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取材者の心絵(ココロエ)

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東洋経済オンラインやOCEANS、AlpenGroupMagazine、キングギア などの媒体に寄稿しているスポーツライター、瀬川泰祐が取材・執筆活動の中で、日々感じている取材か… もっと読む
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元サッカー日本代表GK・南雄太選手取材のウラ話

元サッカー日本代表GK・南雄太選手取材のウラ話

この企画はある男の依頼から始まった37.5歳からのファッション・ライフスタイルマガジン「OCEANS」で掲載された、横浜FCの正ゴールキーパー、南雄太選手のノンフィクション。

SNSを中心に拡散していただき、多くの人に届けることができたのだが、この取材が実現したのは、ある男からの依頼がきっかけだった。

その男とは、ヴァンフォーレ甲府やロアッソ熊本で活躍した元Jリーガーの宇留野純だ。

2018

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BTS騒動にみる報道の役割と日本人としての行動

BTS騒動にみる報道の役割と日本人としての行動

一連のBTS騒動。

前提として、僕は親韓でも反韓でもない。だが、これらの騒動は決して、気持ちの良いものではないと感じる。

この騒動自体が、だ。

僕には、韓国人の友人も、もちろん、いる。一方で、剥き出しの反日感情を示された行動がニュース番組で流れると、大勢の韓国人の姿勢に対しては、嫌気がさしている自分も、いる。

まずはこちらの記事を読んでみてほしい。一連のBTS騒動のことが書かれたものだ。

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戸田和幸取材のちょっとした「ウラ」話

戸田和幸取材のちょっとした「ウラ」話

2002年ワールドカップ日韓大会で、初のベスト16入りを果たしたサッカー日本代表で、影のMVPと言われた男。

戸田和幸。

彼を題材にした記事が今朝、東洋経済オンラインにて掲載された。

赤いモヒカンヘアーと荒々しいプレーで相手のエースを潰し、中盤に立ちはだかる姿に、大きな安心感を覚えたことを今でも思い出す。

その戸田和幸が、最近「裏解説」を始めたと知り、大きな関心を持っていた。

裏解説とは

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ライター業界の現実

ライター業界の現実

ライターという職業。

これは、自分で選択した肩書きであり、自分で掴み取ったものだ。

だが、僕にとっては誇り高き職業であっても、一般的にライターの価値は著しく低い。これは、ライターとして活動してきたこの何年間かで痛感してきた事実だ。

ライターと解説者の共通点先日、サッカー解説者の戸田和幸さんとお会いして、深く話をしていくうちに、解説者という職業は、多くの点でライターと似通った性質があることがわ

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自分の表現を渡すな。

自分の表現を渡すな。

スポーツ記事は、エンタメか報道か。

最近、このことを考える機会が多い。

エンターテインメントの世界では、例えば写真は、オフィシャル素材の利用しか許されないことも多いし、記事についても、マネージメントの許諾を取らずに情報を流通させることが非常に難しい世界だ。

つまり記事を公開する際には、必ず権利元の許可を通すのは暗黙の了解であり、ビジネス上の習慣として日々行われている。

これは権利ビジネスの

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フェンシング界賞賛記事のウラ側

フェンシング界賞賛記事のウラ側

本日、東洋経済オンラインで、フェンシング協会会長の太田雄貴さんの改革への挑戦を書いた記事が公開された。

これは結果論でしかないのだが、多くの人に記事が届けることができた。社会に一石を投じるという、マスメディアに記事を書くことの役割を果たすことができたのは、僕にとって大きな成果だった。

では、なぜ僕の書いた記事は、ヤフートップに掲載されたのだろうか?

また、なぜ僕の書いた記事は、SNSでバズ

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マスメディアで書くということ

マスメディアで書くということ

「あぁ。瀬川さんも、その課題にぶつかりましたか」

僕が、このところずっと感じていたライターとしての課題を話したところ、編集者のAさんはこう言った。

なるほど、いま僕が持っている課題はマスメディアで書く多くの書き手がぶつかる課題なのかと、すぐに悟った。

僕は、せっかく書いた記事は、多くの方々に読んでもらいたいし、次にまた読んでもらうためにも、一人でも多くの人に認められたいと願う。

だけど、い

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ドリブルの入り口とフウガドールすみだの入り口

ドリブルの入り口とフウガドールすみだの入り口

フウガドールすみだというチームの育成コンセプトの一つに「EMOTION」というキーワードがある。

僕はこのコンセプトに惹かれて、息子をフウガドールすみだのスクールに通わせた。

小学校5年生の時に、埼玉のド田舎から、電車を乗り継ぎながら、1時間半近くかけて、週2回もフットサルスクールに通うのを横目で見て、我が子ながら、息子もよく通っているなと思っていた。

当時の息子の課題と、スクールの育成方針

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対談で大切なこと

対談で大切なこと

今をときめくドリブルデザイナーの岡部将和さんと、僕が共感してやまない諸江剣語選手の対談。

2人に気持ちよく話してもらうためにはどうしたら良いか?

対談の構造をどう作ろうか?

前日から、あれやこれやと、シナリオを頭の中に描いていた。まだまだ経験の浅い僕は、この時、対談のインタビュアーという役回りは、初めての経験だったためだ。

スムーズに話が流れるように、話の流れを頭の中にイメージしては、

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信じる

信じる

「よしっ、今日も自信をつけていこう!」

フットサル元日本代表の諸江剣語選手は、フィジカルトレーニングを始める前に、自分自身を奮い立たせるかのように、こう言った。

僕は、いつの間にか、「正解」が大好きになり、いつの間にか、「間違い」を悪と捉えるようになり、間違いを嫌う大人になった。今では、「正解」だけを信じ、「正解」を求め続けて生きている。

だが、アスリート達を見ていると、間違っていてもいいん

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「好き」が引き寄せるもの

「好き」が引き寄せるもの

「書くの楽しい?」

つい先日、僕にこんな質問をして来た男がいる。2年前、僕をスポーツライターの世界に引き込んだ友人のAさんだ。なんで急にこんなことを聞くのだろうと疑問に思っていたが、彼は、最近の僕にどんな変化が起きているかを見抜いていた。

憧れを行動に変えるAさんAさんはいつも僕に、明るい未来へのアドバイスをくれる。実は、僕にnoteで書くよう最初にアドバイスをくれたのもAさんだ。

Aさんは

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