笠原直人(Naoton)

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記事一覧

漢字で感じる人間学74(青・生命の源の色)

漢字の「青」を取り上げてみます。 字源ではこんな感じ。上は「生きる」の「生」がもとになっています。下の方は「井戸」の「井」で、澄み切った水源の様な意味を現します…

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漢字で感じる人間学73(死・壮大な永遠の変容)

私はどう生きるか? を問う2つの観点がありました。 ①「私とは何か」を問い続けること。 ②「死」を忘れないこと。 このうちの②「死」についてみていきます。 「死…

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漢字で感じる人間学72(他・他者とは?)

前回、「もともと自分が見ているものはすべて私の反応」ということをお伝えしましたが、それでも、自分とは明確に異なる(様に感じられる)他者が周りにいる様に感じられます…

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漢字で感じる人間学71(私・私とは何か?)

古今東西の様々な哲学や思想がありますが、それを「私はどう生きるか?」という生き方論に適用しようとすると、結局は以下の2つの問いに集約される様に思われます。 ①「…

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漢字で感じる人間学70(軆・人類の明るい未来としての「からだ」)

前回の続き。身が豊かで「軆」(からだ)です。 近年のAIの進歩、発展は目覚ましいものがあり、人間がやっている知的労働のかなりの部分がAIに置き換わるとも言われています…

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漢字で感じる人間学69(軆・身の豊かさとしてのからだ)

「からだ」は普通、「体」もしくは「身」と「体」で「身体」と書きますが、他にも「體」(体の旧字体)とか、「躰」とか「腔」という様にも書きます。 今回は「軆」でみてい…

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漢字で感じる人間学68(神・いま生きていることの不思議)

「神」シリーズ。前回に引き続いて、宇宙で一番の神秘をみていきます。 前回は、この宇宙に地球という星が存在していることの不思議さをみていきました。 地球という星は…

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漢字で感じる人間学67(神・宇宙で一番の神秘とは)

古今東西、色んな「神秘」と呼ばれるものがありますが、でも、この宇宙で一番神秘だと思われることがあります。何でしょうか? それは「今、生きていること」そのものです…

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漢字で感じる人間学66(神ってるパフォーマンス・静寂の力)

神ってるパフォーマンスについて、もう少し書いてみます。 自分の中に「静寂」を持てるかどうか。これもとても重要なポイントになります。 波一つない静かな湖面には周り…

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漢字で感じる人間学65(神と仏・神ってるパフォーマンスとは?)

「神ってるパフォーマンス」とか「神がかり」みたいなことができる人がいます。誰もが憧れるようなスーパーパフォーマンスってどうやったらできるのでしょうか? これには…

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漢字で感じる人間学64(神と仏・ほとけは「ほどける」)

「神」は外界にある自然現象がモチーフになっていました。一方で「仏」はどうかというと、その語源は「ほどける」からです。「様々な問題をほどいていく人」みたいに、原点…

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漢字で感じる人間学63(神と仏・和で共存できる日本)

日本では、新年に神社で初詣、お盆にはお墓にお参り、年末にはクリスマスでキリストの誕生を祝うことが普通に行われていて、そこに違和感を抱く人は殆どいないと思います。…

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漢字で感じる人間学62(神と仏・神をことばからみる)

「神仏」という言葉にあるように、「神」と「仏」は同じ人を超えた超越的な存在を現すものとして使われますが、では「神」と「仏」はどう違うのか? 「神の様な人」と「仏…

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漢字で感じる人間学61(伸・のびやかさが人の本来の姿)

「伸びる」の「伸」はにんべん「人」に「申」と書きます。 この「申」がもともと「神」を現す文字でした。稲妻が斜めに光を発しながら通っていく様子を現したものがそもそ…

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漢字で感じる人間学60(凸と凹・でこぼこだからこそ人は素晴らしい)

凸(トツ)と凹(オウ)。この2つは常用漢字表にも載っている立派な漢字です。単独では音読みしかないのですが、凸凹と2つ重なったときに「でこぼこ」という訓読みがあります…

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漢字で感じる人間学59(個・代替不可能な人間)

「個人」の「個」は「人」に「固」。人間は、意識では境界なくつながっていますが、肉体をもってまとまっている状態を現したのが「固」です。この地球上で物質としての肉体…

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漢字で感じる人間学74(青・生命の源の色)

漢字で感じる人間学74(青・生命の源の色)

漢字の「青」を取り上げてみます。

字源ではこんな感じ。上は「生きる」の「生」がもとになっています。下の方は「井戸」の「井」で、澄み切った水源の様な意味を現します。

「生」はもともと草木が成長する姿です。それに澄み切った水源が加わることで、「生命の源」の様なイメージを現します。

実際に青は生命の源の色でもあります。生命を生み出した海もその上に広がる空も、もともとの色は青。色んな波長が混ざってい

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漢字で感じる人間学73(死・壮大な永遠の変容)

漢字で感じる人間学73(死・壮大な永遠の変容)

私はどう生きるか? を問う2つの観点がありました。

①「私とは何か」を問い続けること。
②「死」を忘れないこと。

このうちの②「死」についてみていきます。

「死」の字源ですが、左側の「歹」は「ガツ」と読み、死者の胸から上の残骨の形。右側の「匕」はカタカナのヒと同じ形ですが「人」を現します。人が死んだ後で残された骨を弔うかたちです。

矢作直樹さんの「人は死なない」とか田坂広志さんの「死は存在

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漢字で感じる人間学72(他・他者とは?)

漢字で感じる人間学72(他・他者とは?)

前回、「もともと自分が見ているものはすべて私の反応」ということをお伝えしましたが、それでも、自分とは明確に異なる(様に感じられる)他者が周りにいる様に感じられます。これをもう少しみていきます。

はじめに漢字「他」の字源から。

「他」の「也」ですが、頭の大きな蛇のかたちです。人と蛇で「他」。旧約聖書でも神から生み出されたアダムとイブに知恵の実を食べさせて知恵を付けさせ、楽園から追放されるきっかけ

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漢字で感じる人間学71(私・私とは何か?)

漢字で感じる人間学71(私・私とは何か?)

古今東西の様々な哲学や思想がありますが、それを「私はどう生きるか?」という生き方論に適用しようとすると、結局は以下の2つの問いに集約される様に思われます。

①「私とは何か」を問い続けること。
②「死」を忘れないこと。

どちらも、どこまで行っても終わりがないような、深い世界に入っていくテーマですが、ここでは①「私とは何か?」をもうすこし深堀りしてみたいと思います。少々ややこしいかもしれませんが、

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漢字で感じる人間学70(軆・人類の明るい未来としての「からだ」)

漢字で感じる人間学70(軆・人類の明るい未来としての「からだ」)

前回の続き。身が豊かで「軆」(からだ)です。

近年のAIの進歩、発展は目覚ましいものがあり、人間がやっている知的労働のかなりの部分がAIに置き換わるとも言われています。ちょっと寂しいことではありますが、時代の流れには逆らえません。かつては「国際電話の交換手」という仕事がありました。キャビンアテンダントと並んで英語ペラペラの花形の職業と言われていた時代があったそうですが、今やネットですぐに動画でつ

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漢字で感じる人間学69(軆・身の豊かさとしてのからだ)

漢字で感じる人間学69(軆・身の豊かさとしてのからだ)

「からだ」は普通、「体」もしくは「身」と「体」で「身体」と書きますが、他にも「體」(体の旧字体)とか、「躰」とか「腔」という様にも書きます。

今回は「軆」でみていきます。「身が豊か」とはどういうことか?

以前にも書きましたが、「身」(み)は「実」であったり、「美」であったり、「水」であったりと、潤いのある生命力が凝縮されたからだの状態のことです。「中身」とも言いますが、中にギュッと生命力が詰ま

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漢字で感じる人間学68(神・いま生きていることの不思議)

漢字で感じる人間学68(神・いま生きていることの不思議)

「神」シリーズ。前回に引き続いて、宇宙で一番の神秘をみていきます。
前回は、この宇宙に地球という星が存在していることの不思議さをみていきました。

地球という星は、この宇宙全体でみてもとても特別な存在な訳ですが、さらにそれにプラスして、この宇宙の中で最大の神秘があります。

それは、「人間としての私がいま生きていること」そのものです。

「それのどこが神秘なんだ? 当り前じゃないか」と思われるかも

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漢字で感じる人間学67(神・宇宙で一番の神秘とは)

漢字で感じる人間学67(神・宇宙で一番の神秘とは)

古今東西、色んな「神秘」と呼ばれるものがありますが、でも、この宇宙で一番神秘だと思われることがあります。何でしょうか?

それは「今、生きていること」そのものです。

どういうことか? まず、私たちが生きている地球を考えてみます。

まず、この地球に生きていること自体、当たり前の様に誰もが思っていますが、宇宙全体の中でみると、地球という星はかなり特殊な存在です。宇宙全体で元素の量で観てみると、圧倒

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漢字で感じる人間学66(神ってるパフォーマンス・静寂の力)

漢字で感じる人間学66(神ってるパフォーマンス・静寂の力)

神ってるパフォーマンスについて、もう少し書いてみます。

自分の中に「静寂」を持てるかどうか。これもとても重要なポイントになります。

波一つない静かな湖面には周りの景色、風景がすべてきれいに映し出されます。湖に風が吹いてさざ波が立っている状態だと、その分だけ周りの景色が映らなくなってしまいます。

人間の心もこれと一緒。私たちは日々いろんな情報が飛び交っている中を生きています。家庭や職場の中、新

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漢字で感じる人間学65(神と仏・神ってるパフォーマンスとは?)

漢字で感じる人間学65(神と仏・神ってるパフォーマンスとは?)

「神ってるパフォーマンス」とか「神がかり」みたいなことができる人がいます。誰もが憧れるようなスーパーパフォーマンスってどうやったらできるのでしょうか?

これには、いろんなアプローチの仕方や考え方があると思いますが、ここでは「つながること」の大切さをお伝えしたいと思います。

いろんなつながりがあります。

・自然や宇宙とつながる
・自分が望むものを達成している人、尊敬する人、歴史上の偉人とつなが

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漢字で感じる人間学64(神と仏・ほとけは「ほどける」)

漢字で感じる人間学64(神と仏・ほとけは「ほどける」)

「神」は外界にある自然現象がモチーフになっていました。一方で「仏」はどうかというと、その語源は「ほどける」からです。「様々な問題をほどいていく人」みたいに、原点は人がモチーフです。

仏教の開祖のお釈迦様は、もともと王家の出で、何不自由ない生活をしていましたが、人間が直面する生老病死をはじめとする様々な問題があることに気づき、それを克服すべく苦行に励み、瞑想によって悟りを開いたとされています。

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漢字で感じる人間学63(神と仏・和で共存できる日本)

漢字で感じる人間学63(神と仏・和で共存できる日本)

日本では、新年に神社で初詣、お盆にはお墓にお参り、年末にはクリスマスでキリストの誕生を祝うことが普通に行われていて、そこに違和感を抱く人は殆どいないと思います。

あらゆるものに神性を見出す八百万(やおよろず)がそもそもの日本の神観。「和を以て貴しとなす」と聖徳太子の十七条憲法にもあります。色んな神観、宗教観が共存出来て違和感がない。これは世界の中でも珍しい、日本の大きな特質ではないかと思います。

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漢字で感じる人間学62(神と仏・神をことばからみる)

漢字で感じる人間学62(神と仏・神をことばからみる)

「神仏」という言葉にあるように、「神」と「仏」は同じ人を超えた超越的な存在を現すものとして使われますが、では「神」と「仏」はどう違うのか? 「神の様な人」と「仏の様な人」ではニュアンスが違いますね。言葉の方からこの違いをみていきたいと思います。

前回お伝えしましたが、「神」のもとの字は右側の「申」で、これが稲妻が左右に振れながら走る様子が字源になっています。「神が鳴る」のが「雷(かみなり)」。稲

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漢字で感じる人間学61(伸・のびやかさが人の本来の姿)

漢字で感じる人間学61(伸・のびやかさが人の本来の姿)

「伸びる」の「伸」はにんべん「人」に「申」と書きます。

この「申」がもともと「神」を現す文字でした。稲妻が斜めに光を発しながら通っていく様子を現したものがそもそもの字源です。

今の時代であれば、雷は電気だと普通に誰もが知っています。電気を生活用、産業用と様々な用途に利用することができて、私たち現代人は様々な恩恵をその科学技術から受けている訳ですが、古代の人にとっては雷はもっとも不可思議な現象の

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漢字で感じる人間学60(凸と凹・でこぼこだからこそ人は素晴らしい)

漢字で感じる人間学60(凸と凹・でこぼこだからこそ人は素晴らしい)

凸(トツ)と凹(オウ)。この2つは常用漢字表にも載っている立派な漢字です。単独では音読みしかないのですが、凸凹と2つ重なったときに「でこぼこ」という訓読みがあります。

この間、社員旅行で箱根に行ってきました。箱根駅伝の往路の最終区第5区は小田原から最終の芦ノ湖駐車場まで。それまでの平坦な道と違って山登りがかなり入って来るきついコースになっていて、近くに行ってみるとその様子もとてもよく分かります。

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漢字で感じる人間学59(個・代替不可能な人間)

漢字で感じる人間学59(個・代替不可能な人間)

「個人」の「個」は「人」に「固」。人間は、意識では境界なくつながっていますが、肉体をもってまとまっている状態を現したのが「固」です。この地球上で物質としての肉体を持って生物として活動し、行動する基本単位が「個」ということになります。

会社等の組織、システムでは、特定の個人だけがその仕事をできるのではなく、誰がやってもできるようにすることが推奨されます。何かの事情でその人がいなくなったとしても、支

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