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お店やさん

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地域のお店を応援します📣📣 好きなお店、続いてほしいお店、友だちのお店。 そんなことをつづります。
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#1 「物」の経済と文化においての捉え方

#1 「物」の経済と文化においての捉え方



福岡県八女市で地域文化商社として活動する株式会社うなぎの寝床。九州ちくご(福岡県南の筑後地域を中心とした九州エリア)のものづくりを伝えるアンテナショップから始まりました。地域のアンテナショップですので、当然「物」を取り扱っています。うなぎの寝床が扱う物は全て地域が特定されたトレーサビリティがはっきりした物です。ただ、物と言っても、様々な捉え方があり、うなぎの寝床なりの物の捉え方を今回書いてみよ

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『風立ちぬ』で語られる「10年」に学ぶ 小さなお店の目指す「状態」の話

『風立ちぬ』で語られる「10年」に学ぶ 小さなお店の目指す「状態」の話

「創造的人生の持ち時間は10年だ」

そんな言葉を、久しぶりに金曜ロードショーで観たスタジオジブリの「風立ちぬ」の中できいた。
公開は2013年の7月だというから、初めて劇中でその言葉を聴いてから、早9年。ほぼほぼ10年近くが経過していることに、ただただ時間の流れを感じた。

劇中で観たときには「10年」はただ単に「イケイケ」なノリにノッている期間なんだろうなーとぼんやり捉えていた。

でも、あの

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ブルーボトルコーヒーが自動販売機を置くワケ

ブルーボトルコーヒーが自動販売機を置くワケ

先日、吉祥寺でこんな自動販売機を見かけました。

なんと、あの「サードウェーブ」という言葉とともに上陸したブルーボトルコーヒー専用の自動販売機です。

まっしろなボディーに青のブランドロゴがひときわ映えるデザイン。前を通りかかった人が思わず足を止め、まじまじ見つめているのが印象的でした。

ラインナップは水出しのコーヒー缶が3種類、コーヒー豆が3種類。加えてインスタントコーヒーと羊羹まで並んでいま

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中川政七商店の大日本市で、「個人的に勉強になった3つのブランド」のこと

中川政七商店の大日本市で、「個人的に勉強になった3つのブランド」のこと

「プロのカタリベとして、どのブランドが気になりましたか?」

日本の工芸を元気にするべく行っている見本市「大日本市」
そんなイベントを主催する中川政七商店さんから、うちのお店のnoteでの商品紹介方法を面白がっていただき、実際に商品を紹介するnoteも書かせていただいた。
そして訪れた「大日本市」の会場を一通りめぐり終えたあと、そんな質問を投げかけられた。

とてつもなくハードルの高い質問だ。

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「おひとり2,500円固定」のカフェが約束すること

「おひとり2,500円固定」のカフェが約束すること

店を開業して、そろそろ1年になろうとしている。

開業から今まで、かなり試行錯誤をしてきた中で、最も変化してきたのが「料金設定」だ。2020年7月末に開業して以来、計3回変更した。

そして、今ではタイトルにもある通り、"おひとり2500円"の固定で自分たちとしては落ち着いている。

「え?カフェなのに固定なの?しかも高くない?」と思われる人もいるだろう。なぜ3回も料金設定を見直したのか、そして、

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間借りカフェで大変だったこと3選

間借りカフェで大変だったこと3選

基本的には、実践すること・挑戦することは
大変なこともあるかもしれませんが
得られるものの方が多いです。

そんな中でも、
これだけはさすがに大変だったな・・・
と思ったことをシェアします。
これから間借りでカフェをやってみようかなと
考えている方の参考になればと思います。



では始めましょう。
「間借りカフェで大変だったこと3選」

1. 毎回の荷物の運搬借りるお店さんの条件にもよると

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間借りカフェをやってよかったこと5選

間借りカフェをやってよかったこと5選

このたびカフェ開業が決まるまでの間に、
今流行の(流行りなの?)間借りカフェをしていました。
大変さはいろいろありますが、
やってよかったこと5選をご紹介しようと思います。
(〇〇5選!とかやってみたかった笑)

1. 常連さんができたまずはこれです。これにつきます。
始めた当初は、知人や友人が主なお客様だったのが
近所の方やインスタを見てきてくださった方も増え
月に2回の営業日に必ずきてくださる

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「流行」で終わるものと、「文化」として根付くもの

「流行」で終わるものと、「文化」として根付くもの

■「流行」の恐ろしい破壊力。Bean to Barの「流行」のインパクトの大きさとその反動

 2014年12月1日に打ったたった1本のブランドローンチのプレスリリースでMinimal は200媒体以上に取り上げてもらいました。それ以外何もしていないにも関わらず、TV、ラジオ、雑誌、新聞、Web主要な媒体を網羅して取り上げられ、開業したばかりの小さいなお店に連日行列ができるほどお客さんが押し寄せま

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下北沢のBONUS TRACKで、TENTがお店を始める理由。

下北沢のBONUS TRACKで、TENTがお店を始める理由。

2021年の6月ごろから。
下北沢のBONUS TRACKという場所にて

TENTが小さなお店を始めます。


まだまだ準備中の店舗

僕たちTENTは「プロダクトデザイナー」として10年間活動してきました。
(結成以前から数えると、アオキは16年、ハルタさんは25年くらいですね)

プロダクトデザイナーとは一般的に、様々な企業から依頼を受けてデザイン図面を納品するという職業です。

そんな職

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お店はやっぱり、「待ち合わせ場所」なのだと思う

お店はやっぱり、「待ち合わせ場所」なのだと思う

昨日のリテールトピックで、アメリカ発のD2Cブランド・Everlaneがとうとう実店舗を出店するというニュースを取り上げました。

細かい資本戦略や彼らのこれまでの思想と店舗出店に至る思いの考察はリテールトピックを読んでいただくとして、このニュースについて調べてみて思ったのは、やはりどれだけテクノロジーが進んでも実店舗は必要なのだということ。

Everlaneはしょっちゅうポップアップストアもや

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飲食営業から飲食体験の提供に事業の軸足を変えていく時代に必要なのは徹底した顧客思考 #新レストラン考 イベントレポート



3月10日水曜日19:30から行われた日経COME MOさん主催によるトークイベント『当たり前が変わる、新レストラン考』の最速レポートである。

https://eventregist.com/e/comemo202103shopping03

日本経済新聞大岩編集委員をファシリテーターに、カゲン子安大輔さんとお話しするのはコロナ禍でどう戦ってきたか、どう戦っていくべきか、飲食店のこれからにつ

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モノづくりの街・蔵前から「販売員=寿命が短い職種」を変えたい。洋服屋「木宮商店」木宮 隆佐さん

モノづくりの街・蔵前から「販売員=寿命が短い職種」を変えたい。洋服屋「木宮商店」木宮 隆佐さん

「ファッションが根付いていない蔵前に、新しい業界をつくりたいんです」

そう語ってくれたのは、ファッションのイメージがない蔵前に2017年12月にオープンした洋服屋「木宮商店」の店主 木宮隆佐さん。

ご自身の経験から感じた「販売員の地位の低さ」という業界の問題を変えるために、新しく業界をつくり変革を起こそうと考えている木宮さんに、思いを語っていただきました。

洋服が好きでアパレル業界へ。そこで

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これから “売る人”に必要な能力

これから “売る人”に必要な能力

以前、VERY読書会で参加者の和子さんが感想としてこんなnoteを書いてくれました。

和子さんは現在、販売員の人材育成をされているということでその視点からの感想になるほどと考えさせられました。

読書会の中でVERYは取材力も凄いよねって話になったけど、現場で私たちは毎日、何人も何人も取材(接客)している。
だから、その接客を一回の振り返りだけに使わず、データとしても大切に収集して感性、感覚を磨

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店舗でモノを買う理由

店舗でモノを買う理由

本屋はAmazonよりもリアル店舗が大大大好きです。

あらためて、リアル店舗とは何なのか?どういう場所なのか?ということを考えてみると、真っ先に思い浮かんだのが新たな偶発的な出会いを生む場所でした。

やはりセレンディピティを起こす場所であり、情報リテラシーの外にあるモノを気づかせてくれるのが店舗であることは間違いなく、これは以前からも言われていたことで、今もリアル店舗の価値だと思っています。

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