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ハーズバーグの動機づけ・衛生理論ってサービス設計時にも大事という話

ハーズバーグの動機づけ・衛生理論ってサービス設計時にも大事という話

みなさん、フレデリック・ハーズバーグさんはご存知ですか?
人のやる気やモチベーションは、「動機付け要因」と「衛生要因」からなる二要因理論を世に広めた方です。

もう少し補足させていただくと、仕事において『満足』を招く要素と『不満足』を招く要素が異なります。

僕たちの頭の中には、不満 ⇔ 満足 のように考えがちですが、正確には、

不満がある ⇔ 不満がない
満足していない ⇔ 満足している

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ターゲット(お客さま像)は絞るの?広げるの?〜両方からファンを増やそう〜

ターゲット(お客さま像)は絞るの?広げるの?〜両方からファンを増やそう〜


ターゲットは絞るの?広げちゃだめなの?ある商品を販売するときには、
それを買っていく人はどんな人かを考えます。
これを「ターゲット」といいます。
また、ターゲットの具体的なライフスタイルを
「ターゲットイメージ」といいます。

「ターゲット」は、その商品を必要としているわけですが
似た商品というのは、世の中に溢れるほどありますから、
単にそこから選んでもらえるかどうかは運次第です。

溢れる商品

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ターゲットとデザインの話

ターゲットとデザインの話

情緒的な価値を定義する上で感情表現の因数分解が有効になると記しましたが、もう一つ定義しなければならない事があります。記述が前後してしまいましたが「ターゲット」のお話しです。

価値観でターゲティング現在では、市場調査の手法が多様化したことや低コスト化によりターゲット分析が容易になりました。ところがまだまだ性、年齢、年収などデモグラフィック中心のターゲット情報を元に企画を行うケースに出会います。もち

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情報伝達の仕組み

情報伝達の仕組み

前回、 製品キャラクターの再現をデザインで行うという事についてさわりを記しましたが、デザインの話から少し上流のコンセプトについて整理してみたいと思います。

「製品コンセプト」のフォーマットは検索してみると様々なものが存在する様ですが、コンセプトの中核となるのは製品の価値構造を規定することとして共通しているようです。製品の価値構造って何よ?と思われた方に向けて説明すると、製品はターゲットが望む(で

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[ 総まとめ ] オファリングモデルを活かした事業運営(1/5)

■ オファリングモデルは単なるセット販売ではない

オファリングモデルの説明をすると「うちでも似たようなことはやっています」という反応が返ってくることがある。詳しく聞くと、そこには「オファリングモデル≒セット販売」という勘違いがあった。
はっきりと言っておこう。オファリングモデルは単なるセット販売ではない。

セット販売とは、これまでバラバラで販売していたものをひとまとめのセットにしたに過ぎない。

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不用意な組織づくりは組織間に「壁」をつくる 最終的に大切なのは、縄張りを越えて考え行動する人材だ

戦略をいかにして実行に移すかを考える過程で、組織内外に必要な機能や機能間の依存関係が浮かび上がってきます。これらの機能を実現するには、組織体制や制度・ルールの見直しが欠かせません。
つまり、まずは戦略を実行に移すための機能を明らかにし、次にこれらの機能を実現するための組織体制や制度・ルールを考える、これが正しい順番です。
ところが、日本企業の多くがこの順番を守っていません。やるべきこと(=必要な機

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言語化しづらい情緒的な表現

言語化しづらい情緒的な表現

製品の価値は、「エッセンス・ベネフィット・スペック」と3つの構造で成り立っており、それぞれに役割があります。そしてその価値構造によってデザインを行わなければなりません。ではデザインを行うに必要十分な情報をどのようにして用意すれば良いかという点にフォーカスして説明してみましょう。

曖昧さが生む不幸製品価値構造をデザインで形に置き換えて再現する為には、製品価値構造の中身が必要十分な情報で満たされてい

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「模倣」をしそうになった時に考えるべきこと

「模倣」をしそうになった時に考えるべきこと

コンサルティングの仕事をする際に、できるだけ事例を多く挙げるように心がけています。

理論だけを話しても相手はなかなかイメージできないものですが、具体的な事例があると頭の中で像が浮かびあがり理解しやすくなるからです。

しかし、時々、世の中にある成功事例をご紹介すると、「うちも同じことをすればいいんですか?」とおっしゃる方がいます。

そんな時、もちろん自分の説明不足を反省するのですが、同時に「こ

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大学生がゼロから商品開発をした話

大学生がゼロから商品開発をした話

はじめまして、FumiLay代表の水野です。

最近学生起業家が増えていますが、「実際どうなの?」と感じている方も多いはず。今回は、僕のプロダクト開発を通して、学生ながら起業/プロダクト開発のリアルをお伝えいたします。

自己紹介僕は大学3年生の時に枕ブランドFumiLayを立ち上げ、全くのゼロ状態から商品開発~生産・販売まで行ってきました。
何を作ったかというとモノは電車やバスの窓ガラスにくっつ

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デザインとプロダクトライフサイクル

デザインとプロダクトライフサイクル

製品が市場に投入され衰退するまでのサイクルと利益回収との関係を表すプロダクトライフサイクル(以降PLC)。利益のお話しは他に譲るとしてデザインに関わるお話しを綴りたいと思います。

プロダクトライフサイクルPLCには「導入→成長→成熟→衰退」という段階があります。導入期に投入されるイノベーティブなプロダクトには、さほどデザインは重要ではありません。

理由は簡単で、「出来ないことができる様になった

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デザインは情報を伝達するもの

デザインは情報を伝達するもの

皆さんは一人の生活者として何かを選択する際にどのような基準で選んでいるのでしょう?生活者は、自分に関係がありそうなコトに反応します。好きなもの、楽しそうなこと、便利そうなもの、等々。しかしそういったモノは多かれ少なかれ競合となるモノが生活者の身の回りを取り囲んでいます。そんな中で貴方は何かを選んでいると思うのですが、そこには何らかの理由があり、その理由と製品のメッセージが重なっているからこその選択

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イノベーションとデザイン

イノベーションとデザイン

前回のnote(持続的イノベーションと破壊的イノベーション)では、
「持続的イノベーション」による過度な付加価値変調の開発競争によって生活者はモノの価値を再考する様になり、その後ローエンド型や新市場形成型の破壊的イノベーションが起こった。という事について綴りましたが、今回のnoteでは、これらのイノベーションの背景には考え方の変革が必要とされていたと言う趣旨で綴ってみます。

そもそも、付加価値偏

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