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swimmer―mi
2019年6月23日 13:37
宇宙が誕生してから100億年以上が経過したある日のことでした。どこからともなく流れてくる通信が全宇宙を包みました。我々は、この悠久の流れの中で、ついに完成の日を迎えた。みなみな、大変にご苦労であった。この完成を祝して、1つの惑星が誕生した。ここを我々の記念館とする。我々のこの素晴らしい功績をこの惑星に託す。いずれ、みなの協力が必要になるであろう。我々はこの惑星を見て
2019年3月26日 22:48
歪みのなかで、揺れて、揺れて、揺れて、揺れて、揺れて。今日の空は、とても良い色合いです。良い色合いですか。へー。そうです。とても良い色合いです。このまま黒くなることも、白くなることもできる、とても中途半端な、まるできみの心のような空色じゃないの。んんん。たしかに。そうなら、たしかに良い色合いなのかも。いったり、きたり。いなくなって、また戻って。いったまま、戻らない
2019年3月18日 17:05
《赤》きみがぼくの手をひっぱって愉しそうに駆けるからかかとを踏んだままのスニーカーがそのまま麗らかな光の世界へ飛んでいきそうで「さて、どこでしょうかっ?」天真爛漫を開花させた満面の笑みでいつもぼくを真っ直ぐみつめる「なに?なにが?」「この白木蓮の中に1つだけお花じゃないものが、かくれんぼしてます。さて、どこでしょうかっ?」見上げると、純真無垢な純白たちが眩しい青空に輝きわた
2019年3月12日 02:57
「ほらほら、ごらんなさいよ。」天女のひとりが足をくずしながらそう言いつつ、下界を指さしました。薄紫の雲は、駆けよった幾人の天女たちで溢れていて、凛と佇む梅花の眼福にみなが微笑み合い、風が纏った紅い芳しさが、天女たちの歌声をさらに悦ばせました。智の梅花、咲き乱れるは、百花斉放。麗の今日、待ちわび続け、はや幾年。此方に咲くは、天花乱墜、智の扇。解語之花よ、錦上添花の、満願成就。
2019年3月10日 22:43
私は、ただひっそりと、風に揺られて、垂れるだけ。私は、ただどっしりと、風を感じて、構えるだけ。私は、現れては、また消える。私は、消えることなく、ただここに。点滅する私と、点滅しない私が、 同時に存在しているだけ。それは、あなたが、私たちを見つける限り、永遠に永遠に永遠に永遠に。 #note #ポエム #藤 #藤の花 #富士山 #富士 #日本 #詩
2019年3月4日 16:06
みるく色の雲と優しい水色の空がいちごみるくの花のおやつを食べたくて。いちばん近いあたしのことを見てはうらめしそうに流れてく。どうだ!きみたちには、食べられまい!しあわせの春の甘いあまーい味。いただきまあす!をひとりじめ。にんまり時間をひとりじめ。 #春 #空 #桜 #青空 #短編 #詩 #ポエム #幻想 #ファンタジー #しあわせ #幸福 #写真 #
2019年2月19日 09:28
信じこんだ嘘が、真実になる。この瞬間の繰り返しで、日常は成り立っている。そんなことはもうみんなわかりきっているから、どんな嘘を真実にしようかと、嘘が並べられたデパートでお買い物。嘘が真実になる。じゃあ、真実は売られていないの?真実は売られていない。真実は創り出すものだから。真の実になる瞬間のことだから。それが、人間という果実。それぞれ違った人間という果実
2019年2月17日 03:06
ある夜のことでした。そうくんはお母さんと夜空を眺めていました。お母さんは言いました。「今日のお月さまはとっても綺麗だね。ほら、あの雲をみてごらん。なんだか龍のようだね。」「うん。お月さまの光があたって虹色のドラゴンみたいだ!」そうくんは、嬉しそうに言いました。その夜、そうくんは暖かいお布団で眠りにつきました。そして、夢をみました。…えーん。えーん。あれれ?誰
2019年2月15日 03:00
不思議なものですね、あなたさまがそのようにお思いになるなんて。いつもなら、それでもまた繰り返し繰り返し、その光る銀の糸をたらしておやりになるのでしょう?ほら、御覧くださいませ。潸潸たるあのこもごも蠢く光景を。わたくしに至っては、そのようなお立場ではまず御座いませんから、これでもめっぽう困惑しているのですよ。いえ、あなたさまがそのようにお思いになることは、少しも可笑しいことでは御座いません
2019年1月12日 05:05
目の前を覆うように垂れ下がる一面の蔓には、ところどころ美しい紫色の小さな花が咲いていた。雨粒の雫が、葉をつたいつたい、繋がりながらも、静かにしたたりおちていた。この先へは、進ませない。かつて、そう結界が張られていたのだろう。私は、持っていた大剣を差し出し、たくさんの蔓を傷付けないようにソッと右に寄せた。中をのぞいて、息を飲んだ。まるで別世界のまるい空気とはじける色彩たちが、