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惹かれた作品

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スキが押し足りないくらいに、心惹かれた作品たちです。
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記事一覧

逝ってしまった君へ

逝ってしまった君へ

君が突然、自ら逝ってしまってから、1年と数ヶ月が経ちました。

とにかくまったく理解ができず、常に君のことばかり考えていた最初の数ヶ月、悲しみが少しずつ薄れて、その、薄れていくという事実を怖いと思ったそれからの日々。1年以上経った今、私はどこにいるんだろう。自分でもよく分からず、うまく説明できません。

君とはじめて会ったとき、私は18歳でした。君は、ハッとするほど賢く、私が知る限りもっとも器用で

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今日は学校に行きたくない

今日は学校に行きたくない

「今日は学校に行きたくない」

つぶやくように吐いたその言葉を、受け止めてくれるひとはいなかった。みんなの"普通"ができなくて、泣き明かした夜。悪口を言われた、宿題ができなかった、部活がしんどい。
「そんなこと?」と言われてしまう問題も、わたしにとっては"世界の終わり"。SOSと書いてみても、だれも見つけてくれないわたしの心。辛いよなあ、悲しいよなあ、と肩を叩いてくれるひともいない真夜中。

そん

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閉鎖病棟でパーティーをしよう

閉鎖病棟でパーティーをしよう

あの夏、わたしは閉鎖病棟にいた。

もう3年、まだ3年。傷だらけの腕とハート、タバコを一箱。それに、相棒のライオンのぬいぐるみを連れて、わたしはベッドの上にいた。わたしが入院した場所は、大して患者もいない田舎の病院。同室の半分は、重度の認知症のおばあちゃんだった。入院したきっかけは、もちろん自殺未遂。"もちろん"なんて使うところ間違ってるかもしれないけど。

閉鎖病棟は不思議なところだ。そこにはな

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一緒に絶望しよう

一緒に絶望しよう

一日のおわり、おやすみなさいをいうひとがいる。それだけで人生はたぶん、いいのだ。それでお釣りがくるくらい、十分なんだとわたしは思う。

だけど、そんな日々の中でくじけてしまう夜は何度も来る。明日の朝を思うたびに、地獄のような気分になっては、誰かの顔を思い浮かべてグッとこらえるそんな夜。例えば、ひとが死ぬ方法はたくさんあって。多分この世に存在するいろんなものは、どうにかすればひとを殺せる。ネクタイも

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「死にたい」って思うのは

「死にたい」って思うのは

本当に病気のせいなのだろうか。

脳のバグなのだろうか。

自殺肯定派は少ないとしても、私は逆に自殺した人の方が人間らしいと思う。

人間の生理的欲求よりも強いのは「死」への願望だと考える。

何だってゴールがあるほうが頑張れる。

なら、十分に頑張ったら?

誰にだって死ぬ権利はあるはずだ。

春休みに入って、体調も安定してきたと思っていたのに、最近はまたあまり優れない。

ため息のように「死に

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手紙

大好きな先生へ。

お久しぶりです。私の事覚えてますか?
覚えてて欲しいです。忘れたなら仕方ないですけど。私は貴方のこと一生忘れません。約束できます。思い出がどれだけ色褪せたのしても、大好きなままでいられる自信があります。信じられませんよね。でも、貴方を好きになってから丸三年経ちました。たった三年って貴方は思うでしょう。私はまだ19、今年で20歳です。まだまだ三年は大きいですよ。貴方は私の倍生きて

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最後の砦でありたい。

最後の砦でありたい。

昨夜、とても哀しいニュースが飛び込んできましたね。りゅうちぇるサンが亡くなったと…。

事件、事故、災害や病気などで人が亡くなる知らせを聞くたびに、たとえそれがまったく知らない人であったとしても、私たちはきゅうっと胸が痛くなるものです。

まして身近な人であったり、よく知っている人であったりすると、心が苦しくなったり頭から離れなくなったりすることも…。

保健室の先生をしていた頃、幼い小学生や思春

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先生に笑顔でいてほしい。/おやこで通う小学校⑬

先生に笑顔でいてほしい。/おやこで通う小学校⑬

「走りたい時に走りたい」

4時間目、体育。

「体育、やらない。大っきらい」
例によって、珍獣(兄)は1人だけ体操着に着替えず
むき出しの反抗心を隠そうともない。( ゚д゚)オイ
そんな彼を引きずって、ノコノコと校庭に出た。

この日の授業は【折り返しリレー】。
支援級に在籍する1〜6年生までの面々が、2チームに分かれて
コーンを折り返す形で走り、バトン代わりの輪っかをつなぐ…というものだ。

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"死は無責任じゃないよ"

"死は無責任じゃないよ"

"死は無責任じゃないよ"

わたしが死を選ぼうとしたあの日、わたしは確かにひとりぼっちだった。

誰にも助けを求められず、誰もわたしを理解してくれなくて、まるで針の山を歩いてるようなこの世界。地獄の針山なんか、この世間という地獄より、たぶんずっと甘い。

あの子も、そんな思いだったのだろうか。



「みんな違ってみんないい」

幼い頃からわたしたちは、聞き飽きるほどその言葉を聞いている。細胞レ

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自殺してはいけない理由がわからなかったうつ病のとき

自殺してはいけない理由がわからなかったうつ病のとき

私の怖いことは、未来が思い浮かべられないことでした。

当時、車のラジオから「テーマは新年の抱負!」「ラジオネーム○○さんの新年の抱負は…」などと聞こえてきた時が1番の恐怖でした。

「どうしよう、私には何もない…」という虚無感が大きく、逃げ出したい気持ちでした。

自殺はしてはいけない

と頭ではわかっているのだけれど、

なぜ自殺してはいけないの?自分の命だから、自分で終わらせて良いのではない

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「死にたい」と言う生徒・実際に自殺を試みた生徒

「死にたい」と言う生徒・実際に自殺を試みた生徒

生徒から「死にたい」と言われたことは何度もある。

休み時間などに冗談のような雰囲気で言われたこともあるし、ふたりきりのときに切羽詰まった様子で言われたこともある。

「死ぬ」という言葉は口にするだけで勇気が要る。ましてや学校の先生に対して打ち明けるのであれば、なおさらだ。

そのため、どのようなシチュエーションで言われたとしても、なんとかしてほしいと思っている生徒の気持ちを軽視せず、真剣に受け止

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空欄の成績表

空欄の成績表

※今回の記事には、いじめなどのセンシティブな表現を含みます。

この前、NHKの朝の情報番組を見ていて、悲しい記憶がよみがえってきた。

その番組では、このご時世で、子どもたちの教育をどう守るかについて特集していた。

いろいろと思うところはあったけれど、なかでも、感情移入してしまうことがあった。

ある兄妹の話だった。
お兄ちゃんが心臓病を抱えているからこの状況では学校に行けず、妹もお兄ちゃんに

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お母さんは先生

お母さんは先生

ご無沙汰しております。
少し長いマンガです(*´▽`*)

©こたつぶとんHIYO2023

読んでいただき、ありがとうございます(*´▽`*)
泣き虫日記みたいになってしまいました(*´σー`)エヘヘ

思い出の中の建物や景色なので実在のものとは違っています。
あえてNO資料に(*´▽`*)
思い出だけで描きました(*- -)(*_ _)ペコリ