マガジンのカバー画像

食べ物つれづれ

23
食を通してざっくり考えたこと。エッセイぽく。 あまり具体的なレシピは出てきません。
運営しているクリエイター

記事一覧

パン粉を賞賛する人よ

パン粉を賞賛する人よ

めっちゃいきなりですが、 

「ネコポニー」

という言葉をみなさんはご存知でしょうか。
(知らんがな)

ネコポスではなく、ネコポニー
モノポリーではなく、ネコポニー
ミニスカポリスではなく、ネコポニー
(もはや全然ちゃうがな)

「ネコポニー」とは、芸人の千原ジュニアさんが創り出した言葉で、

『トラウマと呼ぶほど強烈ではないけれど、自分の価値観や生き方に影響を及ぼした経験』を
トラウマよりは

もっとみる
美味しさのタイム・リミット

美味しさのタイム・リミット

食べ物には「賞味期限」「消費期限」という名のタイムリミットがあります。

この二つは混同されがちですが、賞味期限は「美味しく食べれる期限」消費期限は「安全に食べられる期限」だから、消費期限の方がより差し迫った感じです。

とはいえ、世の中には「賞味(消費)期限なんて気にしないよ〜なんくるないさ〜」という人が一定数いると思います。
かく言う私も、目安として参考にはするけど、最終判断は自分で、というタ

もっとみる
萩の月と包む文化

萩の月と包む文化

実家に帰るついでに、
足を伸ばして仙台に行きました。

東北生まれのくせに、仙台にはほとんど行った事がなかった私。

さすが、大きな街でした。

自然以外何もないことで定評のある東北ですが、こんなに栄えてる街があるなんて!
(断じて東北をディスってるわけではありません。笑)

そして、仙台は街の中心部にとても緑が多い。
「街路樹」と聞いてイメージする木の5倍くらい立派な木が並んでいて、街の中を歩く

もっとみる
負けられない戦いがここにある。

負けられない戦いがここにある。

今日みたいに寒い日は、家族からおでんのリクエストをされます。でも、私はおでんのことを考えると、ちょっとだけ憂鬱な気分になるのです。

おでんって、鍋のくせに結構手間かかりません?笑

鍋のくせに、なんて言ったら鍋に失礼なんですけど、それにしても結構めんどくさい。

大根やじゃがいもなど、下茹が必要なものが多いし、こんにゃくもあくを抜いたり、練り物は油抜きをしたり。
ちょこまかと下準備が多いんですよ

もっとみる
海原雄山じゃなくても、ゆずれないことはある

海原雄山じゃなくても、ゆずれないことはある

世の中には、美食家と呼ばれる人たちが確かに存在するようです。
私は食いしん坊ではあっても美食家ではないので、地鶏とブロイラーの区別もつかないのです。

例えばコーヒー。

豆からこだわる人は多いけれど、私はコンビニのコーヒーで十分美味しいと思うし、家ではコーヒーメーカーを使っているけど、面倒なので豆はすでに挽いてあるものを買っています。

野菜やお肉は、一応国産のものを優先的に購入します。でも、そ

もっとみる
お品書きの威力

お品書きの威力

私の夫は味音痴というわけではないのですが、結婚当初は、大根とカブの違いもわからないような人でした。

要するに食べ物に頓着ないのです。

(それでいて、嫌いなものは結構あるので釈然としないんですけどね。ナス、ピーマン、オクラなど夏野菜全般アウト。夏にカレーが作れません、、)

好き嫌いは仕方ないとしても、自分が今何を食べてるか?くらいは、意識して欲しいと思うわけです。変な味がしたら毒かもしれない、

もっとみる
ゴマをすり、りんごを磨く。

ゴマをすり、りんごを磨く。

ごまをするのが好きだ。

と書くと、私が上司にとんでもないおべっかを使う、姑息な人間だと思われそうですが、
私が好きなのは「すり鉢でごまをする」行為そのものなので勘違いならさぬようお願いしたい。

すり鉢でゴリゴリとごまを擦る感覚や、ごまの香ばしい香りが大好きで、少しずつゴマが擦られて、粒が細かくなっていく様も見ていて楽しいものです。

ゴマをする、の由来

そもそも、なぜ「ごまをする=気に入られ

もっとみる
わたしが料理をする理由

わたしが料理をする理由

無心になれる瞬間、誰からの見返りを期待するでもなく、対象と向き合ってるその瞬間は、一瞬が永遠みたいに長く感じます。

例えば子どもの頃、絵を描くのが好きで、誰に褒められるわけでもないのに、夢中でチラシの裏に絵を描いていたあの日、1日はとても長いような気がしました。

大人になった今、私は料理と出会って、あの魔法みたいな一瞬を、再び感じることができるようになりました。

幸せだなぁと思います。

もっとみる
料理番組を味わう

料理番組を味わう

仕事柄、勉強のためにと思ってテレビの料理番組をチェックしています。沢山撮り溜めておいて、暇な時にまとめて観ます。

どんな料理を作るかはもちろん大事だけど、それ以上に私が注目してしまうのは、繰り広げられる「会話」

テレビの料理番組は大抵、教える人と教えられる人で成り立っています。
教える側はどんなふうに教えているか?教えられる側はどんなリアクションをしているか?そこに注目してみていると、いろんな

もっとみる
レシピが教えてくれないこと

レシピが教えてくれないこと

「レシピ通りに作ったはずなのに、失敗しちゃった、、なんで??」

そんな経験、誰しもあると思います。
もちろん私もありますし、今でもたまにやらかします。

プロフィールにもあるように、私は料理教室のインストラクターをしています。会社からもらうレシピのポイントをわかりやすく噛み砕き、生徒さんに教えるのが仕事です。

レシピは毎月変わりますので、それこそ様々な料理を作ります。仕事を始めて間もない頃は、

もっとみる

捨て時、買い時

前回投稿から一か月経ってしまいましたが。

12月は入院し退院し、料理教室に復帰し、おせちを作り、坊さんでないわたしでも、駆け回るような忙しさでした。

年が明けて、やっとのんびりと買い物に繰り出すと、なんとはなしに、モノを新調したいという気分に駆られます。

先日は、普段縁起を担ぐタイプでもないのに、その日が寅の日だったから、という理由で、財布を衝動買い。
いや〜、だって今使ってるやつは古くなっ

もっとみる
おべんとの思い出

おべんとの思い出

Yahooニュースに出てきた記事。

なんとなく目に止まったので、
読んでみたら、不意に涙がこぼれた。
仕事中なのに、やばかった。
(仕事中に読むな)

私は、好きなお笑い芸人は?と聞かれたら、
何人もの名前があがるくらい、実はお笑い好き。
アンガールズも好きな芸人さんだ。
ネタが面白いし、田中さんは実はとても賢い人だと思う。

田中さんのお母さんもテレビで何度か見たことがある。確かにバラエティ向

もっとみる
わたしの道具選び放浪記

わたしの道具選び放浪記

新婚当初。
独身の頃から使っていた安いフライパンで餃子を焼こうとしたら、皮がこびりついてきれいに焼けず「私は餃子も満足に焼けない女なのか・・・」と
絶望的な気持ちになったことがある。

SNSに載ってる、美しい餃子を見ては、なんでこんなにきれいに焼けるの?!と嫉妬に駆られたこともある。

しかし、答えは単純だった。

こびりつかない、良いフライパンを買えばいいだけのことだった。

今はティファール

もっとみる
苦手な食べ物にまつわるいい話

苦手な食べ物にまつわるいい話

わたしの行きつけの
美容室の美容師さん(男性)は
料理が好きな方で、
髪を切ってもらっている間、
よく料理の話で盛り上がる。

レシピや美味しいお店の情報など
話題は尽きないのだが、
ある日、話の流れから
「子どもの頃お母さんが作ってくれた料理」
について聞くことがあった。

その美容師さんのお母様は
とてもマメな方で、
なんでも料理する人だったらしい。
家でカップ麺を食べるのもアウトなくらい、

もっとみる