という言い方をしてきた。 けれど、それは間違っている。 家族や知り合いのことがわからないのかどうかは、本人にしかわからない。わかっていも、他者から見て、わかっているような反応ができないだけなのかもしれない。「家族や知り合いに会っても、それらしき反応ができなくなった状態」と表現するのが、きっと正しい。 認知
2022年9月11日 21:56
同居している認知症の義母が誕生日を迎え、義母のお友達が、お祝いのメールを送ってくださった。 義母は、なかなか言葉が出てこなかったり、言いたいことと違う言葉が出たりするけれど、電話しても構わないか、と尋ねた。すると、義母よりも若いそのお友達は、「私も言いたい言葉が出てこなくて焦るばかり。おかあさんも私も、弾丸トークするタイプなので、もう一生分を喋り終えたのかもしれないね。」と返答された。私
2022年8月19日 23:21
同居する認知症の義母の好物はスイカだ。私はそれを知っている。義母はもう、自分で食べることができないため、介助して、スイカを一切れずつ食べさせるよりは、ミキサーでガーッと潰して、コップで飲ませるほうが、たくさん早く摂れる。なにより、スイカは水分補給にも最強だ。今日の夕食後のデザートもスイカジュースにした。ちょっと口をつけて、「美味しい」と義母は言い、半分までゴクゴク飲んだ。「美味しい
2022年8月9日 22:21
認知症の義母は、状況が理解できないときや、混乱したとき、「アホ」と言う。今朝も、‘朝だから着替える’ という行為にピンとこず、軽く混乱していた。「あんたはアホや。何にもわかってないやないの!」と繰り返し、「仏さんがあんたのことを笑てはるわ!」と言った。「えっ~!? 仏さん笑かしたん?私、アホでよかったわぁー。」と私はアホの舞を舞ってみた。私が喜ぶので不安になった義母が、「ほんなら私
2022年8月3日 00:32
気が付けば、認知症の義母につけたマスクがずれている。マスクの形を変えたらずれにくくなるのじゃないかな?デイサービスのお迎えに来てくださった介護士さんに、「いつもマスクがずれて、鼻が見えてるでしょう?この立体型マスクにしたほうが良いと思うんですよぉ。」とドヤ顔で言った。すると、「鼻が見えるとかの問題ちゃいますよ。いつもねぇ、指に引っ掛けてうまーく外してクルクル回してはるんですよぉ。」と、
2022年7月28日 22:45
認知症の義母との会話が成り立たない。義母「ここをこうして、折ってええか?」私「うん、えーっと、何を折るの?」義母「それは…、言われへん。」私「そうか、ええんとちゃうか? 知らけんど。」という具合だ。それが先日、居住しているマンションのロビーで出会った、義母の同世代の女性に「私な、美容室行ってきてん。」と話しかけられると、「ええやん。似合ってるやん。」と答えている。更に、「お宅
2022年7月19日 12:00
認知症の義母は上手く力めず、排便に時間がかかる。「もう、早く出てって言うて。」と言うので、「早く出てきてくださーい。お願いしまーす。」と義母のお尻に向かって叫ぶ。マンガみたいな朝。
2022年6月11日 21:21
このところ、暑かったり涼しかったりで、認知症の義母に着せる、衣服の調整が難しい。「暑い」や「寒い」は自分で言えるものの、すっかり汗だくになってからだったり、手足が冷えきってしまってから言うので、慌てることがある。昨晩も、掛け布団をしっかり被ったままで、暑かったのだろう。うっすら汗をかいていた。それで、寝起きが悪かったのだ。「起こし方が悪い!」と怒っていた。「ここで働いている人は何歳く