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小説「女三四郎と呼ばれた巡査」1
はじめに
この小説は、現代でも何かと女性が生きるのが難しい時代において、何とか「意地と根性」を見せて生き抜いていく一人の若い女性である花菜を通じて、歯を食いしばった戦いを同じ女性の中に見出すことで、少しでも女性として励みや自信を見出していただければ幸いです。
1 令和の時代に「女姿三四郎」登場か
彼女の名前は、須賀田花菜。大卒で二十二歳。一昨年大阪の泉南郡のりんくうにある警察学校に入校し
童話「約束」〜将来大人になるあなたへ
6 あとがき
いろいろ不思議な話をあなたにした分けですが、この間息子が彼の今住んでいる家からひょっこり現れて、手土産みたいな物を置いていったそうです。
母は今年九十六歳になるんですが、頂いた物は一度仏壇に供えたりします。もう一つの物は私の姉(彼の伯母)宛てでした。それは自分がこの家で十年住んでいたこと、その時に世話になった人へのお礼の印ということでした。何だか水臭い話と思う程ですが、これは
SF短編小説「オール・マイティなカード所有者」5️⃣
ピンク・ダイヤモンド鉱石の採掘と夢のような話
ヘリの操縦は女性だった。オーストラリア生まれの長身の三十代の女性で、耳にはシャネルのイヤリングをして、髪を後ろに結びポニーテールにしていたが、胸のあたりまで長いと想像した。操縦はそこそこ経験を持っているとのことだった。ただどういうこともこの地では起こり得るわけで、彼女の隣には副操縦士として、これまで我々をジェットで日本から運んでくれたパイロットの安
SF短編小説「オール・マイティなカード所有者」2️⃣
2 人間の言葉が解る犬
ここで僕の彼女に登場してもらおうと思う。彼女の名前は、柳田宇沙子。きっとウサギの化身じゃないかと思っている。前世はウサギだったと思う、きっと。別にぴょんぴょん跳ねるとかいうんじゃないけれど、仕草がウサギなのだ。実際には高校生の時にはハードルで全国大会で上位の成績を取っている。だからか僕よりも脚が長いし背も高い。それにとても可愛い。惚気るなって?確かににそうだけど、彼女