記事一覧
葬送のフリーレンについて考える
先日、喫茶店の隣の席で 人語を解する獣 という言葉がX(旧ツイッター)でトレンドになっているという会話を聞いた。
葬送のフリーレンは自分が以前から気になっていた漫画だったので、嬉しく思った。
まだ、完結する前の作品だが、自分がこの作品について考えることを書いておきたい。
結論は、葬送のフリーレンは、他者に対するコミニケーションの仕方:理解と共感/拒絶と殺戮に関する物語であり、それは勇者ヒンメ
シュガー・ラッシュ:オンラインについて考える
荻上チキさんのセッション22で激賞されているの聞き、興味をもち鑑賞した。
結論を言うと、とても良かった。
批評性とエンタメの両立。アニメ映画におけるマーケティングの教科書的な作品になるのではないか。以下、その魅力を詳述する。
結論は
シュガー・ラッシュ:オンラインには、3つの軸が存在する。
女性のロールモデルという軸:ディズニープリンセス、シャンク
友情と別れという軸:ラルフとヴェネロペの関係性
A GHOST STORY について考える
12月28日のデイキャッチャーボイスでの宮台真司氏のA GHOST STORY についてのコメントを聞いて、興味を持ち観てきた。
宮台氏のコメントを踏まえて、考えたことを書いていきたい。
結論は、
本作品は、土地の記憶に関する物語 と 男が一歩を踏み出すまでの物語という2軸があり、どちらも最終的に、偏在する存在の肯定=世界の意味の肯定 という形で統合される
というものだ。
以下、詳述する。
推薦図書 社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」(旧題:社会科学方法論)
私が推薦するのは、 社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」(マックス・ウェーバー)(旧題:社会科学方法論 以下、社会科学方法論 と略称)です。
社会科学の古典です。社会科学関連の書籍の中で私が最も感銘を受けた本なので取り上げてみました。いろいろな版がありますが、この岩波文庫の版が断然オススメです。理由はその詳細な注にあります。なんと、本文138ページに対して解説が146ページもあるんです。
推薦図書 カラマーゾフの兄弟
私が推薦するのは カラマーゾフの兄弟(ドフトエフスキー)(以下、カラマーゾフと略称) です。
ザ・世界文学 ともいうべき、超有名作品です。が、私の周囲を見回すと、意外と読んでいる人が少ない、または、マンガでわかる〜 みたいな本であらすじだけ押さえている人が多い。
この本は、私が今まで読んだ小説の中で最も感銘を受けた作品です。是非、多くの人に小説でこの作品に触れてほしいと思い取り上げました。
思
オーデュボンの祈り について、世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド と比較して考える
伊坂幸太郎の オーデュボンの祈り(以下、オーデュボン) について考えてみたい。その際、この作品をミステリーではなくファンタジーとして捉えてみたい。つまり、ここで書かれていることを一種の比喩として捉え、私たちの世界にとって何を言いたいのかを考える。また、似た構成を持つ村上春樹の 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(以下、世界の終わり)と比較することで、時代背景・作者の問題意識の違いについて
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