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戯言

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日々のこと、思い付いたことを書いてます。 責任のないことばかり書くので戯言です。
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坊さん、棒を落とす。

坊さん、棒を落とす。

義実家の法事に参加してきた。

法事というものには人生で何度か参加しているので、なんとなくどういったものかは知っている。
しかし今までは自分の親族で、しかもまだ未熟な子ども扱いだった為、大人になり、しかも気遣いながら参加するのは初めてだった。

そういう気持ちがあるのと、未だに義実家へ行く時は気合いが入ってしまうということもあって、朝早く新幹線に乗る時、私は少しピリピリしていた。

ピリピリしてる

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友達がいる、というだけで最近は本当に嬉しく思える

友達がいる、というだけで最近は本当に嬉しく思える

ここ最近、友達についてよく考える。

もっと友達が欲しいな。と強く思うし、反面、大人になって友達を増やすことがとても難しいことだとも思う。
そもそも大人というものは、例え友達が新しく出来たとしても、どちらかの環境が変わってしまえば会う機会が減ったり、物理的に会えなくなってしまったりする。
生まれた時からずーっと聴き続けている「と・も・だ・ち」という響きが、こんなに難しく悩む必要性のあるものだとは随

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生きた心地がする

生きた心地がする

もう今は大きな病気じゃ無いだろうと言われているので安心して読んで欲しいが、
最近身体に不調があって病院に通っていた。

今日は命について、主観的な話をする。
なんとなく覚えておかなければいけない気がしたからである。

最初に症状が出たのは12月頭くらいのことである。ネットで調べたら「原因不明でなんとも無いものか、もしくは癌」という
あまりにもdead or arrive すぎる結果しか出て来なかっ

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狭い世間でもすれ違わない人たち

狭い世間でもすれ違わない人たち

私の自転車はボロボロである。
まず左のブレーキをかけると錆が付いたような甲高い音が町中に響く。
驚くことに、買った当初からそうなのだ。
不良品かと思って店に持って行ったら、「安い自転車はそうなんですよね」と言われた。
そういえば私の自転車は安い。
なにせ店中で一番安い自転車を買ったからだ。
そんなボロボロの自転車を、私はかれこれ6年程愛用している。

そんなボロボロの自転車は絶妙にダサくて、
ボデ

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長生きしてね、おばあちゃん

長生きしてね、おばあちゃん

珍しく長めの休暇を取って、四年ぶりに祖母の家へ遊びに来ている。
ウイルスが流行り出してから、祖母に移しては後悔するという不安でなかなか出向けなかったのだが、最近祖母がちょっとした病気をしたことや、漸く普段の生活が戻り祖母もいろんな人と会い始めたというので、注意を払って行くことにしたのだ。

私はかなりのおばあちゃんっ子である。
小学生の頃は夏休み中祖母の家に居て、帰る時は随分と駄々を捏ねた。
まる

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夏の思い出とbarのマスター

夏の思い出とbarのマスター

去年の夏頃、友達に誘われて人生で初めて本格的なバーに行ったことがある。
なにしろ友達はInstagramから見つけて来た店だということで、メニューを見ても如何にもInstagram出身っぽい映えたドリンクばかりだった。
お洒落なグラスに3色程の水がグラデーションになったものや、スイカそのものに酒が入っているような、なんとも素敵なドリンクばかりで、私たちは高揚感に包まれた。

そもそも『本格的なバー

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優しい先輩になりたい

優しい先輩になりたい

特に何かあったわけでは無いけど、
なんとなく書きたい夜がある。

「性善説」と「性悪説」という言葉。
この例え話に、最近苦しまされている。

これを初対面(関係の浅い人)に対して
性善説の場合→最初から良い人に違いないと思って接する
性悪説の場合→もしかして悪い人かもしれないと思って接する

と例えることがあるが、
私の他者に対する考え方は、残念ながら後者なのだと思う。

もう少し前、私はとても人

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本当は、競う相手なんて居ないのかもしれない

本当は、競う相手なんて居ないのかもしれない

学生時代、
(と言っても私は高校が帰宅部で「社会」という概念を身につける機会が遅かったため大学時代になるのだが、)
私は多分後輩よりも先輩との方が接しやすかったように思う。
この場合はあくまでも接しやすかった、という広義であって、仲の良い後輩は勿論今でも居る。

先輩という存在は、自分の詰めの甘い部分もなんとなくボカしてくれるし、いかんせん文化系でズブズブのぬるま湯に浸かり続けていた私にとって、「

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まさかアマゾンで噛まれるなんて、誰も思っていなかった。

まさかアマゾンで噛まれるなんて、誰も思っていなかった。

今年に入ってから数ヶ月経ったある日のことである。
1年間の功績を労うということで、会社全体での慰労会が行われた。

入社して2年くらいだったら大きな飲み会に楽しさを見出せなかったが、
今回は居酒屋ではなく会場を貸し切るということだし、
何より社会人歴が多くなるにつれて知っている社員も増える。
コロナ禍以降初めての催しだったので、私はその飲み会に参加することに決めた。

最初、どれくらいの人が来るか

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大人だから、友達と写真を撮った。

大人だから、友達と写真を撮った。

先日、海外に留学中の友人が一時帰国するということで、
私たちは大阪へ集結した。

私たち、というのは【海外・大阪・愛知】と見事に散って暮らしている3人のことで、大学1年生からの友達だ。かれこれ10年の付き合いになる。
私たち、はあの頃の名残りのまま「ひろし」という名前のグループLINEで、今もずっと連絡を取り合っている。
このエッセイでは友人2人の名前を、YとMとする。

社会人になると住む場所は

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テキトゥー・ナ・カルボナーラ

テキトゥー・ナ・カルボナーラ

チーズと牛乳が余っていたので、カルボナーラを作ることにした。

「カルボナーラを作る」と、さも小慣れた感じで言ったものの、レトルトを使わずにカルボナーラを作るのは人生で初めてのことである。

チーズはともかく、私は牛乳を単品で飲むことが出来ない。
だから、普段料理で使うときは多少コスパが悪くても使い切れる小さなパック牛乳を買うのだが、今回は4人前のグラタンを一気に作りたかったので仕方がなかった。

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ライブがあまりにも良かったのでオススメする

ライブがあまりにも良かったのでオススメする

最高のライブに出会ってしまった。
正確には直接見に行くことができなかった為、最高の『ライブ配信』である。
しかし、ライブ配信ということは、裏を返すと今からオススメしてもまだ見ることが出来るということでもある。
だから私は一刻も早く、このライブをオススメしなければならない。

先に言うと、そのライブとは
東京03 FROLIC A HOLIC feat.creepynuts
の【なんと括っていいか、

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尖ったウサギ

尖ったウサギ

昔、自分の顔がどんな動物に似ているか診断するサイトがあって、パグだったことがある。
あれがチワワやトイプードルなら、私はもっと純粋に喜んでいた。
パグって可愛いけど、「ぶすかわ」的路線の可愛さである。
しかもちょっと的を得ていた。それが悔しかった。

今回は顔ではなく、性格診断の話である。

みなさん、『16マニア診断』というサイトはご存知だろうか。

16タイプの性格を動物に当てはめて診断するサ

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好きな人に美味しいものを食べさせてあげたいな

好きな人に美味しいものを食べさせてあげたいな

亡くなった人を人生で初めて見たのは、多分2歳か3歳のときだったと思う。

随分と幼いときだったので断片的なことしか覚えていないが、曽祖母の葬式だった。
時間がゆっくり流れていたような、普段は起きていない夜の時間帯だった気がするので、恐らく通夜だったのだろう。
母か祖母が私を抱き抱え、棺の中で眠っている曽祖母を見せながら「ひいばあちゃん、ねんねしてるからね」と言った。
「ねんね」とはおやすみしている

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