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エジプトの輪舞(ロンド)

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世界初のエジプトパッケージツアー物語〜シェファードホテル物語編〜・トーマス・クック シリーズ⑤

世界初のエジプトパッケージツアー物語〜シェファードホテル物語編〜・トーマス・クック シリーズ⑤

 なかなか行けないエジプトですが、ISOISOさんが最近、なんとエジプトの旅をして来られました。

 ご出発前でのコメントでのやり取りの時、
「(時期が時期なので)ああ学生バックパッカーに違いない」
と思い(内定が決まり卒業旅行に行く大学四年生の旅シーズンなので)、なんだかえらそうにあれこれアドバイスしちゃったら
投稿記事を拝見し、AF✈のゴージャスシートの旅から始まるという
ブルジョアご夫婦で、

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聖地パレスチナツアーからトラベラーズチェックが誕生しました〜トーマス・クックシリーズ ④

聖地パレスチナツアーからトラベラーズチェックが誕生しました〜トーマス・クックシリーズ ④

「パレスチナツアーを正式に売り出す前に、現地の状況を調べるために自ら現地に下見に行くぞ。1868年クリスマス、俺はエルサレムで過ごすぞ〜!」
               ⛪

 今回、トーマス・クックのパレスチナ(聖地)ツアー編は力を入れた!ので前編後編に分けました。面白いと思います。トラベラーズチェック誕生のきっかけも「なるほど💡」ですので、ぜひ旅行好きの方は読んでいただけると、嬉しいです。

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中国人のアレクサンドリア、多言語都市のアレクサンドリア

中国人のアレクサンドリア、多言語都市のアレクサンドリア

「僕はアレクサンドリアで生まれました。父は山東省出身の中国人で、孔子が生まれたところです。母はギリシャの島出身です。僕はずっとアレクサンドリアに住んでいます」

 いきなり何のこと?という感じですが、アレクサンドリアの生まれ育ちの中国人とギリシャ人のハーフの男性の話です。なぜこの方の話がでてくるかといえば、私の書いた歴史小説「エジプトの狂想」に関連しています。

 小説は三つのパートに分かれ、

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エジプトを愛した写真家たち(19世紀)と... 世にも不思議なお話

エジプトを愛した写真家たち(19世紀)と... 世にも不思議なお話

 1800年代、写真について知っているアラブ人はほとんどいませんでした。ましてやアラブ人でプロの写真家など皆無でした。

 ところが1800年代半ば、カイロの街にも写真スタジオが生まれました。その多くがアルメニア人写真家で、エジプトにおける写真産業の初期はほぼアルメニア人で占められます。これには理由があります。簡単です。

 まずアルメニアもオスマン帝国でした。そしてアルメニアにはクリスチャンが大

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ユダヤ系ハンガリー人建築家が復活させたカイロのイスラミック地区

ユダヤ系ハンガリー人建築家が復活させたカイロのイスラミック地区

  まずは感謝です。かわい いねこ さんは私がNOTEを始めた初期から繋がっている方なのですが、プロフィールに書かれておられますとおり、視力障害をお持ちだそうです。かいわさんの記事を拝読しますと、様々な「気付き」を教えていただき、非常に勉強になり考えさせられ、また励まされています。
 そのかわいさんが、「エジプトの輪舞(ロンド)」を記事に取り上げてくだ
さいました。感謝感激です。そんなかわいさんに

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サラヤ・アブディーン(アブディーン宮殿)ー全ては黒海地方出身美人姉妹から始まる

サラヤ・アブディーン(アブディーン宮殿)ー全ては黒海地方出身美人姉妹から始まる

 いつも世界中の素晴らしい音楽や書物、プロ並みの手料理などNOTEでご紹介されている島村徹郎氏が「エジプトの輪舞(ロンド)」を記事に取り上げてくださいました。優しいお方です。そんな慈悲深い島村氏にはオスマン帝国からはベイの称号と、エジプト王国からはパシャ、イギリスからも特別にナイトの称号を差し上げましょう。

 さて、トップ画像はMBCエジプトが2014年に製作した「サラヤ・アブディーン(アブディ

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エジプトのホテル王だったスイス人実業家

エジプトのホテル王だったスイス人実業家

 エジプト観光に行くと、数千年前の神殿と墓の説明ばかりですが、実は近代の建物も非常に興味深く、特にチャールズ・ベーラーの名前をぜひ知っておくといいと思います。

 スイス実業家チャールズ・ベーラー(1868 - 1937、 Charles Baehler )はエジプトのホテルと不動産チェーンの創設者兼所有者、国の中心部にある最も有名な回廊、建物、ホテルの所有者でした。この人物のおかげでエジプトで

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Lolo 流エジプト神話ー水神が宇宙・天空・地上を創造し、そして龍(蛇)は水神の唾から誕生した

Lolo 流エジプト神話ー水神が宇宙・天空・地上を創造し、そして龍(蛇)は水神の唾から誕生した

 あと数時間で新年です。渋谷は外国人ばかり、しかしちょっと裏側に行くとガラガラです。 
 さて2024年の干支は甲辰ですが、エジプト神話では蛇及び龍はアポフィスといい、非常に悪者です。そこで今年最後はLolo流エジプト神話です。

 なぜLolo流エジプト神話なのかと申しますと、神話というのは様々なバリエーションだらけで、しかもその大半が辻褄が合わない、もしくは難解です。なので以下はLolo流アレ

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代官山に生まれて満州、そして下北沢

代官山に生まれて満州、そして下北沢

 「私は代官山の同潤会アパート生まれ、満州朝鮮育ち、下北沢駅前で美容室をやっていました」
 以前、このような経歴の約百歳の老婦人(仮名は大連さん)に出逢いました。
「いつか詳しく人生を聞きたい」
 と思いつつも特にご連絡を取っていませんでした。しかし「エジプトの輪舞(ロンド)」を書いていると、これは1900年代が物語の時代背景です。 「この頃日本は、、、」
 書きながら何度かそのように考え、その都

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「ネフェルティティの胸像を返して!」 エジプト国王のベルリンとイギリス訪問(1927)

「ネフェルティティの胸像を返して!」 エジプト国王のベルリンとイギリス訪問(1927)

 「エジプトの輪舞(ロンド)」で少しだけ触れたのですが、1927年に(ドイツが不当に持ち去った)「ネフェルティティの胸像」の返還を求めて、当時のエジプト国王(ファルークの父親)がベルリンに乗り出しました。
 ここまで盛大におもてなしをしておいて返さなかったという、その時のベルリンの写真です。

 ネフェルティティの胸像とはツタンカーメンの黄金のマスクとギザのピラミッドと並ぶ古代エジプト三大代表作

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エジプトの宮殿(サライ)

エジプトの宮殿(サライ)

 エジプト最後の王朝、ムハンマドアリ王朝(別名アルバニア人王朝)は1805年〜1952年ですが、その間ヨーロッパスタイル(特にベルサイユ宮殿を手本にした)の華やかな宮殿が沢山建てられました。そのためにフランスのみならずイタリア、オーストリア、ドイツなどから大勢の一流建築家らをエジプトに招いています。

 昔、エジプト国営社でエジプトの宣伝の仕事をしていた時、
「エジプトの宮殿巡りツアーも作りたい、

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ご無沙汰しています

ご無沙汰しています

 大変ご無沙汰しております。
個人的にご連絡をくださっていたノートの仲間の方々、返信もせず申し訳ありませんでした。
しかし全く更新していないのにのも関わらず、いいねをくださったりフォローしてくださる方々に心を打たれ感謝していました。

何があったのかと言いますと、まだ双方の弁護士が入っており終了していない案件のため、詳しくは書けないのですが私のメンタルが病んでいました。今でもそうです。
 
私に

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パレスチナ

パレスチナ

 まずは温かいコメント、ありがとうございます。泣けました。持つべきはNOTEの仲間なんだというのを思い出しました。辛いというのを分かっていただけるだけで、救われます。そして皆様のお名前、以前の投稿内容をよく覚えています。記憶力のない私なのにびっくりです。この記憶力を別方面で発揮できていたらFBIかCIAに入れたかもしれません。(入りませんが、嫌です)

 愛犬の件は全て書きたいぐらい全体を通して(

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火葬場控室で物語が始まりました

火葬場控室で物語が始まりました

 愛犬が突然商店街でリードを放った犬に襲われ、ザクッと急所をやられ(即死ではなかった)死んでしまった悲しい話は書かせてもらいました。
 息を引き取った後、お寺に電話をし葬儀と火葬を依頼しました。
私ひとりで遺体になった愛犬をいつもお出かけの時に入れていた犬用キャリーバッグに入れてタクシーに乗りました。
 道中、いつもの癖で何度もバッグの中を確認しました。ゼーゼー言っていないか暑がっていないか、車酔

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