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美術館の展示室に寄せて—芸術と救済と—
一歩足を踏み入れるだけで、全てが容受されたような気分になれる場所があります。
美術館の展示室です。
美術館に通いはじめてもう長いですが、そのことに気づいたのは、まだ最近、ここ1年足らずのこと。
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ちょうど1年前の今頃、私は大学の卒業式が開かれなくなったことを知りました。自宅に学位記や最後の成績表がどっと届き、それで大学生活がお終いになってしまったのですが、私は4年間、美術史や芸術学を専
140字ではおさまらない不安たち
不安で不安で仕方ない夜。
夜に限らず、ここしばらく、ずっとずっと不安に締めつけられていて苦しい。
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まず、自分の将来への不安。
未来の私、幸せですか?
私の未来は明るい?だいしょうぶ?
安心して、生きてていい?
夢だった仕事はできてる?
だいすきな人たちと、一緒にいられてる?
ちゃんとご飯食べられてる?
なにより、私も大事な人たちも、みんな元気ですか?
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目先の不安ももちろんあ
生きる意味より、死なないでいる理由
大学4年の秋、私は大学図書館の閲覧席から、突然立ち上がれなくなりました。
ひどく感動する本を読んでいたとかではありません。講義の合間に、卒業論文の資料を探しに来ていて、そろそろ次の講義の時間だから行かないと、そう思ったときでした。
次の講義は、とても尊敬する教授の、本当に面白いもので、毎週楽しみにしていました。卒業まであと少し、残り少ない講義が寂しくてしょうがないくらいでした。
そんなだから、
他ならぬ小川洋子さんへの敬愛
最愛の小川洋子さんの企画展示が開催されていると聞いて、岡山市の吉備路文学館を訪ねてきました。
企画展示は、決して広くはない展示室1室分のみでしたが、そこは、私が約15年愛する小川洋子さんそのものがぎゅっと凝縮された、夢のような空間でした。
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私が小川洋子作品に出会ったのは、小学校4年生になったばかりの頃。桜が咲いて、用済みとなった姉の中学受験用の教材か
人に殺され、人に生かされ。
人と関われば関わるほど、絶望が積み重なってゆく。
もう何年も前から身を以て知っていることを、また今日も痛いほど真正面から突きつけられて、ため息をつきながら暗い駅のホームを歩く。
◇
インスタで見かけた画像にときめいて、めちゃくちゃに可愛い服を買った。少し背伸びをしたせいで、今月は切り詰めなきゃいけないけれど。
「可愛いね」って笑顔で言ってもらえるシーンを何度も脳内再生して、どきどきわくわく