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青年海外協力隊🌍

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2019.1~2021.1 ザンビアで暮らす2年間の記録
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#ボランティア

大切なひとのこと②

大切なひとのこと②

会えなくなって3か月がたちますね。
日本にいたころは1週間以上会わないことのほうが珍しかったのにね。
最近は1週間以上、電話ができないことも増えていますね。
私から連絡することもほとんどなくなりました。
愛情を表現する機会も減りましたね。

そんな私のことをあなたはどう思っているのでしょうか。

うまく思いを伝えることができなくてごめんなさい。
でも会えなくなってから、連絡の頻度が減ってからますま

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支えることと支えられること

支えることと支えられること

自分が支えられる立場になって、
世の中には支えられるひとと支えるひとの2種類の人間がいるのではなくて
みんな支えてもらわなきゃいけにことがあるし
逆にだれかの役に立てる。
だから困ったときには助けてといいやすくて、
自分のできることでだれかを支えるということをだれもが少し気軽にできるとみんなすごく楽になるのではないかなと思っています。

これは厚生労働省 元事務次官 村木厚子さんのことば。

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アフリカでの暮らしのこと

アフリカでの暮らしのこと

先週末に家の建築が終了し、やっと一人暮らしが始まった。

協力隊員の暮らしは地域や国、任地によって大きくことなる。電気がない、水道がない、電波が悪い、そんなないない尽くしの隊員もいれば、数世帯同居用の豪邸に住んでいる隊員もいる。
私の家は、水道と電気は使える。でも冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、洗濯機などの家電はない。あるのは電気ケトルと電熱線式のコンロだけ。

日本は元号が変わり令和の時代が始まった

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今日のできごと①

今日のできごと①

ザンビアでは揚げパンやスコーンをバケツにたんまり入れて子どもや女性が売り歩く姿をよく目にする。
時々クリニックでも揚げパンやスコーンを売っている。今日は同僚のひとりがスコーンをバケツにいてれクリニックのスタッフに売っていた。
同僚からスコーン買ってと頼まれたので、お昼ご飯にちょうどいいなと思って一つ買うことにした。そこにボスがやってきてた。バケツからスコーンを一つ取り出して、当然のごとくパクリと口

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活動のこと④

活動のこと④

今日はクリニックの倉庫の整理をしていた。
はじめてクリニックを訪れたときからいつかは手をつけなければと思いつつ、どこから初めていいかわからず2か月が経ってしまった。

着任当初は、私が日本人の感覚で片付けをしたらかえって使いにくくなって同僚たちを困らせてしまうのではないかとためらいもあった。でも一緒に働くなかで、物を探すのに手間取っている姿を何度も目にし、ついに倉庫の整理整頓に手を出してみることに

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迷うことと決めること

迷うことと決めること

最近元職場の同僚がSNSに近況を投稿していた。
そこには先輩を交え、楽しく食事をしている写真があった。
私の退職で足りなくなった人員を補うために他病棟から移動してきた看護師のおかげで病棟の雰囲気はかなり変わったらしい。
私が働いていたころは、先輩を交えて休日に食事に行くなんて考えられない職場だった。休日どころか、仕事中でさえ先輩に一言話しかけるのに緊張していた。
元同僚の写真を見ながら、もっと雰囲

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今日出会った親子のこと

今日出会った親子のこと

今日出会った親子の話。

今日も遠隔地のコミュニティーにいって成長モニタリングの手伝いをしていた。
1組だけ、重度の低栄養状態の子どもがいた。

1歳2か月になる男の子の双子。
体重は6kgと5.6kg。通常生後2~3ヶ月でこのくらいの体重になる。1歳2ヶ月かの平均体重は8~11kg。重度の低体重だった。
2人ともぐったりとしていて、時折視線が合わない。泣く力も弱く、声もほとんど発さない。歩くこと

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夢と経験と興味と想いが重なること

夢と経験と興味と想いが重なること

この国が嫌い。

そういったザンビア人の青年。
彼の言葉と希望を失ったような表情が喉の奥に刺さった小骨のように心に引っかかっている。

日本に連れて行ってくれ。
お金をくれ。ものをくれ。仕事をくれ。毎日のように言われるそんな言葉

クリニックにあふれるドナーのステッカーが貼られた医薬品や事務用品
ドナーから与えられたものを着服したり期限を切らして破棄したりする同僚たち

医療スタッフに高圧的な態度

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悩めることは優しいこと

悩めることは優しいこと

『揺れててもいいんじゃない?悩まないより、悩めるほうがずっと優しくて強いと思うけど。』

ふいに同期から受け取ったことば。なんどもなんども繰り返していることば。

本当に小さくてどうしようもないことで悲しんだり、喜んだり、悩んだり、そんな自分がみじめでたまらなかった。気にしなければ楽になれるとわかっているのに、一つ一つの出来事に向き合って苦しくなってしまう自分が情けなかった。

自分の信念をもって

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"笑いもの"にされて思うこと

"笑いもの"にされて思うこと

とてもとても嫌なことがあったとき、逃げるように食べたり飲んだり浪費したりしてきたのに、それがうまくできないいまの状況。
時々溺れそうになってここにくる。
ねえ!聞いてよ!もうさ~、と話したいのに日本は真夜中だし、この国のなかにそんな話を気軽にできる相手はいない。
言語能力はさておいて、自分のコミュニケーション能力のなさに苦しめられている。
よくこんなんで看護師してたな、と我ながらびっくりしてしまう

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高熱に魘されながら考えたこと

高熱に魘されながら考えたこと

日本を離れて半年。
日々を過ごすなかで確信が強くなっていることは、2年間で私が変えられることはなにもないってこと。

国が変わらなければ、住民の暮らしは変わらない。
住民が変わらなければ、国は変わらない。

どんなに大金を投入したってドナーはドナーであって、外国人があれやこれや口だししたところで動くのはお金だけ。

ましてやなんのスキルもお金もないボランティアがたった2年間で変化を起こせるわけなん

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6ヶ月が経って思うこと

6ヶ月が経って思うこと

1号報告書を提出してから3か月が経ち、2号報告書を提出するときがきた。
1月28日に日本を経ち、ザンビアに来て6か月が経った。
2年間の任期のうち4分の1が過ぎた。
早いような
遅いような
やっとのような
あっという間のような
そんな6か月間。

海外に出ることに抵抗はなかったし、国際協力に携わることはずっと前からの夢だった。
ある程度の過酷な状況は十分覚悟してきたつもりだったし、なにがあっても揺

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初心にかえり思うこと

初心にかえり思うこと

任地に新隊員が配属されることになった。
昨日から任地訪問に来ている。
感心事がいまの私と全然違うことにハッとさせられる。
なにが買えるのか、電気や水の供給状況はどうか、ネットが使えるか。
タクシーの乗り方、レストランでの手の洗い方、星の見え方。
心配したり、驚いたりすることが、すごくフレッシュで6か月前、自分が初めて任地にやってきた日のことを思い出す。

任地にはだれも先輩隊員はいなかった。
隊員

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