あかさたな

イギリスとジョルジュ・バタイユが好き🤟

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フランスへの謎の憧れ

フランスは「理想」の国だと思う。 つまり、実情はどうあれ、あるいは可能かどうかはさておき、美しい憧れみたいなものをいつの時代も追求してきたということだ。 この点…

あかさたな
2か月前
3

後悔のある人生の方が楽しい

hacchiラジオの「楽しんでますよね、後悔を」という一節を聞いて書いた。 多分、今読んでいる『全体性と無限(下)』にも影響されている。 なんにでも影響されるなコイツ…

あかさたな
7時間前

子どもの頃にこんなことなかったっけ?

たび重なる洗濯によって薄くなった、色あせた布巾からは漂白剤のにおいがする。 窓から差し込むオレンジ色の光は、部屋の中を漂うホコリをきらきらと輝かせている。 ホコ…

あかさたな
20時間前

【妄想】デュラハンがいる世界

「仮にデュラハンが実在したら、どういう文化になるんだろう?」という妄想 ここはおれのファンタジー世界! 現実には存在しない種族が、当たり前のように生活しているタ…

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視覚と啓蒙

「啓蒙」とは、蒙きを啓くことである。 つまるところそれは「暗いところに光を当てるイメージ」を基底としているのだ。 では、光が当たったときにこそ初めて可能となるの…

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信用貨幣論、善悪の彼岸、笑劇

全ての門外漢が書いている 「貨幣の起源は信用だった」という説がある。信用貨幣論というらしい。 例えば、酒場の店主Aが客Bにツケでビールを飲ませてやったとする。 そ…

未来への絶望

「明日は学校/仕事だから、そろそろ寝ないと……」と思って眠るのが苦手だ。 休みの前日や休日の昼間なんかに、ただ端的に眠ることは造作もないのに。 朝寝は快い。そこ…

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恐怖と「男性」

ここでいう「男性」は、ラカン的なニュアンスでの「男性」です! 既存のジェンダー・イメージを利用するようなずるいやつでごめんな! あと普通に妄言 ニーチェが『悲劇…

『宝石の国』感想

今日読んで今日書いてる。にわかどころの騒ぎじゃない 最近完結したとのことで、『宝石の国』を一気読みした。 こういっていいのか分からないが、なんか『最終兵器彼女』…

あかさたな
2週間前
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くだらね〜〜エッセイ集4

単体で記事にするほどではないエッセイ集その4です。 最後が若干汚いです。 誤用だということは分かっているが 「性癖」という言葉に代わる語彙が見つからない。 「同じ…

あかさたな
2週間前
2

めっちゃ性癖の文章に出くわした。ひゃっほう!

⚠️何か問題があったら消します。めっちゃ勝手に紹介しているので…… この一文を読んだとき、久しく感じていなかった種類のときめきを感じた。酸いも甘いも知ってなお、…

あかさたな
2週間前

美しい温度

言うまでもなく、人の文化はヒトの五感によって制約されている。 芸術からポピュラー・カルチャーにマス・カルチャー、嗜好品・贅沢品から日用品に至るまで、あらゆるもの…

あかさたな
2週間前
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刹那主義者

自分でいうのもなんだが、私はおそらく思い切りのいい刹那主義者である。 大学を出て就職するにあたり、地元から離れたところに引っ越して車も用意した。今は一人暮らしの…

あかさたな
2週間前

性格最悪女王様が好き

拙者、善人か悪人かでいえば確実に悪人な、性格最悪人格破綻倫理観滅殺クソ女のくせに、圧倒的に強くて有能で、どうしようもなく魅力的な女王様が大好き侍!!! むしろ性…

あかさたな
3週間前

善と無力(キリスト教によせて)

アウグスティヌスの時間論 ニーチェ『善悪の彼岸』 バタイユ『宗教の理論』 言うまでもなく、善くあるためには無力である必要がある。そして、この無力さには一抹の愚か…

あかさたな
3週間前

uniとomni

少なくともヨーロッパに限れば、普遍性には二つのタイプがあるように思われる。uniとomniだ。 一つ目のuniだが、これは「ただ一つの価値体系に統一された世界を普遍的なも…

あかさたな
4週間前
フランスへの謎の憧れ

フランスへの謎の憧れ

フランスは「理想」の国だと思う。
つまり、実情はどうあれ、あるいは可能かどうかはさておき、美しい憧れみたいなものをいつの時代も追求してきたということだ。

この点で、フランスは果実の国というよりは、むしろ花の国なのだろう。
時折それは乱れ咲きとなり、徒花であれ世界中に薫香を散らしてゆく。

(他の国だと中国辺りがこれに近い気もするが、私は中国ミリしらなので断言はしない)

そもそもフランスは、その

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後悔のある人生の方が楽しい

後悔のある人生の方が楽しい

hacchiラジオの「楽しんでますよね、後悔を」という一節を聞いて書いた。
多分、今読んでいる『全体性と無限(下)』にも影響されている。

なんにでも影響されるなコイツ……

「一度きりの人生、後悔がないように」とはよくいうが、個人的には後悔のある人生の方が存外幸せなのではないかと思う。
まあ、そんな風に考える理由自体はさして面白みもない。夢は叶ったら現実に変わってしまうからだ。

夢や願望なんて

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子どもの頃にこんなことなかったっけ?

子どもの頃にこんなことなかったっけ?

たび重なる洗濯によって薄くなった、色あせた布巾からは漂白剤のにおいがする。

窓から差し込むオレンジ色の光は、部屋の中を漂うホコリをきらきらと輝かせている。
ホコリは踊るように漂っていて、当時の私はそれがどこに行き着くのかも知らなかった。掴もうとしても、それは私の手をすり抜けていった。

母が私の髪を梳かすとき、プラスチック製の安いブラシで乱雑にするものだから、痛かったのを憶えている。
白かったそ

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【妄想】デュラハンがいる世界

【妄想】デュラハンがいる世界

「仮にデュラハンが実在したら、どういう文化になるんだろう?」という妄想

ここはおれのファンタジー世界!
現実には存在しない種族が、当たり前のように生活しているタイプのローファンタジー世界である。

さて、今日はデュラハンについて妄想する。
元々のデュラハンは「悪い妖精」らしいのだが、ここでは「なんか首と胴体が離れている人」くらいのイメージで考える。

いきなり願望フルスロットルな妄想だが、「デュ

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視覚と啓蒙

視覚と啓蒙

「啓蒙」とは、蒙きを啓くことである。
つまるところそれは「暗いところに光を当てるイメージ」を基底としているのだ。

では、光が当たったときにこそ初めて可能となるのは何かといえば、「見ること」だろう。
このように、「見ること」は「光」と結びつけられ、「知性」の象徴となる。

逆に、視覚以外の感覚は「暗闇」の中でこそ研ぎ澄まされるといえるかもしれない。
これらは暗闇の中で、対象とじかに触れ合うことで真

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信用貨幣論、善悪の彼岸、笑劇

信用貨幣論、善悪の彼岸、笑劇

全ての門外漢が書いている

「貨幣の起源は信用だった」という説がある。信用貨幣論というらしい。

例えば、酒場の店主Aが客Bにツケでビールを飲ませてやったとする。
そのときに「〇〇酒場の店主Aにビール3杯分の借り B」みたいな証書を発行しておくのだ。
しばらくして、Aがこの証書を持ってBのもとに訪れたら、BはAに「ビール3杯分の借り」に見合うようなものを返済しなければならない。

まあ、Bがこの約

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未来への絶望

未来への絶望

「明日は学校/仕事だから、そろそろ寝ないと……」と思って眠るのが苦手だ。
休みの前日や休日の昼間なんかに、ただ端的に眠ることは造作もないのに。

朝寝は快い。そこには目的がないからだ。ただ眠りの心地よさに身を任せるだけなのである。

それに比べると、夜に眠ることは難しい。夜は大抵、明日のことを考えながら眠るから。気を抜くと、明日やその先に対する「漠然とした不安」が大挙して押し寄せてきてしまう。

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恐怖と「男性」

恐怖と「男性」

ここでいう「男性」は、ラカン的なニュアンスでの「男性」です!
既存のジェンダー・イメージを利用するようなずるいやつでごめんな!

あと普通に妄言

ニーチェが『悲劇の誕生』『善悪の彼岸』で言っていることに「逆じゃね?」と思った。なお根拠はない。

ざっくりいうと「高貴な者は恐怖を掻き立てるものを善とするが、奴隷は恐怖を掻き立てるものを悪とする」的なことが主張されている(『善悪の彼岸』の312ページ

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『宝石の国』感想

『宝石の国』感想

今日読んで今日書いてる。にわかどころの騒ぎじゃない

最近完結したとのことで、『宝石の国』を一気読みした。
こういっていいのか分からないが、なんか『最終兵器彼女』を思い出した。

人類の想像力を超えた時空間のスケールで、とてつもない苦悩と孤独を味わいながらのたうち回った末、ようやく「諦め」の境地に至って救われる。
たとえその「救済」が、俗物の目で見れば一抹の虚しさを含んでいたとしても。

『宝石の

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くだらね〜〜エッセイ集4

くだらね〜〜エッセイ集4

単体で記事にするほどではないエッセイ集その4です。
最後が若干汚いです。

誤用だということは分かっているが

「性癖」という言葉に代わる語彙が見つからない。
「同じ意味を持つ言葉」というだけなら「性的嗜好」辺りがあるけれど、やっぱりニュアンスがね、なんか違うんですよ。

「オタクの笑える業の深さ」と「ライトさ、カジュアルさ」の両方をニュアンスとして感じさせる言葉って、今のところ「性癖」しかない気

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めっちゃ性癖の文章に出くわした。ひゃっほう!

めっちゃ性癖の文章に出くわした。ひゃっほう!

⚠️何か問題があったら消します。めっちゃ勝手に紹介しているので……

この一文を読んだとき、久しく感じていなかった種類のときめきを感じた。酸いも甘いも知ってなお、笑うことを心得ている人間に対して感じるときめきだ。

このnoteがめちゃくちゃ好きだ。誤解を恐れずにいえば「性癖」なのである。

矜持とユーモアとが折り重なっていて、クスッと笑ってしまうようなおかしみがあるのに、その誇り高さに心を鷲掴み

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美しい温度

美しい温度

言うまでもなく、人の文化はヒトの五感によって制約されている。
芸術からポピュラー・カルチャーにマス・カルチャー、嗜好品・贅沢品から日用品に至るまで、あらゆるものは「ヒトの五感を楽しませる」ことを念頭に置いているのだ。

目(視覚)を楽しませるものとして、絵画や映像やファッションがある。
耳(聴覚)を楽しませるものとして、音楽がある。
鼻(嗅覚)を楽しませるものとして、香水やお香がある。
舌(味覚)

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刹那主義者

刹那主義者

自分でいうのもなんだが、私はおそらく思い切りのいい刹那主義者である。

大学を出て就職するにあたり、地元から離れたところに引っ越して車も用意した。今は一人暮らしの部屋でこれを書いている。
きっと「就職」というイベントが起こった人たちの中でも、生活の変化が大きかった方だろう。

では「心機一転、これまでと生活を変えよう!」という強い決意でそうしたのかといえば、そういうわけでもない。
なんか思いつきで

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性格最悪女王様が好き

性格最悪女王様が好き

拙者、善人か悪人かでいえば確実に悪人な、性格最悪人格破綻倫理観滅殺クソ女のくせに、圧倒的に強くて有能で、どうしようもなく魅力的な女王様が大好き侍!!! むしろ性格最悪であればあるほど最高!!!!

ほら、『チェンソーマン』のマキマさんとか、『プラダを着た悪魔』のミランダとか、『おねロリチェキスト』のエレナ・ヴァイスみたいなのね。あと若干毛色は変わるけど『叛逆の物語』のほむらちゃん。

「ようやく憎

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善と無力(キリスト教によせて)

善と無力(キリスト教によせて)

アウグスティヌスの時間論

ニーチェ『善悪の彼岸』

バタイユ『宗教の理論』

言うまでもなく、善くあるためには無力である必要がある。そして、この無力さには一抹の愚かさが含まれている。
そしてその「愚かさ」とは、合理的な判断ができない文字通りの愚かさというより、愚かでいようという合理的な判断なのだ。

例えば、善の神は無力だ。それは無力を貫き通して十字架上で死ぬような神なのである。苛烈さや恐ろしさ

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uniとomni

uniとomni

少なくともヨーロッパに限れば、普遍性には二つのタイプがあるように思われる。uniとomniだ。

一つ目のuniだが、これは「ただ一つの価値体系に統一された世界を普遍的なものとする」ような普遍性といえば良いだろうか。時代でいうと近現代、国でいうと近代国民国家、建築でいうとル・コルビュジエみたいなタイプだね。情熱に浮かされ、肉体を捨てて「一つの理想」に向かって飛翔していくようなイメージ。
連想される

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